明治以降の一世一元の元号主義で混乱するのであれば
廃止・慣例で使用する程度にする時がきた!
コピー用紙が国連使用のA4版になったように
国民の時間表現は「西暦」中心にすべきだろう!
天皇の代替わりで国民の時間を決めようとするから混乱する!
昭和の始まりと終わりと平成の始まりと終わりを見れば
天皇の地位を決める主権者国民は
元号問題について
好き嫌いはあるとしても、もっと議論すべきだろう!
読売新聞 新元号事前公表/混乱を抑える適切な対応だ 2019/1/8
天皇陛下の退位、新天皇の即位、改元という時代の節目を滞りなく迎えることが肝要である。官民が協力して、万全の態勢を整えたい。
それに先立ち、安倍首相は年頭の記者会見で、皇太子さまの即位と改元の1か月前となる4月1日に、新しい元号を公表する方針を明らかにした。事前の公表は、「国民生活への影響を抑える」狙いがあると強調した。
天皇が存命中に退位するのは、約200年ぶりだ。政府は2017年、退位を実現する特例法を制定し、代替わりに道を開いた。
事前に準備が可能な点が、今回の改元の特徴だ。政府は、社会に混乱や支障を来さないようにする責務を負っている。
平成への代替わりと比べ、コンピューターが社会に広く浸透している。新元号を事前に公表し、システム改修などの時間を確保するのは、適切な措置と言えよう。
プログラム変更を行う省庁や自治体、民間企業には、細心の注意を払うことが求められる。
自民党内には「新天皇の即位後に新元号を公表するのが筋だ」との反対論があった。事前に発表するにしても、新元号を定めた政令の署名と公布は、新天皇が行うべきだ、と主張した。その場合、改元は5月2日となる。
元号は、内閣が政令で定める。利便性よりも、伝統や手続きにことさらにこだわり、トラブルが生じれば、和暦よりも西暦を使う「元号離れ」が一層進むのではないか。新元号が国民生活に親しまれない恐れさえあるだろう。
今後、政府は新元号を選定する。漢字2文字の複数案を検討し、平成の改元時を踏まえれば、有識者会議に提示した上で決定する。粛々と進めてもらいたい。
5月1日前後は10連休となる。1948年の祝日法施行以来、最長だという。旅行や外食の増加といった波及効果を期待する声がある一方、医療や保育、金融などへの影響が懸念されている。
地域の医療機関が、交代で患者を受け入れる態勢を整えねばならない。休日保育の確保も課題である。膨大な取引が予想される連休明けの市場への対応も急務だ。
大切なのは、混乱を最小限に抑えて、新しい時代をスタートさせることである。自治体や企業にかかる負担を軽減するため、政府は早急に対策をまとめるべきだ。(引用ここまで)
神戸新聞 新元号の公表/なぜもっと早くできない 2019/1/8
天皇陛下はきのう即位30年を迎えられた。4月30日に退位され、5月1日に皇太子さまが新天皇に即位されるため、最後の年は4カ月で新元号となる。
安倍晋三首相は年頭の記者会見で、新元号を4月1日に発表する方針を明らかにした。閣議決定を経て今の天皇陛下が速やかに公布される。
官公庁や企業、金融機関などは、改元までの1カ月で情報システムなどの改修作業を終えなければならない。
昭和から平成に改元された当時と違い、今やコンピューター網が社会全体を覆っている。トラブルのないよう、官民挙げて万全を期する必要がある。
それにしても、慌ただしい限りである。自治体などの現場からは「もう少し早く発表してもらえれば」との声が上がる。入念にテストを重ねる手順を考えれば当然だろう。
平成改元の際は、昭和天皇が逝去し、天皇陛下が即位された後に元号の制定手続きが行われたため、一部混乱を招いた。
事前公表に踏み切る理由を、安倍晋三首相は「国民生活への影響を最小限に抑える観点から」と説明する。「国民がこぞってことほぐことができるよう政府として全力を尽くす」と言うのなら、準備期間をもっと長く取るべきではなかったか。
2017年に退位特例法が成立した頃は18年夏の公表が有力視されていた。迷走したのは、新天皇による新元号公布に固執した保守系団体や自民党議員らが異を唱えたためだ。
一部保守派には天皇と元号は「一体不可分」との考えがあるという。安倍首相はそうした層の支持が厚く、調整に腐心したとされる。最終的に準備期間を1カ月とし、今の天皇陛下による事前公布と新天皇即位時の改元で折り合った。
ただ駆け引きは終始舞台裏で行われた。議論をオープンにしてこそ理解は深まる。主権者の国民に代わって元号を制定する政府自身が、「国民がこぞってことほぐ」環境を損なったと批判されても仕方がない。
天皇陛下はこの30年、憲法が定める「象徴」の在り方を模索してこられた。その姿勢は新天皇にも引き継がれる。国民も共に考える新時代としたい。(引用ここまで)
南日本新聞 新元号の公表/国民本位の在り方探れ 2019/1/8
5月1日の新天皇即位に伴って定める新元号について、安倍晋三首相が年頭記者会見で「4月1日に発表する」と表明した。
4月1日に数個の新元号原案を有識者や衆参両院の正副議長らに示して意見聴取した後、改元政令を閣議決定し、今の天皇陛下によって公布される。元号が改まるのは新天皇即位と同時の5月1日午前0時となる。
皇位継承前の新元号公表は憲政史上初めてだ。官公庁や民間企業の情報システム改修など、準備期間を確保する狙いがある。
ただ、改元までの猶予は1カ月間しかない。情報システムだけでなく、印刷物などの表記変更も必要だろう。混乱が生じないよう入念な準備を整えてほしい。
2016年8月に天皇陛下が退位の意向をにじませたビデオメッセージが公表されたのを受け、17年6月に退位を実現する皇室典範特例法が成立。同12月に退位日は今年4月30日と決まった。
元号を巡っては、自民党保守派が「新天皇即位後の改元」を主張し、事前公表に否定的だった。天皇と元号は「一体不可分」との伝統を重視するからだ。
だが、1979年に制定された元号法は「元号は政令で定める」と規定し、決定権者は政府だと位置付けている。
皇室典範特例法成立の際には「改元に伴い国民生活に支障が生ずることのないよう万全の配慮を行う」と付帯決議がなされており、国民生活を最優先に円滑な改元を図るのは当然だ。
事前公表は保守派の主張を退けた格好だが、国民本位に徹するならより早い公表も可能だろう。公表時期について国民全体の幅広い議論が必要ではなかったか。
元号法に合わせて閣議報告された元号選定手続きは、元号について「国民の理想にふさわしい良い意味を持つ」「漢字2字」「読み書きしやすい」「俗用されていない」などとし、有識者に候補選びを依頼して全閣僚会議を経て決めると定めている。
新元号の選定もこの手続きに沿って政府が極秘に進めている。
しかし、生活に密接に関わり国民共有の「時代の名前」とも言える元号である。もっと民主的で公開された選定方法を考えてもいいのではないか。
天皇陛下は高齢による体力低下を理由に退位を望む意向を示された。高齢化による存命中の退位、改元は将来もあり得るだろう。
象徴天皇の在り方が、時代の流れの中で変化するのは避けられまい。元号についても、国民本位の在り方を議論する必要がある。(引用ここまで)