「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          ”ネットカフェ難民”とニコヨン

2007-08-29 05:59:53 | Weblog
厚労省の調査によると、全国に推定5,400人の”ネットカフェ難民”がいると
いう。役所言葉では難民とは言わず「住居喪失不安定就労者」といのだそうだ。
この調査の目的がどこにあるのか、僕にはいま一つ解らないが、多分、昔流で
いえば、かっての山谷や釜が崎のドヤ街の住民調査みたいなものだろう。

昭和30年代、暑い夏の頃になると、山谷や釜が崎の路上で騒動が起き、警官
隊が出動した記憶がある。仕事にあふれたドヤの住民が、暑いので屋外で安酒
を飲み騒いだのが原因だった。20年代には働きたくとも仕事がなく東京では都が
失業対策として焼跡整理などの救済事業を行った。その頃の日給が240円だっ
たので、労働者はニコヨンと呼ばれた。大學出の初任給が1万円前後の時代だ。
本当に食えなくて自分の血を売って生活していた人もいた。400ml千円という
記録も残っている。

僕は”カフェネット”に行ったことがない。従って新聞情報だが、料金は一時間
200円、オールナイト利用してして1,500円ぐらい。シャワーの利用料金が
500円、中には軽飲料飲み放題の店もあるという。”ネットカフェ”といっても
ネットを一回も利用しない客もいるというから、店を宿舎がわりに使っているの
だろう。

”ワーキング・プア”といってもニコヨン時代に比べれば”プア”の質が違う。と
いっても、働き盛りの若者が、住む家もなく”カフェ”で寝泊まりしているのは決
して好ましいものではない。舛添大臣、これもよろしく。