「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          ”生卵かけご飯”の見直し

2009-02-03 07:28:41 | Weblog
岡山県の山奥の町、美咲町に”生卵かけご飯”を中心とした定食店が出来て評判
のようだ。町ではこれを町おこしの起爆剤にして普及させようと計画中だという。町
のHPによると、美咲町は自然が豊かで昔ながらの田舎暮らしが出来、食の安全安
心を目指しているとある。この町なら”生卵かけご飯”もおいしそうだ。一度でかけて
食べてみたいものだ。

日本人なら一度は暖かいご飯に生卵と醤油をかけて食べたことがあるに違いない。
僕は約70か国の開発途上国の外国人と国内の研修旅行をしているが、生卵をご飯
にかけて食べた人を見たことがない。

戦後、ある時期から鶏卵は物価の”優等生”といわれ、比較的安価に入手できるが、戦
前は、高価なもので一般庶民が毎日食べられるものではなかった。鶏卵は紙箱の中に
籾殻を入れて壊れないようにして病気見舞いに使った。だから”生卵かけご飯”は子供に
とって大変なご馳走だった。

ブロイラーが市場に出回り、養鶏場が大規模化した頃だったと思うが、鶏卵のサルモネラ
菌が問題となった。その頃から生卵を食べるのが敬遠されるようになってきた。僕もその一
人だが、昔ながらの有機農法で栽培したお米を使い、自然の餌で飼育した鶏が産んだ卵
なら安全だ。ネット情報によると、美咲町だけでなく各地に自然食ブームを追い風に”生卵
かけご飯”店が誕生しているそうだ。景気が悪い時、安価な栄養食だ。