「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        オバマの英語 ブッシュの英語

2009-02-09 06:57:29 | Weblog
オバマ大統領の選挙中の演説・スピーチのCDつきカセットが40万部も売れてい
るという話だ。これを使って英会話のレッスンを売り物にした英語学校では入学
希望者が倍増したという。どこまで本当の話しかわからないが”解りやすい、格
調高い”などと人気になっている。僕も聴いてみたが、前任者のブッシュさんより
は聴きやすい。”change,Yes,We can"である。

僕が大学で英語を習った時代(昭和24年ー28年)は占領期間中で、町に米国兵
がウヨウヨしていた時代だ。従ってアメリカン・イングリシュが全盛で、NHKのラジ
オでは平川唯一先生の”come come English"が流れ、僕ら若者は進駐軍放送
のWVTR(FEN)に耳を傾けたものだ。

しかし、わが大学では徹底的にキングス・イングリシュで教育された。その筆頭は
ロンドン大学を出た日本人の音声学の大家の先生で、同僚の米国人教師の英語
まで"汚い”と口に出して批判した。そのためのだろうか、60年近くたった今でも僕
はアメリカン・イングリシュに弱い。とくに前大統領のブッシュの英語には閉口して
いた。南部なまりだからと、あきらめていたが、ネット情報によると、彼の英語はな
まりだけではなく”Bushisme"という言葉があるほど英語の誤用が多いのだという。

オバマの英語は教材になるほどだから、そんな批判は聞かない。それに僕だけの
推測かも知れないが、彼の実父が英語のネーテイブ・スピーカーではなかったこと
また彼自身も子供の時、インドネシアの学校で学んだこと、などが彼の英語に影響
しているのでは、ないだろうかー。やはり言語はコミュニケーションである。オバマ氏
の英語には彼の半生の体験からくるものがあるのではないか。その点、ブッシュ氏
の英語とは違うのだろう。