「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        つくば学園都市があぶない

2009-12-01 05:26:12 | Weblog
つくば研究学園都市の研究機関が政府の行政刷新会議の”ヤリ玉”に上っているようだ。
昨日NHKテレビの夕方の番組をみていたら、モルモットを扱っている研究所が大幅な予
算削減の対象になり、日本の医療機関全体にも影響が出てくると関係者が困惑していた。
研究学園都市では、ここだけでなく他の研究施設でも”投資額にみあう成果が期待でき
ない”などの理由から減額され影響が出てくるということだ。

先日、ノーベル賞受賞の学者が鳩山内閣の研究関係の予算が削減されそうなのに、そろ
って批判していた。旧帝大の国立大学の学長も”事業仕分け”で研究予算が削減された
のに抗議していた。鳩山総理,管副総理とも理科系出身だというのに期待はずれだ。

1990年から2000年代初めにかけて僕は開発途上国の研修員を連れてつくば学園都市の
研究施設にお世話になった。文系出身の僕は初めて日本の科学水準の高さに触れ、また、
研究者のまじめな取組みに頭がさがったた。そして、わが国の国力はこのような人たちによっ
て維持されている、のだと思った。

NHKの同じ番組は「子ども夢」基金が”政策効果が不透明”との理由で全額廃止になり、これ
まで地道に地域で子どもの読書活動を支えてきた関係者の困り果てた姿を画面で紹介して
いた。「理科支援員等配置事業」も”小学校に限って全額負担の必要ない”とカットされている。

どうも鳩山内閣には教育政策にビジョンがない。教育再生どころか教育衰退の道を歩んでいる
ようにみえてならない。