なんだかんだ毎日のように店に来ているわけですが、
ここ数日で西池袋の街中も、飲食店に限らず休業する
お店が増えてきている印象があります。
早くかつての活気を取り戻してほしいと願う毎日です。
本日も休業ながら、お酒のご紹介をしたいと思います。
「スプリングバンク
ローカルバーレイ 10年(2009年7月-2019年10月)」
700ml、56.2%
開栓日:2020年2月21日 1ショット:2,000円
今年も入荷致しました！ローカルバーレイ。
今年はハイキャタデール農場で作られたオプティ
ック種の大麦麦芽を使用。
77%バーボン樽、20％シェリー樽、3%ポート樽で
9000本限定リリース。
例年フルーティな香りと爽やかな甘さ、そして塩
気のイメージがありましたが、今年は力強い麦押
しな印象でした。
香りはカステラ、麦芽、トフィ。甘みの強いアタ
ックで、シロップ、キャラメル、麦芽、微かに磯
や潮。舌先にドライな余韻が長く残る。
例年様々な表情で楽しませてくれます。願わくば
第1弾を超える長熟ものも飲んでみたいですね。
「スプリングバンク15年
・ラムウッド(2003年12月-2019年8月27日)」
700ml,51.0%
開栓日:2020年2月7日 1ショット:1,800円
全世界で９０００本がリリースされたスプリング
バンクのラムウッドです。
色調はやや薄めのゴールド。スプリングバンクら
しい磯っぽさと、その奥に香水のようなハイトー
ンな香り、ホワイトラムをイメージさせる香りが
感じられます。
ややワクシーな口当たりで甘みが強く、段々とド
ライに変化していき、最後はスミレやラベンダー
のニュアンスもあり個性的な味わいです。近年の
バンクらしい塩っぽさはほぼ感じませんでした。
個人的には少し前に出たソーテルヌカスクの方が
好みでしたね。
ボウモアとは個性がだいぶ違いますが、パフュー
ミーなのが好きな方はもしかしたらはまるかもし
れません。時間が経過した時にどう変化するか、
改めて飲んでみたいボトルです。
「スプリングバンク12年
・カスクストレングス（2019年リリース）」
700ml、57.1％
開栓日:2020年1月6日 1ショット:1,400円
日本では2019年12月にリリースされたボトルです。
バーボン樽65％、シェリー樽35％と遂にバーボン
樽比率がシェリー樽を上回りました。
香りは甘みを帯びたヴァニラとその奥に磯とシェ
リー樽の存在を感じさせるドライフィグやメープ
ルシロップ。口当たりは柑橘系ジャムの爽やかな
甘さを感じ、段々とドライに変化し、フィニッシ
ュでは塩気も出てきます。飲み込んだ後の返しで
シェリーカスク由来の甘みや渋みを感じますが、
年々シェリー樽の存在感が薄れ、その分飲みやす
さが強調されているような気がします。
良質なシェリー樽が不足しているのか、あるいは
蒸留所のスタンスとして、12年カスクに飲みやす
さを求めているのか定かではありませんが、個人
的には以前の様なエッジの効いたシェリーカスク
の12年の方が、”らしい”ように感じます。
充分旨いんですけどね！
昨日これも開けました！
「スプリングバンク12年(1980年代流通)」
750ml、43%
開栓日:2019年11月21日 1ショット:3,000円
懐かしの陶器ボトル。存在感があり格好良いです。
コルクはダメでしたが中身の状態は良好でした。
昔のスプリングバンクらしい甘くうっとりするよ
うな芳香は、香りだけでしばらくの間楽しめちゃ
います！
煮詰めたリンゴやシナモンを思わせる甘みから始
まり段々とドライに変化し、心地よい麦芽感と絡
み合いながら長い余韻へと続きます。
現行品のようなあからさまな塩味は感じさせず、
極めて秀逸なシングルモルトです！
t「スプリングバンク11年(2007/2019)
・リフィル・ソーテルヌ・ホグスヘッド」
700ml、56.2%
開栓日:2019年5月9日 1ショット:1,800円
今回のボトルはフィニッシュではなく、オール
ソーテルヌカスクマチュアードとのことです。
11年の熟成にしては色合いがかなり濃い茶色で
驚きました。香りは甘く華やかで蜂蜜やパンケ
ーキ、ドライいちじく、微かにホワイトペッパ
ーも感じます。味わいは香り以上に甘くメープ
ルシロップを強く感じますが、中盤からフィニ
ッシュにかけてはスプリングバンクらしい磯っ
ぽさと塩気が感じられ、流石の仕上がりといっ
たところでしょうか。
個人的には現行の蒸留所の中では最も安定感が
ある蒸留所だと感じています。
今年もなんとか入荷することが出来ました！
「スプリングバンク・ローカルバーレイ9年
（2009年7月/2018年10月)」
700ml、57.7％
開栓日:2019年3月5日 1ショット:1,800円
ハイ・キャタデール農場で生産されたオプテ
ィック種を使用し、9700本をボトリング。
バーボン樽20％、シェリー樽20％の割合との
ことです。
注いですぐは磯や潮風などの香りが強く感じ
られましたが、少し時間を置くとバニラ様の
甘みも出てきます。
アタックは甘みが支配的でミルクキャンディ
のよう。あとからレモングラスやジンジャー
など少し爽やかなフレーバーが顔を出し、フ
ィニッシュで甘みやハーブを纏った穏やかな
塩気が主張する。
今年も若いながら高い完成度で楽しませてく
れます！人気が高いのでお早めにどうぞ！！
「スプリングバンク・フラゴン(特級表記)」
750ml、43％
開栓日:2018年7月6日 1ショット:2600円
古ーいスプリングバンクが入荷しました！
銘酒辞典ではマルーン・フラゴンと表記されて
いる年数表記無しのボトルです。
キレイなゴールドカラーですが、以前飲んだ時
よりも色合いがやや濃い印象を受けました。
香りは熟れ切った果実の様に甘く妖艶で、そこ
に麦や、海藻など磯の風味などが重なり合い、
なんとも言えない良さがあります。
口にしてみると香りとは逆にドライで磯っぽさ
や麦芽感、塩気などを強く感じ、その中に穏や
かな甘さを感じます。
以前開封した時は、開栓直後はドライで、後半
劇的にフルーティに変化したので、このボトル
もどのような変化があるか楽しみです！
今年もなんとか1本確保できました！
「スプリングバンク10年
ローカルバーレイ(2017年詰)」 57.3％
開栓日:2018年4月6日 価格:2000円
今回で3度目となるローカルバーレイ。16年、
11年、10年と熟成年数はどんどん若くなって
ます。酒質もリリースごとに異なる個性で飲ん
でいて楽しいボトルです。
毎回超人気の為、入手することが非常に難しく
なってきていますが、今年も何とか1本確保す
ることができました！
蒸留所にほど近いウエストバックファームで収
穫されたベルグラビア種の大麦を100％使用。
バーボン樽70％、シェリー樽30％で構成されて
います。
ウエハースや蜂蜜、バニラビーンズの香りに、
黒蜜の甘さやドライフルーツ、シェリーカスク
由来の渋みをともなったやや重厚な甘さ。
穏やかなピートを感じた後に改めてバニラ系の
甘みが沸き上がりややドライで長く続くフィニ
ッシュへ。
昨年の11年の方がよりフルーティで甘さが際立
っていたような気がします。今年のボトルはや
や重厚でキャンベルタウンの大地を感じたよう
な気にさせてくれました！
「スプリングバンク12年
・カスクストレングス」
開栓日:2018年4月6日 価格:￥1400
今回日本へは600本が入荷したそうですが、
非常に人気が高く即完売となったようです。
シェリー樽70％、バーボン樽30％と、シェ
リー樽に重きを置いた造りとなっていて、
トール瓶の頃の12年100プルーフの後継的
な位置づけなのかな、と勝手に思っている
次第です。
出来栄えは非常に良く、赤銅色の色合いも
そそります。
甘さを伴ったシェリー、ドライフルーツ、
熟したプラムとピートの香り。
蜜やジャムのような甘さのあとにどっしり
とした渋みと鉄分を感じさせるような味わ
いがあり、甘みとピーティさが混ざり合っ
たフィニッシュへと続きます。
こういったボトルが安定的に供給されると
嬉しいんですけどね。
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