「ラフロイグ１５年（1990年代流通品）」
開栓日：２０１３年６月１８日 ワンショット価格：２，０００円
既に終売となって久しい１５年ですが、こちらは１９９０年代前半から半ば
にかけて流通していたオールドボトルになります。
以前にも開封したことがありますが、なにせ香りが良いです！
完全にトロピカル来てます！！
しかもここ最近のベンリアック1976のような南国ではなく、かつてのシェリー樽
のボウモアを彷彿とさせるような、シェリーとピートが一体となった南国感です！
舌の外側からゆっくりと浸透してくる酸味とフルーティーさ。そしてそれが消えた
後にこっそりと姿を現す控えめなスモーキーフレーヴァー。
過去の経験上、恐らく2週間程度で無くなってしまうと思われますのでお早めに
どうぞ！今ではなかなか出合えない1本です。
「グランツ12年（1980年代流通品）」
開栓日：２０１３年６月１８日 ワンショット価格：１，２００円
その独特な三角形のボトルからも分かるように、ウィリアム・グラント＆
サンズ社が手掛けるブレンデッドウイスキーで、グレンフィディックや
バルヴェニーのモルトウイスキーとレディーバーンやガーバンのグレーン
ウイスキーを用いて造られています。
この１２年は１９８３年に発売が始まった商品で、今では造られていない
銘柄。レディーバーンが入っていると思うと、今にしてみれば貴重な味わい
なのかもしれません。
爽やかなハーブの香りとほのかに感じるシトラスのニュアンスは荒涼とした
大地に生える草原を思わせます。
ボディはクリーミーでオイリー。グランツには軽いブレンデッドのイメージがありましたが、どうしてなかなかしっかりと
した味わいです。山や川など、緑に囲まれた場所で楽しみたい、そんな個性を持った1本です。
「スコシア・ロイヤル１２年（特級表記）」
開栓日：２０１３年６月１８日 ワンショット価格１，４００円
こちらは私自身初めて目にする銘柄で、キャンベルタウンのグレンスコシア
がメインのブレンデッドウイスキーとのこと。
輸入業者は日食でウイスキー特級k１４１６のシールが貼ってあります。
グレンスコシアは、スコットランド最初の君主ファーガス１世が築いた議事堂
跡に建てられているらしく、それにちなんでファーガス１世の旗印である黄金
の鷲をラベルにあしらっているとのことです。
とにかく独特な香りで、オールドのブレンデッドによくあるひね香に、べっこう飴
やみりん、紹興酒を混ぜた様な個性的な香りです。
ボディもぬるっとオイリーで微かにクリーミーな甘さもありますが、どこか野暮った
い印象。
メインがスコシアということで、塩気を含んだフィニッシュを期待したのですがあまり感じられず、試しに加水をしたら
やや塩っぽさを感じることが出来ました。開封後に変化があるか分かりませんが、現時点では微妙な評価をつけ
ざるを得ません。珍しさはあると思うので、経験として試してみてはいかがでしょうか。
「バランタイン・ゴールドシール（特級表記）」
開栓日：２０１３年６月１９日 ワンショット価格：１，４００円
特級表記、輸入元明治屋時代のオールドボトルです。
ゴールドシールはファイネストと１２年の中間に位置する商品で、
１９８０年代後半に発売され１９９０年代には１２年ゴールドシール
へと変わり、現在は終売となっています。
アタックは一瞬溶剤系の香りが立ちますが、ハチミツ、ピーチ等、
爽やかな甘さも感じられます。口当たりは甘くややオイリーなボディ。
段々とハニー、麦芽、黒糖の甘みなどが出てきて和菓子のような
フィニッシュ。モルト比率の高さをうかがわせる味わいです。
「J&Bレア （特級表記）」
開栓日：２０１３年６月１８日 ワンショット価格：１，２００円
特級表記のJ&Bは過去にも開けたことがありますが、今回のボトルが
一番甘みを強く感じました。
輸入業者が三井物産株式会社、発売元がサッポロビールとなっています。
ハチミツ・麦芽系の甘く、ドライな香りでひね香は無し。
味わいもライト＆ドライで軽快な印象ですが、決して軽すぎて物足りないと
いう印象は受けません。
特級表記と思うともったいなくも感じますが、暑い日にロックでカツカツ飲み
たくなるウイスキーです。
「スタルカ （オールドボトル）」
開栓日：２０１３年６月１９日 ワンショット価格：１，２００円
スタルカはウォッカにアルメニア産ブランデーをブレンドし、リンゴや
梨の新芽を浸漬してオーク樽で３年以上熟成させたウォッカで、その
味わいはウォッカというよりはフルーツブランデーのよう。
しばらく市場から姿を消していましたが、数年前からまた生産されて
いるようで、目にするようになりました。
こちらのボトルは２００３年に倒産してしまったベリョースカ白樺輸入
のオールドボトルです。正確な流通年代は分かりませんが、１９９０年
代後半あたりのものかと思われます。
ブードルズ同様、こちらも常温でご提供しております。
コニャックを味わうようにテイスティンググラスやワイングラスで飲むの
がおススメです。
「コアントロー(１９９０年代流通品)」
開栓日：２０１３年６月１８日 ワンショット価格：１，０００円
バーではすっかりお馴染みのコアントロー。
ホワイトキュラソーの代表的銘柄ですが、変わり物好きの当店では
ソーミュールのトリプルセックを使っているため今まで取り扱いがあ
りませんでした。しかし今回懐かしの金キャップのコアントローを見
つけたためホワイトキュラソーはまだ十分な残量があるのに興奮して
開けちゃいました！
最近のコアントローを久しく飲んでいないので明瞭な比較が出来ない
のですが、オレンジの果皮の香りが非常に爽やかで繊細な甘みを持
っているように感じます。
好きな方はそのままでもお楽しみいただけるかと思いますが、ここは
贅沢にカクテルに使ってみるのがオススメです。
先に紹介したブードルズとこちらを用いて１０年前のホワイトレディ
を味わい、あの頃に思いを馳せる、なんていうのも楽しそうです♪
10年以上前に流通していたボトルが一挙に１０本ほど入荷し、
昨日より開封し始めましたのでどんどんご紹介していきます♪
まずはスピリッツ、リキュールから！
「ブードルズ・ブリティッシュ・ジン」 750ml，45.2％
開栓日：２０１３年６月１８日 ワンショット価格：１，０００円
昨年、正規輸入代理店のペルノ・リカール・ジャパンが取り扱いを止め、
国内終売となってしまったジンです。某有名バーのマティーニに使われて
いたことでも知られています。
最近では現行品もめっきり見かけなくなってしまいましたが、こちらはキャップ
が金色（現行は紺色)で輸入元が麒麟麦酒株式会社の旧瓶です。
流通時期は２０００年代前半と思われます。
現在常温にて保管していますが、ジュニパーの爽やかな香りとともに、しっかり
とした甘みが際立ち、常温でも十分に愉しめる味わいです。
そのままでも良し、ジントニックやギムレットなどカクテルにしても良し、
懐かしい味わいに酔いしれて下さい。
私用の為で大変恐縮ですが、
本日６月８日（土）は１７：００開店とさせていただきます。
ご迷惑をおかけいたしますが、何卒宜しくお願い致します。
「ザ・スコッチ・シングル・モルト・サークル
／ラフロイグ（2006年4月19日/2012年10月26日)」
開栓日：２０１３年５月２８日 ワンショット価格：１，４００円
ドイツのシングルモルト愛好家が立ちあげた団体からのボトリング。
カスクタイプはホグスヘッドで、ボトル総数３４２本。
飾り気の無い、質実剛健なイメージのラベルが個人的に気に入っています。
昨年もここがリリースした７年物のラフロイグを導入しています。
先に紹介した２本よりも複雑さがあり、消毒液など薬品系の香りと干し草の
ニュアンスがたっています。
アタックはややバニラ系の甘みがあり、しばらくそれが続きますが、中盤から
ゆっくりとピーティ、スモーキーなフレーヴァーが広がります。味わいの芯に
アイラモルトの味わいをしっかりと感じるのですが、終始バニラの層に覆われているような印象を受けました。
同じ年に蒸留した、同じ熟成年数の、同じ蒸留所のモルトでもしっかりと個性の違いが感じられて非常に興味深
い水平テイスティングでした。みなさんも是非ハーフショットで３種(1,700円)を並べてお楽しみください！
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