木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

千代鶴貞秀作 鉋

2009-06-17 22:43:06 | 道具
先日千代鶴貞秀さんが工房に見えた時、焼き戻しをお願いした鉋の刃が戻ってきました。



一番右は、勝秀銘虎印の鉋、一番左は頭が烏帽子型、銘は打ってありません。真ん中は貞秀の刻印。
いずれも昭和40年代以前に作られた鉋だと言うことです。





研ぎあげて、元の台に収まりました。

今日は、次の制作にかかるまでの時間が空いたので、久しぶりに一日鉋の研ぎをしました。
もちろん制作中も鉋で削っては研ぐの繰り返しなのですが、昨日拝見した、大工のはんなりさんのブログからヒントを得たので確認をしたかったのです。


そのため、研いでは刃先を顕微鏡で見て、試し削り の繰り返しでした。


これは100倍の顕微鏡で見た研いだ刃先。
刃こぼれのないところを選んで撮影していますが、通常の研ぎの状態です。
顕微鏡の付属のライトを刃先の方向から当てると、刃先がわずかに光っているのがわかります。
これがなかなかとれなかったのです。砥石はマルカの中では少しやわらかめの石。
名倉はかけずに水をたっぷり使って研いでいます。
通常の鉋がけではこの状態でほとんど問題なく良く切ルのですが・・・。


そしてこちらは持っている砥石の中で一番硬い石に名倉をしっかりかけて研ぎ泥を出して研いだもの。
こちらも刃先方向からライトの光を当てているのですが、刃先はほとんど光っていません。
目から鱗ですね。

今日のもう一つの実験?は、栗板の天日干し
今日で丸3日干したので、様子を見てみました。


まず含水率は、同じ場所ではじめが15.8%でしたから、3%近く減っていました。


材の収縮は、幅320mmの場所で1mm縮んでいました。


材の反りは、木裏を太陽光に当てて干していたので、木裏方向にやや反っています。
明日は木表を日に当てようと思いますので、反りは大きくなるでしょう。
農家の方には申し訳ありませんが、明日天気になーれ!



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コメント
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