木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

京都の木地師

2009-11-08 22:58:30 | 木工
京都で彫刻刀などの打ち刃物を作っておられる今井さんに、元木地師の工房に連れて行っていただきました。

待ち合わせに時間に少し早かったので、近くの豊国神社へ行って見ました。

境内では、月1度の骨董市が開かれていました。

連れて行っていただいた先は、

山川ろくろ工芸
しかしこの山川さんもすでに数年前に仕事を辞められ、後を弟さんがついだもののその弟さんも2年ほど前には仕事を辞められています。


もう80歳を超えておられましたが、お元気で、仕事場だった家の中を見せていただいたり、いろいろお話をお聞きしました。


昔挽かれた金輪寺や棗の木地も見せていただきました。


この棗の木地は松ですが、実と蓋の杢を合わせるため、印籠の部分を欅の材を嵌めて作ってあります。
この薄さでくるいもなく見事としか言いようがありません。
今井さんの話では、京都市内にはもう、木地師と言われる人はほとんど残っていないそうです。
山川さんも、「京漆器と言いながら、木地は他府県で作っている」と嘆いておられました。
腕の良い職人さんがおられなくなってしまうのは本当にさびしいことです。


その後、入院している妻の病院へ行ってきました。
ヘルペス性角膜炎をしているのでその影響を心配していましたが、手術後の経過も順調とのことで安心しました。

病室の窓からは、京都の北山が見えました。木々も少しずつ色づいて来ています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする