木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

椅子 その2

2011-07-07 21:15:51 | 木工
座掘り
座を掘る方法もいろいろありますが、私は専ら以下の方法です。
いろいろ考え、試行錯誤の結果たどり着いた結論です。


枠を作業台に取り付け、スペーサーで座板の位置を固定。


この枠にテンプレートを嵌めてルーターで削ります。


テンプレートは6枚、2mmずつ深くしていきます。
このテンプレートの形状は、実際に使いながら改良を加えて現在の形に至っています。
まだまだ改善の余地はあるのですが・・・


ルーターでの粗彫りが完了。
ここからは鉋で削ります。


削りながら段差をなくし、削られた部分の幅と最後に残る線を目安にしながら、曲面左右対称に、そしてムラ無く揃えます。


最後は手のひらで見ながら仕上げます。


2枚が仕上がりました。
はじめの頃に比べるとこの作業も慣れ、1枚を30分ほどで仕上げることができます。


深さは、一番深いところで12.5mm。


使った鉋は、千代鶴貞秀作の子鉋。
これ一台で、荒削りから仕上げまでこなします。しかも一度研げば、1枚を仕上げることができます。


台は自分で彫り、浅い四方反りにしてあります。刃口がだいぶ広くなってしまいました。
Rがどのくらいかはわかりませんが、一番Rのきつい所が削れるように調整してあります。

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椅子

2011-07-05 22:40:54 | 木工
遅れている椅子の制作にやっと取りかかりました。
ダイニング用椅子、この3年間で制作した数が、肘掛け付き、肘掛け無し合わせて20脚を越えました。

今回は、3年前、このタイプの椅子を初めてお作りした、Iさんからの追加の注文です。
従って、背板が3年前と同じ横板3枚のタイプ。但し今回はオイル仕上げです。
このタイプ、しばらく作っていなかったので、少し改良を加えて一部図面も引き直しました。


材料はタモ。座板は一枚板を使います。(前回はホワイトアッシュで、座板は2枚矧ぎ)
仕口や座堀の墨を付け、


材が四角の時の方が掘りやすいほぞ穴を先にあけてしまいます。


座板裏


前脚


後ろ脚。後ろ脚はほぞ穴をあけた後、バンドソーで切り離しました。


明日は背板と貫の木取りです。


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十角箱 被せ蓋組立

2011-07-03 23:37:31 | 木工
制作の一番の山場、被せ蓋の組立

内側の拭漆が済み、養生のマスキングテープを外して準備完了


天板はここで十角形に切断し、側板との組む仕口の加工をします。


側板は木口台で正確に削ります。
10枚の寸法をきっちり合わせないと正十角形になりません。


仮組みし、身の寸法と合うことと正十角形になることを確認。


組立。接着には麦漆を使いました。


組立が完了。ゴムバンドで押さえて風呂で乾かします。
麦漆が完全に乾燥するには、1~2週間はかかるでしょう。


こちらは曲げ輪っぱの弁当箱。隅の地を生漆で固めた後、錆を付けました。



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写真立て完成

2011-07-02 22:49:39 | 木工

制作中の額(写真立て)の拭漆が完了。


ガラスを嵌め、裏板や脚?には有り合わせの欅の板を3mm厚に削って使いました。
トンボも赤樫で手作り。


縦横どちらに立てることもできます。
早速、母の写真を入れてかざります
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