conparu blog

ささやかな身の回りの日常を書き綴ります。
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オークションの暗部

2009-03-02 19:45:00 | 日記
先日、パリのオークションでサンローランの遺品が競売されました。その中の2点の頭部ブロンズ像が中国人の手で落札され、落札金額と支払いについて問題になっています。

もともと清朝の離宮の手摺にあった鼠と兎の飾り物で、アヘン戦争の折に略奪され持ち出されたものであり、国家的盗品であるのは間違いない。

オークションでは2点で39億円と言う額で落札したものの、金は支払わないと落札した中国人は言い、中国政府も中国人民の財貨であり、歴史的文物を取り返すのは正当な心情だと、同調して後押ししています。

パリの競売市場との摩擦はこれからだろう。しかし、文物であれ領土であれ、力ずくで奪ったものを正当化することはできない。
大英博物館にスフィンクスは不似合いであり、メトロポリタンにシュメールの像は場違いと言う気もする。
本来のところに戻すのがあるべき姿であろうけれど、少なくとも将来に悪弊を引きずらない知恵が欲しい。
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