Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

京都暮らし226. 冬の旅・マイバージョン2.

2010年02月11日 | field work
 今日の画像は、北野天満宮追儺式である。舞殿で祝言ものである狂言が茂山社中によって行われ、やがて鬼が登場し舞殿を暴れ回った後、豆まきが行われて追い払われる。そのあとに上七軒の芸妓さん、舞子さんにらよる踊りが奉納されるあたりが、いかにも西陣の節分だねと思う。
 節分というと年男や年女が豆をまくというのが、東京あたりでは一般的だが、それだけではなんの面白さがない。やはり鬼遣らいという伝承が、きちんと儀式化されているところが関西である。本来は、宮中で行われていた正月の行事である。だから、節分の頃で一年が終わり新しい年を迎えるわけであり、矢を放って鬼を追い出そうとするわけだ。そういう意味で旧暦の方が、日本の季節感に呼応しているのである。
 中国では、この節分の頃あたりが春節であり、一年の中では最も大きな行事が行われ、一週間は休みが続く。中国の方が旧暦に従った行事の習慣をよく守っているということになる。
 節分は、京都のお正月なのだから、是非いらっしゃいとこのブログで推奨するのも、実はそうした理由があるからだ。私に言わせれば、新暦の初詣で祈願したって、そんな現世利益的なご都合主義的お願いに、神様が言うことを聞くとは思えず、やはり鬼を追い出さなきゃ意味がないのとちゃいますか(笑)。
 この話は、2008年2月5日のプログでも紹介している。アーカイブからアクセスされたい。

京都市,北野天満宮,撮影日2008年2月3日
FUJI S5pro,AF-S Nikkor F2.8/80-200mmED
シャッター:1/500,絞りf2.8,焦点距離125mm,ISO800.
コメント
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