Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE924. 記録

2014年04月27日 | field work
 絵画でも写真でも三角形の頂辺を上にすると安定感があり、それを逆にすると不安定になるという伝統的な構成理論がある。
 この画像の場合は、町内の見送る人々、町内の誰かが乗り去ってゆく車、町内の人々の生活の場である民家といった具合に三角形の頂辺を上にした安定した構図となっている。それが梅田というビルの狭間に垣間見える大阪の生活の風景だ。画像を記述すれば、こんな風になるのだろうかと自分でも笑える。
 そういえば、あの著名なタイム・ライフ写真集の記述はどんなだったかと興味を持つ。最近その写真集を実家の物置から見つけ出し、今研究室に置いてある。写真を撮るときの参考にしようと思い、若い頃調達し、時々支払いができなく何回も請求書が来たが、それでも支払うと次の本が送られてくるといった案配だ。結局3年ぐらいで全巻揃うという暢気な時代であった。
 その後撮影の手本にしようと思ったのだが、実家の書庫に置き忘れてしまい、ついに晩年になって再開したわけだ。晩年になってからライフの写真に学ぼうという、なんとも時代錯誤的であり、こちらも暢気な世界だ。
 思うに写真というのは、古くなるほど存在感が増してくる。古い都市の写真を見ていると、今では絶対に撮影できない世界がしっかり記録されているわけだ。
 フィルム画像は、40年前の世界をのこしてくれるが、 果たしてデジタル画像はそんなに長く残るのだろうかという心もとさを感じてしまう。

大阪市・中崎町
OLYMPUS E-M1 M.ZUIKO DG17mm/F1.8
ISO320,露出補正-0.3,f8,1/60
コメント
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