こんな空を見ていると、つくづく秋だと思う。読書の秋か・・・。
先日イギリスの出版社から、"Sustaining Design and Production Resoueces"というペーパーバックス版の本が届いた。表題を直訳すると「持続的デザインと生産資源」とデザイン方法論のテキストだが、何の能力を持続させるかというと、イギリス原子力潜水艦の設計能力を維持する話だ。
少しサマリーを読むと・・・
「冷戦終結後・・(略)・設計と生産のギャップは、経験豊富な人員を他の業界に追い出し、防衛システムの生産スキルを低下させる可能性がある。これは特に原子力潜水艦の造船所で当てはまり、これを生産するためには特別なスキルが必要です。これらの懸念を考慮して、防衛省(MOD)内の攻撃潜水艦統合プロジェクトチームは、原子力潜水艦の設計と生産に関する次の調査をするよう依頼した。•潜水艦の設計能力を維持するには、どのレベルのリソースが必要ですか?・・・」
原子力潜水艦の設計能力の維持か・・。面白そうなテーマだから時間のあるときに読み続けようと思うが、そもそもこの本を注文した動機は、原子力潜水艦の工学的な構造に関心があったからだ。それを私の専門分野の建築と比較したら、それぞれの特質がわかるだろうし、せめて3DCGでモデルをつくってみたいという願望もあったからだ。
例えば原子力潜水艦の竜骨はどんな構造をしていて、どれぐらいの強度のスチールを使って、という話は、建築構造のフラックス・ストラクチャーを用いて大胆な建築空間がデザインできたりする話に通じてゆく。伊東豊雄さん設計の仙台メディアテークなんか、まさに造船といってもよい構造だしね。
なんで潜水艦を思い出したかというと、以前サイパンでダイビングをしていたときに、レジャー用の潜水艦と遭遇した。それがものすごく陰湿で不愉快な高周波の金属音だった。そのときあの不愉快な乗り物は、どんな構造をしているんだろうと興味を持ったのが始まりだった。まあダイビングの延長ですね・・・。
ダイビングは、人体の呼吸器系に始まり、魚の種類や生態から海洋環境に関する様々な勉強をする。だけど海の中については、人間はほとんどわかっていないのが現実です。魚の生態はわからないことだらけ(ウナギの生態だってわからない)だから、まあ人間がつくったものだったら理解しやすいかなと思ったんだけど。
さてダイバーは秋が嫌いなのです。水温が下がるし、冬はドライスーツなら潜れるけど、私は講習も受けていないし持ってもいないので冬はオフシーズンだ。
まあ、冬迄に後悔しないように沢山潜っておこうというわけだ。先の原子力潜水艦の本を携えつつ・・・。
京都市八坂・祇園
NikonDf、Carl Zeiss Macro Planar100mm/F2.0
1)ISO12800,焦点距離100mm,露出補正-0.67,f/11,1/1000
2)ISO12800,焦点距離100mm,露出補正-0.33,f/11,1/3200
3)ISO12800,焦点距離100mm,露出補正-0.33,f/4,1/100
4)ISO12800,焦点距離100mm,露出補正0.67,f/4,1/30