およそ大学教員ほど不健康な生活はなかった。なにしろデスクワークで一ヶ月も研究室に籠もるのを美徳とし、それで知的満足を得るぐらいだから。従って日本の大学の先生は大方小太りでお腹がポコンとでている状態が多く、それで大学の先生はフツウーなんですよとするのが大学人の認識だった。
だから大学を退職する頃の体重は67kg。身長が161cmだからデブではないがお腹がポコンと出ている小太り状態であった。それはこの年齢では世間のどこにでもいる肥満体型だ。
コロナ過前にエアロビクス教室とウェィトトレーニングを始めた。コロナ過で緊急事態宣言以外は、教室の受講生だけが誰もいないジムを自由に使えた。ダイエットしても筋肉量が減っては意味が無い。だからウェイトトレーニングで筋肉をしめながら減量を続けた。この結果今年の初めには体重57-8kg前後で推移し、ほぼ10kg減量した。
そして今年の初めに無呼吸症候群でも治そうと新町病院の耳鼻咽頭科へ通った。医師はエアロビクスをして、さらなる減量をしなさい。それが治療方法であるというわけだ。半年間のリハビリで姿勢を直しダイエットに努めた。
目下体重53k代gである。目標は52kgだからあと少しだ。4年前と比較すると14kg減量してきた。ここまでダイエットするとポコンと出たお腹はなくなり、同世代の人間達からは善望の眼で見られている。
もちろん食事も減量に貢献し、効果的なのはステーキとシリアル。逆に非効果的なのは、ラーメンをはじめとするB級グルメの全て(つまり外食の9割)、そしてマクドナルドなどのファーストフード、さらにコンビニにおいてある食品のほとんどは肥満食材と私は解釈している。
体重よりは体脂肪の方が減少しにくい。だから外食レストランが新メニューを看板に掲げていると、子細に観察し肥満食材ばかりだとわかると軽蔑して通り過ぎる。体脂肪を減らす努力は結構大変だ。だから自分で調理する機会が増えた。
減量を続けるポイントは計測にある。トップ画像は、毎日、体重、体脂肪率、内蔵脂肪率、BMI、それに血圧を測定した値である。全体に低減傾向であり回帰分析で目標達成時期を算出している。さらに一ヶ月に一度はジムのインボディで身体各所の脂肪や筋肉量を測定している。BMIは20調度だから標準体型を裏付けている。
こうして社会常識として許容されてきたお腹がポコンとでた体型から脱却できた。巷をみればお腹がボコンと出た人間達がお腹を引っ込ませるように歩いて行く姿をみると、「つまりお前達は肥満なんだよ!」と呟きたくなる。
だから私は、社会常識に甘えると肥満体型になりますよ、と警告しておく。現代社会は肥満人間を養成する構造だと理解すべきだろう。