9月30日で緊急事態宣言は解除された。もちろんデータにもその根拠がみられるだろう。少し前回同様のデータでみてみよう。データは9月28日迄である。
1.日本の感染状況とワクチン接種回数の関係性について
図1は、1日の感染者数推移とワクチン接種回数累積値の推移をみた2軸グラフである。青線が感染者数であり、これまでの感染拡大から急激に収束していることがわかる。
オレンジの線は、これまでのワクチン接種回数累積値である。5月27日以降は、1日あたり一定の接種回数で増加し推移している。尚国が発表しているデータは、9月4.5.11.18.19.20.23.25日はデータを発表していない。一定の速度で接種が進み、現在50%を越える国民が2回の接種を完了している。
この2軸グラフをみると、ワクチン接種効果が大変高いことがわかる。
図2. 1日単位の感染者数とワクチン接種回数の推移
出典:厚生労働省:新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について、20201月〜9月28日、
首相官邸:ホームページ、新型コロナワクチンについて、日別実績
図2は、この二つの指標の関係性をみるために相関係数を算出したものである。9月は、負の相関を示し続けており感染収束に向けた傾向がみられる。先月ようやく灯りが一つだけともったとブログに書いたが、ようやく全体に灯りがまわったようだ。
9月後半の値が低いのは、連休があり閉庁日が多かったためだろう。役所の都合である。
図2. 月単位の感染者数とワクチン接種回数累積値の相関係数
3.日本における社会的免疫の獲得時期について
9月28日時点でのワクチン接種回数を図3でみれば、1億6105万7159回 である。2回接種に換算すれば1/2の8,053万人となる。NHKの28日のデータでみると1回接種者87,639,917人(69.2%)、2回接種者73,417,188人(58.0%)と発表されている。
2月からワクチン接種が開始され、5月17日以降接種速度が加速し以後一定のペースで接種が進められている。回帰式は7月時と大きくは変わらない。先月と比較すると70〜90%の到達時期が少し早まってきたことを図3は示している。
社会的免疫獲得時期を図3から回帰直線の値を読み取れば、国民60%の2回接種完了が10月22日頃、同70%は2022年11月27日頃、同80%は12月30日頃、同90%は2022年1月30日となる。現在の接種速度で進めば9月17日には国民の60%接種完了に達しているはずだが、NHKのデータをみると必ずしもそうではない。それは接種回数の差だろう。今後12歳以下をどうするのかという課題もあり、現時点で接種回数は国民の70〜80%止まりではなかろうか。
図4.現時点での感染収束時期の予測結果
4.まとめ
ようやく国民2回接種者が過半数を超えたところで、第5次の感染者数は低減しており、9月末で宣言解除の論拠の一端がうかがえる。コロナウィルスは、人間が抵抗体を獲得すると急速に感染拡大を低減させてゆくようだ。それはあたかもウィルス自体が意志をもっているかのようでもある。
第6次感染があるとすれば、ワクチン未接種のコミュニティでクラスターが発生することはあるだろう。すくなくともワクチンの有効期間が続けば感染拡大は著しく低減することになるが、感染がなくなるわけではない。
京都市
NokonF3HP+MD4、CarlZeiss Distagon25mm/F2.8T*ZF、Tri-X400
今日も大変お疲れ様でした。
いつも温かいリアクション
有難うございます。
コロナ禍緊急事態宣言解除の札幌。
不安も残りますが〜ホッとしました。
10月もどうぞお元気でご活躍を!