

2017年最後の大型ニジマス釣りと恐怖の低体温症 その参
2017-11-17(金) 晴れ のち曇り 強風 最低気温-4℃ 最高気温+1.7℃ 寒い
夢中で釣っている内に低体温症になった。
この日もいつものように冷たい水中に、時には肘まで手を入れてニジマスを撮影した。




濡れた衣類に寒風が吹き付ける。
濡れた衣類も、ランデングネットも、たちまちガチガチに凍ってしまう。

前述のごとく今日は不覚にも防寒きわめて不十分。
突然激しい身震いがはじまった。
歯ががちがち鳴っている。


ものすごく不快な異常感覚と倦怠感に襲われた。
気が付くと指をあちこち損傷し血が出ている。

あまりの冷たさのため指の知覚が鈍くなり無意識に岩などに激しくぶつけていたのであった。

ふと、体がおもうように動かないのに気づいてあせる。
ロボコップみたいなギクシャクした動きしかできない。



最大の危機は視力にきた。やたらと目がかすむ。
視力が落ちると川を歩くのは危険だ。
焦点が合わず、必死にまばたきをくりかえして懸命に視力を保った。
いつの間にか過呼吸状態になって冷たい空気の激しい出入りで喉も肺もおかしくなってきた。
異変に気づき大急ぎで竿をたたみ、あわてて引き上げにかかった。


きっと、かなり不自然によたよた歩いていたと思う。
転倒をおそれ水に入らず歩きにくいが川岸をゆっくり歩いた。
最後に急斜面を登る。最後の力を振り絞る感じで急斜面を登り切ると過呼吸が頂点に達し、喉が焼けるように痛い。
惰性でよろよろ、ハアハアとクマザサの笹藪をこいで突破した。
やっと車にもどり思わず、ああ生還した とつぶやいた。
ヒーターを最強に入れ30分ほどじっとして体調がもどるのを待った。
午後2時。昼食用のおにぎり二個。まったく食欲無し。
さらに30分休んでやっと震えが止まり、急に食欲がでておにぎり二個を食べてからハンドルを握り帰路についた。
帰宅するとかみさんは友人の夫が死亡したとの訃報で電話していた。
なんとオホーツク紋別海岸で魚釣り中に海中へ転落、溺死したもよう。
そこは魚は多いがとても危険な場所であったらしい。
合掌。
今日の私は正にそれに近い状況であったと猛省した次第。


この日、夜半から低気圧の影響で天候悪化。
あけて 2017-11-18(土) は全道大荒れの天候で一気に冬景色となった。
終わり。

