

オホーツクの森のコクワ採り
201X-10-18 (金) 晴れ どピーカン
コクワ(サルナシ;Actinidia arguta)はマタタビ属のツル性植物で秋に小さなキュウイフルーツみたいな、とてもおいしい実をつける。




ほどよく熟したコクワは最高の秋の味覚だが、近年めったなことでは大漁できなくなった。
かみさんの陶芸の師匠、H.I 先生は常呂オホーツク海岸に住んでいるが、彼女からの情報では今年のオホーツクはコクワ大豊作だという。
そこでF氏と我々夫婦の3人でオホーツクの森にコクワ採りに出かけた。
現地についてみるとヤマブドウは豊作でやたら多い。






しかしコクワの立派なツルが密生しているところをあちこち見てまわってが、まったく実がついていない。
しばしばぷーんとコクワの甘い香りはするのだがまったく実がついていないのだ。
おかしい。
しばらく見て回るうちに、どうやら先日の台風26号の大嵐の強風で熟れきったコクワの実がみんな落っこちてしまったのだと気づいた。
はたして地面に落ちたコクワのが見つかった。

熟れきったコクワの実はちょっとした風や木々の震動などでパラパラと容易におっこちてしまうのだ。
あきらめきれずに、あちこち探し回っていると採石採取場の下で山がせまってちょっと風あたりが無い感じの場所で、コクワがたわわに着いている木を発見した。
ゆすったりすると震動でバラバラとコクワの実が落ちる。
いつもどおり蝶採集用の大口径50cmネットを下に置いて、高枝切り器でツルを切って落とし、ネットですくう方法でせっせとコクワの実を採集した。





大口径50cmネットを下に置いて、高枝切り器でツルを切って落とし、ネットですくう.





この一本の木でかなりのコクワを採集。
これ以上は食べきれないので採集を中止した。
この森に棲むヒグマ君の分のコクワは残してあげなければと思う。
コクワはヒグマも大好きでしばしばコクワジャムみたいな白っぽいヒグマの糞(おおかた軟便)が見られることがある。
現地で、まず採ったばかりのコクワを腹一杯食べた。
甘酸っぱいキュウイと同じような食感で久しぶりに野生のコクワの味覚に酔いしれた。
コクワはおいしいだけでなく緩下剤的な薬効がありコクワを沢山食べると翌日の快便は約束される。
コクワの実はとてもおいしく、かってはコクワ採りしか頭になかったのですが実はコクワの花はとても美しいので私は大好きです。
そのまま一気に林道を走りぬけて卯原内にでて常呂まで一走り。
常呂随一の レストラン ブレでポーク料理の昼食。

常呂漁港では嵐で港へ大挙して逃げ込んだサケを狙う釣り人がいて、けっこう釣れていた。
F氏の愛猫君にコクワを与えてみたが、同じマタタビ属なのにあまり反応しなかった。


コクワの時期、山では野性のマユミが美しいピンクの実をつけていた。


