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とある魚道の話とドローン。
201X-7-2 (土) 晴れ 暑い
朝10時 出発。 オホーツク地区はヤマベ解禁2日目。
我が家の近くの常呂川支流S川に入ってみた。あまりにも家から近かったため、これまで渓流釣りには入ったことがなかった。
鹿ゲートを越えしばらくゆくと左下方に大型ダムが見える。何のためのダムかと言えばきっと砂防ダムのつもりなのだろう。
もうしわけみたいに魚道が見える。
しばらく林道をすすみ、もうひとつ発見したのは簡易砂防ダム。
いまにも壊れそうな安易な予算消化ダムとみた。
簡易ダムでダム下などさぐったが生体反応なし。
さらに上流のもう一つのダムは古いコンクリート砂防ダムでダム下は、古いダム特有のほれぼれするような良いたまりだが魚信なし。
あちこち渓相がすばらしいところがあり、こまめにさぐってみたが生体反応まったくなし。
ダムの上流は死の川だ。
入り口の巨大ダムの下流のたまりで やっと良型ヤマベ2匹。
その下流や ダムの魚道入り口付近にシンコヤマベが少し見られた。
魚道の上2/3は、多くの部分は水が流れておらず、少し水のあるところはアオコが発生していて今のところ魚道はまったく機能していない。
PS. かってはこのような魚道を見るたびに、機能していない無能・無用な魚道だと単純に考えて馬鹿にしてきたが、その後あさはかであったことに気づくことになった。
魚道を在来の魚類など川の生態系をまもる手段であろうと考えていたからである。
私の考え方が根本的に間違っていた。
魚道をつくる側はそんなことはまったく考えていない。
魚道は多少は商業的価値があるサクラマスなどを遡上させることを第一に考えて設計作成されているのだ。
早春、海から川へ入ったサクラマスは夏から秋にかけて成熟し産卵のため遡上しはじめるが、最後はこの水無し魚道にはばまれることになる。
ところがその後、台風の大雨が続くようになると川の水量が増し、大型台風通過の大増水で満たされた魚道を突破して源流の産卵場へと一気に遡上するのである。
あるとき、普段は生体反応のない渓流の源流域にサクラマスが群れて産卵行動をしている現場を目撃し唖然としたのであった。
PS. この話には、さらに後日談があって、この時の大増水で水無し魚道が有効に機能しサクラマスが遡上したまでは良かったが、その後の大量の流木や土砂で埋まってしまった魚道は、やっぱり役立たずの構造物と化してしまったのであった。
また産卵場所のさらに上流にある砂防ダムのため産卵場所には砂礫が乏しく粘土質であったため多数産卵はされたが多くは無効産卵に終わって、その後岸辺に稚魚が群れるようなことはなかった。
これまで ダム一基が建設されただけで自然豊かであった渓流がみるみる死んでゆくのを北見市周辺をはじめ多数の水域で見てきた。
単なる魚道設置程度でなんとかなるほど自然は甘くない。
ただ、そういうことも全て含めて北海道、日本、アジア、地球全体の生態系が大きく動いていることはまちがいない。
それだけに、今奇跡的に残っている貴重・希少な河川環境をできるかぎり大事にしてゆくことが必要だと思う。
そのような水域には決してニジマスなどの放流をしないでほしいと長年訴えてきたのは、このブログのメインテーマの一つです。
長年、実際に私自身の目でみたニジマスの弊害を多数提示してきました。
たとえばオショロコマとニジマスの関係については みなさん、これまでほとんど知られていなかった悲惨な現状を、うすうすご理解していただけてきたことをはっきりと実感しています。
ところで もっともっとスケールの大きいケース、ダムなど無配慮な河川環境大破壊による弊害を訴えてきた方々がいます(若い漁師さんたちが中心)。
最近では、ドローンを使って環境破壊の実態を訴えています。
流域の自然を考えるネットワーク で検索してください。
ドローンによる画像は百の文章よりも説得力があります。
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とある魚道の話とドローン。
201X-7-2 (土) 晴れ 暑い
朝10時 出発。 オホーツク地区はヤマベ解禁2日目。
我が家の近くの常呂川支流S川に入ってみた。あまりにも家から近かったため、これまで渓流釣りには入ったことがなかった。
鹿ゲートを越えしばらくゆくと左下方に大型ダムが見える。何のためのダムかと言えばきっと砂防ダムのつもりなのだろう。
もうしわけみたいに魚道が見える。
しばらく林道をすすみ、もうひとつ発見したのは簡易砂防ダム。
いまにも壊れそうな安易な予算消化ダムとみた。
簡易ダムでダム下などさぐったが生体反応なし。
さらに上流のもう一つのダムは古いコンクリート砂防ダムでダム下は、古いダム特有のほれぼれするような良いたまりだが魚信なし。
あちこち渓相がすばらしいところがあり、こまめにさぐってみたが生体反応まったくなし。
ダムの上流は死の川だ。
入り口の巨大ダムの下流のたまりで やっと良型ヤマベ2匹。
その下流や ダムの魚道入り口付近にシンコヤマベが少し見られた。
魚道の上2/3は、多くの部分は水が流れておらず、少し水のあるところはアオコが発生していて今のところ魚道はまったく機能していない。
PS. かってはこのような魚道を見るたびに、機能していない無能・無用な魚道だと単純に考えて馬鹿にしてきたが、その後あさはかであったことに気づくことになった。
魚道を在来の魚類など川の生態系をまもる手段であろうと考えていたからである。
私の考え方が根本的に間違っていた。
魚道をつくる側はそんなことはまったく考えていない。
魚道は多少は商業的価値があるサクラマスなどを遡上させることを第一に考えて設計作成されているのだ。
早春、海から川へ入ったサクラマスは夏から秋にかけて成熟し産卵のため遡上しはじめるが、最後はこの水無し魚道にはばまれることになる。
ところがその後、台風の大雨が続くようになると川の水量が増し、大型台風通過の大増水で満たされた魚道を突破して源流の産卵場へと一気に遡上するのである。
あるとき、普段は生体反応のない渓流の源流域にサクラマスが群れて産卵行動をしている現場を目撃し唖然としたのであった。
PS. この話には、さらに後日談があって、この時の大増水で水無し魚道が有効に機能しサクラマスが遡上したまでは良かったが、その後の大量の流木や土砂で埋まってしまった魚道は、やっぱり役立たずの構造物と化してしまったのであった。
また産卵場所のさらに上流にある砂防ダムのため産卵場所には砂礫が乏しく粘土質であったため多数産卵はされたが多くは無効産卵に終わって、その後岸辺に稚魚が群れるようなことはなかった。
これまで ダム一基が建設されただけで自然豊かであった渓流がみるみる死んでゆくのを北見市周辺をはじめ多数の水域で見てきた。
単なる魚道設置程度でなんとかなるほど自然は甘くない。
ただ、そういうことも全て含めて北海道、日本、アジア、地球全体の生態系が大きく動いていることはまちがいない。
それだけに、今奇跡的に残っている貴重・希少な河川環境をできるかぎり大事にしてゆくことが必要だと思う。
そのような水域には決してニジマスなどの放流をしないでほしいと長年訴えてきたのは、このブログのメインテーマの一つです。
長年、実際に私自身の目でみたニジマスの弊害を多数提示してきました。
たとえばオショロコマとニジマスの関係については みなさん、これまでほとんど知られていなかった悲惨な現状を、うすうすご理解していただけてきたことをはっきりと実感しています。
ところで もっともっとスケールの大きいケース、ダムなど無配慮な河川環境大破壊による弊害を訴えてきた方々がいます(若い漁師さんたちが中心)。
最近では、ドローンを使って環境破壊の実態を訴えています。
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