オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

ダムの下流はヤマベとアメマスと分断されたオショロコマ。

2024-12-15 17:28:22 | 渓流魚、蝶、自然
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ダムの下流はヤマベとアメマスと分断されたオショロコマ


202X-8-10 ( 月 ) 曇り  強風  26℃





このダムの下流にはわずかばかりのアメマス、ヤマベが見られ、オショロコマも少し生息しているが、いずれも極めて少なく個体群としては全く勢いがない。



おそらく数千年の長い経過で構築されてきた微妙な生態系が、この砂防ダム一基のためにたちまち破壊されてしまったことがはっきりとうかがえます。



状況的には上流に棲んでいたアメマス個体群はダムができたため海からの親魚の遡上が途絶え、その後エゾイワナ化できずに絶滅。ダム下流域にわずかに命脈を保っている格好でしょうか。








ヤマベ(サクラマス)はダムのために上流へ行くことが出来なくなり不本意ながら産卵にはあまり適していないダムの下流域で産卵することにより勢いを削がれながらもなんとか命脈を保っているのはアメマスと同じ。



川岸を見れば典型的なダム下流域特有のひどい荒廃状態です。長年続いていた適度の土砂の流れがダムで止められた結果、細かな砂礫は流れ去る一方で、結果、川底が年ごとに沈下し大岩大石のみとなり川とその周囲の生物にとってはまことに生きにくい環境になっています。










状態の良さそうなヤマベを少し食べるために持ち帰りました。





本来、最適な産卵場所は源流域であったものがダムのためそこには到達不能になり、そのため従来の勢いはないものと思われます。



オショロコマはこの渓流の下流から源流まで広範に分布していたがダムの上下で現在の朝鮮半島みたいに個体群が二つに分断されてしまった格好だ。
















それでも未だ何とかダムの上流と下流で、個別に世代を繰り返していると思われました。しかし、これら個体群間の遺伝的交流は完全に絶たれた格好です。












しかし、この砂防ダムの寿命は、もしかすると あと数十年程度かもしれませんし、持ってもせいぜい100年程度かもしれません。いずれ底抜けを起こしたり支えきれなくなった土砂で崩れてゆく可能性があります。その時、もし渓流魚たちが生きながらえていれば、また新しい生態系が構成されてゆくのでしょう。


おしまい。







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