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オショロコマの森ブログ5

渓流の宝石オショロコマを軸に北海道の渓流魚たちと自然を美麗画像で紹介します、

斜里川の魚道付きダム付近にみられた悲惨なオショロコマの病気

2013-11-11 19:11:53 | オショロコマの病気
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斜里川の魚道付きダム付近にみられた悲惨なオショロコマの病気

20XX-9-20  晴れ

しばらくぶりで斜里川のこの水域に入ってみたのだが、いつのまにか新たに大きな魚道付きダムが二基出来て、その上流には見事に大きなダム湖ができていた。

ダム湖はこのところの好天で当然ながら水温がかなり上昇している。ダム湖に5-6匹の小さなオショロコマの群がゆっくりと回遊しているのが見えたが活性は低くエサは追わない。

ダム下で釣るとオショロコマはまあまあ釣れたが元気なく概して小型。

ぶよぶよした白っぽいゼリー状隆起性斑点の皮膚病をもつオショロコマが1割くらいに見られ(水カビ病と仮称する)、こんなことは初めてだ。

何かがおかしい。いずれにしても斜里川のオショロコマに異変がおきているようだ。

ダム湖の下は魚道の両脇に流れがよどむたまり水の水域があり、茶褐色のヘドロ状堆積があり汚い。そこの水温は20℃もある。

この汚水域からは本流に汚い水が流れ込んでいる。ダム下は水温14℃と高く低水温を好むオショロコマの生息にはちょっときついといえようか。

この魚道付きダムに由来する汚水と高水温がオショロコマの水カビ病と何らかの関係があるかも知れない。












このあたりは悲惨な水カビ病オショロコマが多い。









ダムの上は一見美しい風景だが湖底にはヘドロ状堆積ができはじめ、場所によっては異臭を発する。ダム湖のため、本来冷涼であった渓流の水温が上昇する。このような水域をnative 渓流魚は嫌い、一般には放流されたニジマスくらいしか泳いでいない。




魚道付きダム周囲に多くみられるヘドロ堆積がめだつところ。














大型ダム建設後の河川環境の悪化パターンは枚挙にいとまがないが、そのほんの一例につき述べてみましょう。たとえば二風谷ダムからのドブ臭い悪臭。

一般的に砂防ダムができるとその上流には、最初に程度の差はあれダム湖ができる。最初は美しくさえ見えるダム湖はやがてヘドロ状の土砂堆積が続いて泥沼状態になりやがてダムは埋まってしまう。

そこは、ずぶずぶと埋まってしまうため当初は歩くことも出来ない。この過程でヘドロ状土砂堆積に腐敗が起こってまるでドブみたいな悪臭をだしているところも多い。巨大ダムではダム機能を維持するため、このヘドロ状堆積を排泄すれば、実際に黒部ダムや日置ダムなどでみられるように下流域や海に重大な影響が懸念される。

最近、巨費をかけてダムを建造後、あっという間に土砂で埋まってしまい、このお粗末ダム建設により水害の頻度が逆に急増している北海道沙流郡の二風谷ダム(裁判で違法ダムとされた)のほとりに住む人たちも、この埋まってしまったダム湖からのドブ臭い悪臭に辟易しているという。

その結果、当初の予測通りに清流とうたわれた沙流川は完全に死んでしまった。

そんなことには目もくれずダム建造にともなう諸々の巨大利権に群がる(それが見え見えなのが悲しい)勢力が、その上流にさらに平取ダムを造ろうとしているのは悲しいことだ。

日本中で長年慣習的に行われてきたダム建造の悪しき構図を如実にさらけだしている。

川が暴れる真の原因はまったく別のところにあることは我が家のわんこでも知っている。

民主党政権の時代、この悪しき慣習にくさびが入ったかにみえたが、これも単なる経済的理由からきていたに過ぎないのはちょっとさみしい。

今後は少なくとも治水に関してはダム以外の根本的な方策を真剣に検討する時期になったのではなかろうか。

私は道内各地の渓流で欠陥だらけの魚道付きダムをみてきたがいわゆる魚道さえ作れば物事が多少なりとも解決するという安易短絡的発想は極めて危険と断言する。魚道は流木や土砂などで、そのままではすぐに機能しなくなる。維持管理をきちんと行うのは魚道をつくるよりも、もっともっと大変だろう。

魚道付きダムによるその後の環境変化も重大だ。たとえば斜里川源流域などでは魚道付きダムのためダム周辺によどんだ高水温の汚水水域が増え、そのせいかオショロコマにこれまで見たこともない前述の悲惨な皮膚病が急速に蔓延しつつある。

この現象は斜里川と良く似た構造の羅臼川の魚道付きダム群周囲でも起こりうる。実際に知床の魚道付きダムのある渓流では斜里川と同じ水カビ病がみられる水域がある。そのうちこのブログでご紹介します。斜里川ではこの皮膚病はヤマベにも広がりつつある。




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衰退する斜里川水系のオショロコマ

2013-11-10 20:56:34 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-9-20  衰退する斜里川水系のオショロコマ

かって斜里川はイトウの宝庫であったが、狂気のごとく建造された多数のダム群と河川改良????工事、その他人間の営みに由来する様々の原因のため、今では産卵可能なイトウは全斜里川でも数ペア程度と目されている。斜里川のイトウを守ろうとする行動は斜里川を考える会を中心に地道に続けられてはいるが、このままでは斜里川のイトウが消えてゆくのは時間の問題だ。 

同様に斜里川のオショロコマが危ない。かってのオショロコマ、ヤマベの宝庫斜里川も同様の理由で今は見る影もなく、渓流魚の衰退著しい。

一方、斜里川のオショロコマは、いくつかの水域ではまあまあの個体数が生き残り、場所によっては、今でもそれなりに生息している水域もある。ただ斜里川平野部水系支流のオショロコマの激減ぶりはこの10年ほど目に余る。これは40年前から継続的に斜里川水系の渓流魚釣りをしている私たちにしか実感できないことは言うまでもない。



斜里川上流域で見られる、ヒレや体側に黒色斑がでた異常個体。


個体数が激減しただけではなく、ダムに由来する生息環境の悪化で深刻な水カビ病など病気の発生と、生息域をせばめられ血が濃くなったことによる遺伝的問題が起こってきている。ダム湖による水温上昇や、ダムや魚道周辺に堆積・腐敗するヘドロが水カビ病発生に関与しているかも知れない。水カビ病なのかどうかも病理組織学的に調べる必要があるが、これにやられたオショロコマの悲惨さは目にあまる。同様の現象は最近造られた知床の魚道付きダム周辺でも顕著に見られるところがある。


また異常に淡水ヒルの寄生が多い水域もある(ただ淡水ヒル寄生でオショロコマが特段弱っているようには見えないが)。

個体群が弱体化した現在では釣り圧も相当に効いているだろう。

かって斜里川のイトウを1000本以上釣ったと豪語している人を知っているが彼が現役のころ、斜里川のイトウがいなくなるなどと考えた人は唯の一人もいなかったという。大型個体は別としてイトウはいくらでもいた。同様に、斜里川水系のオショロコマが将来いなくなるかも知れないなどと考える人は、今のところ私以外には唯の一人もいないだろう。

近い将来、もはやそれは多くの意味合いで避けられないかも知れない。絶滅寸前の本州方面の在来イワナやキリクチなどと同じく、なんとかしたいと思っても将来的には、きっとどうすることもできないだろう。

今現在、地球上の生き物(種)が毎日毎日ものすごい勢いで絶滅しつつあるという。

その勢いは日本各地の渓流においても同じだとおもう。

自然保護だ。絶滅危惧種を救おう。採集(捕獲)禁止にしよう。ワシントン条約に指定しよう。絶滅危惧種に指定しよう。外来種が在来種を滅ぼすのをくい止めよう。我々人間は環境破壊を防がなければならない、etc...と声高に叫ぶのは、宇宙人がみればお笑いだ。傲慢のきわみとも思われるだろう。

何故なら我々人間は宇宙人? の目から見れば単なる地球上の最も悪食・最悪の生き物の一つに過ぎないからだ。繁栄していた恐竜消滅の事例はちょっと大げさとしても、地球の自然は本来すざまじい勢いで変化・流動してゆく危ういもので、今地球上で起こっていることなどは長い地球の歴史からみれば、さほど騒ぎだてするほどのものではないだろう。

とはいえ私たちは、今ある自分たちに好ましい自然が悪い方向に変化してゆくのは耐えられない。

さて、飛躍してしまった話を渓流魚にもどします。

ここまで魚が減ってしまった現在では、Native のイワナを求めて源流域まで次から次へと釣り登る猛烈釣り師たちが、かろうじて生き残っている渓流魚に与える影響は外来魚放流・養殖魚放流やダム建造の比では無いかも知れないと自問自答している釣り人も少なくないかも知れません(私も含めて)。

魚が減った最大の理由は別のところにあるにせよ、私自身は残り少なくなった在来渓流魚に最後のトドメを刺す釣り人にはなりたくないと思っている。

私自身は、オショロコマの森第一巻知床編を出版したり、このブログを始めたり、単に消えゆくことを前提にオショロコマの撮影をしているのもちょっと複雑な気持ちです。

私としては、オショロコマを食べるために釣るのは今現在となっては当面控えてほしいこと、釣っても丁寧にリリースして下さることをお願いすることくらいしかありません。また一般の人々にはほとんど知られていないオショロコマの知名度を、さらにアップさせることも大切と考えています。



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幻のシュンクシタカラ湖の巨大オショロコマ

2013-11-08 15:12:10 | 渓流魚、蝶、自然
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幻のシュンクシタカラ湖の湖沼型オショロコマ調査
シュンクシタカラ湖は 1970年代に偶然に人工衛星写真から人跡未踏であった北海道釧路市阿寒町の原生林の奥深くに発見された小さな湖である。

それまでは誰にも知られていなかった。もっとも先住民のアイヌの人々はこの湖のことを伝承しており、単に日本人たちが知らなかっただけにすぎない。

丁度そのころ、近くにある阿寒川水系のヒョウタン沼では大型オショロコマが釣り人たちの波状攻撃にあい釣り尽くされようとしていた。

未知の幻の湖が人工衛星により発見され、急遽調査隊が組まれ、悪戦苦闘のすえついにこの湖にたどりついた。

この湖は流入・流出河川がないにもかかわらず透明度が高く、湖底に沈んでいる古木がはっきりみえるほどであった。

さらに調査隊の人たちは巨大な魚が群泳しているのを発見し息を呑んだに違いない。ここには同じ阿寒町にあるヒョウタン沼と同様に大型湖沼型オショロコマが棲んでいたのであった。

しかし、この発見により数万年にわたりこの湖で繁栄してきた巨大オショロコマたちの命運は尽きてしまう。

湖までの林道が出来て以来、釣り人の波状攻撃とそれに続いたニジマスの大量放流でシュンクシタカラ湖のオショロコマは、あっというまに絶滅したらしい。

私自身もこんな湖が身近にあることは知らなかったし、オショロコマが生息していたことも噂話や、とある古い釣り場紹介本から知識を得たに過ぎない。

ヒョウタン沼と同じくシュンクシタカラ湖のオショロコマについては私はほとんど資料らしいものや物的証拠を知らず、本当に絶滅したのかどうかも含めて未知のオショロコマといった状況であった。

20XX-9-2 晴れ
朝8時。我々夫婦とF氏との3人で阿寒のシュンクシタカラ湖へ向かう。

この地域の地理に精通しているF氏のナビゲーションで山道や間道を抜け雄別炭坑の跡地を抜けシュンクシタカラ川に沿って林道を延々と走った。

林道起点から約21Kmで湖に着くらしいが標識らしいものが皆無で、結局いくつもの荒れた林道を一本ずつ最奥の林道までつめることを繰り返し、廃道みたいな林道をしらみつぶしに調べることになった。

木漏れ日で道路を横断する深い溝がわからズドーンとひどい衝撃とともに車の前部が溝にはまるのを往復4回もやった。そのあと急斜面の林道を登ってゆく途中、異様な臭いが車内にたちこめ、冷却水温度を示すメーターがレッドゾーンになっているのに気づいた。

すでにここは林道起点から23Km地点だ。ボンネットを開けるとエンジンオーバーヒートでラジエーター水が沸騰している。

蓋を開けると熱湯が噴き出した。ラジエーター下部を溝にぶつけ、亀裂を生じて冷却水が漏れ、少なくなった冷却水の水温が急上昇、沸騰したもよう。

とりあえずペットボトルのお茶4本を補給してゆっくり下った。しかし、すぐに冷却水温度が上昇し、その都度、川の水などを足しながら走った。

やっと、鳥獣保護区の看板がありそれを見るとかなりはなれたところにある沼ノ沢川の林道を進むとシュンクシタカラ湖に到達することがわかった。 

謎の湖は林道分岐からすぐのところにあった。ちょうどヒョウタン沼程度の湖で、釣り人のワゴン車が2台。





釣り人たちに聞いてみるとこの湖は今はニジマスが主体であり稀にアメマスが釣れるだけという。

かって生息していたというオショロコマは今現在は100%いないとのことであった。

やる気が失せてしまい、湖の写真を撮影して早々に下山することにした。

また長いアプローチの林道を延々と下り、やっと雄別炭坑跡付近までくると冷却水が沸騰し、ラジエータ水の減りが目立ち始めた。

そこで、これ以上の走行は無理と判断し阿寒町の自動車修理工場に入った。

やはりラジエータ下部が損傷し冷却水がもれていた。

ここの修理工場のおじさんに聞くと、かってシュンクシタカラ湖には無数の大型オショロコマがいたが、テレビで報道されてから連日、多数の釣り人が殺到しゴムボートやカヌーがひしめいてたちまち釣りきってしまったとのことであった。ひょうたん沼と同じだ。その後ニジマスが放流されオショロコマは絶滅したとのこと。

ラジエータ交換修理を依頼して代車を借りて北見に向かった。阿寒の近くで国道沿いの森のなかにタモギタケを発見、ビニール袋一杯採った。

阿寒湖でゆでザリガニを食べようとフィッシャーランドへ行くが夕方5時で閉店していた。

コンビニでアイスクリームを買って食べながら北見に向かった。 

今日は本当に大変な日であった。疲れた。やはり今回も阿寒川水系のオショロコマは発見できず手強い。


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阿寒ヒョウタン沼の大型オショロコマ

2013-11-07 18:51:02 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX年9月22日(土)晴れ 午後は曇って急激に気温が下がった。
阿寒のヒョウタン沼の大型オショロコマ

朝8時30分。かねてより懸案であった釧路川水系源流域のオショロコマ調査に出かけた。

最上(もがみ)の峠を越え津別に入り北見相生から釧北峠を越えて阿寒湖畔のセイコーマートでおにぎりを買った。

弟子屈(てしかが)への横断道路に入り、しばらく行って右折し鶴居村への林道に入る。ほどなくひょうたん沼へ出て湖畔で沼を撮影。





カヌーで釣り人が一組入っていた。カラフルなトラウトのワッペンだらけの見るからに釣りマニアの軽自動車のミニバンが止まっていた。


ヒョウタン沼は今から50年くらい前まではオショロコマが豊富に生息することで有名であった。人気の大型オショロコマであったらしい。

今となっては詳細不明であるが、毎年北海道新聞に解禁日のヒョウタン沼のオショロコマ釣りが初夏の風物詩紹介みたいなかたちで出ていたような気がする。

カヌーやゴムボートを出して大勢の人たちが毎年ヒョウタン沼のオショロコマ釣りをしていたようだ。

私が中学生の頃だろうか、このカヌーが転覆してオショロコマ釣りをしていた人がおぼれて亡くなる事件があった。私はこの記事をみておぼれ死んだ人を哀れむ気持ちよりも、将来私もヒョウタン沼でオショロコマを釣ろうと固く決心したのを思い出す。

それから50年以上が経過して、ヒョウタン沼のオショロコマは今は絶滅したものと考えられている。

実際、まったく釣れなくなって久しい。絶え間ない釣り圧で激減したところにニジマスの放流でとどめをさされたものと考えられている。

ヒョウタン沼に流入するハンラコラシュ川にもオショロコマはいたようだが今は絶滅したと思われる。今はおびただしい数の放流ニジマスとアメマスしかいない。絶え間ない釣り圧と、その後大量にニジマスが放流されたことがオショロコマが消えた理由ではないかとおもわれるが詳細はいまや不明。

はっきりしているのはかってあふれんばかりに豊産していたヒョウタン沼の大型オショロコマが完全に消えてしまったことと、それを悲しみ意思表示をする人が当時も現在も唯の一人もいなかったということだ。

さらに悲しいことには、このヒョウタン沼の大型オショロコマのしっかりした画像は今現在どこにも残っていない。いったいどんな外見であったのかすら、今となっては想像することもできないのである。



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暴れ川、偶然のプールにエゾイワナとオショロコマ

2013-11-05 19:21:39 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-10-29  晴れ とても寒い
暴れ川、偶然のプールにエゾイワナとオショロコマ。
北見市の近くのU川水系のST川上流へオショロコマ調査にいった。


この渓流は果てしなく続くダラダラした流れで、一見して魚は少ないことが予想された。ただ、釣り下ってゆくと唯一カ所大きなたまりがあった。


この偶然できた大きなプールをそっとのぞき込むと果たしてそこにはゆらゆら多数の魚影が見えた。

釣ってみるとアメマスが主でオショロコマは産卵後の26cm ♀と 若魚3匹のみ釣れた。ヤマベも二匹のみ釣れた。








ここのアメマスはまるで釣り堀みたいに良く釣れた。アメマスは白点が細かくいわゆるエゾイワナ型である。


40cmくらいの大型アメマスがいたが強烈な引きで取り込み中に針が折れ逃げられた。

この付近はまだ川に人為が目立ち少し前の大雨の大増水で護岸のコンクリートが全部崩れ落ちていた。昔からかなりの暴れ川である。


この大雨の後に、川中に散っていた魚たちは、このたまりに一時的に集合して落ち着いたものと思われた。

今日の目的はオショロコマなので、ここでの釣りは適当に終了した。

撮影させていただいた渓流魚たちは全て丁寧にもとの場所にリリースした。



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オショロコマの楽園

2013-11-04 09:18:48 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-10-29  晴れているがとても寒い
偶然に出来たオショロコマの楽園

この日は、エゾイワナの撮影後、いまだ未調査であた湧別川水系支流でオショロコマをさがした。

崩壊の進む古い林道をあっちこっち迷いに迷ったあげくやっとたどり着いたNZ川の上流域でオショロコマの棲む大きなプールを発見した。

川を横切る林道の土管橋が流木や土砂で8割がた詰まって川がせき止められ、そのため一時的に出来た大きなプールであった。











なぜか ヤマベが一匹。
























腹部が美しいオレンジ色の系統の♂。





立派な別系統とおもわれる♂。


ここは湧別川水系に多いエゾイワナは見られずオショロコマ一色であった。


オショロコマは大型個体から釣れ始め、だんだん小さなのが釣れてきた。何故かヤマベ1匹が最後にかかった。

このプールでオショロコマ30匹ほどを撮影した。たまりをのぞき込むとまだ多数の成魚のほかに稚魚、幼魚も沢山泳いでいる。

ここは渓流の営みに偶然が重なった結果、一時的に出来たオショロコマの楽園であろうか。

NZ川全域にわたり、このプール以外にはオショロコマのいそうな場所はなかった。

全体的に、だらだらした瀬がつづく何の変哲もないつまらない川である。

この日は晴れているもののとても寒い日で、ST水系はどこも水温9℃であった。

今日も撮影させていただいた渓流魚たちは全て丁寧にもとの川にもどした。


今日は午後5時30分からちょっとした仕事があるため、早めに引き返し5時頃家についた。冷え切ったので近くのスーパーで鍋焼きうどんの材料を買って帰った。昨日F氏から沢山もらった白菜も入れて豪華鍋焼きうどんにした。


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サクラマスを密漁するキタキツネとミドリオショロコマ

2013-11-03 13:11:09 | 渓流魚、蝶、自然
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20XX-7-5  晴れ
ミドリオショロコマの撮影と、サクラマス密漁専門のベテランおじいさんと、同じくサクラマスを狙うキタキツネ

道東の渓流で解禁日まもないヤマベ釣りを楽しんだあと、帰路の途中にあるミドリオショロコマの棲む川に入ってみた。


理由はさだかでないが、この時期、この渓流のとある水域に緑色の特異なオショロコマが大集結する。

谷底を流れる渓流の岩盤の割れ目のたまりに、遡上するサクラマスの集団と一緒に群れている。


今日はミドリオショロコマを30匹ほど釣って撮影した。



















ミドリオショロコマたちは水中で手早く撮影後、全て丁寧にもとの場所にリリースした。ここのオショロコマが濃い緑色となる理由は川底に美しい緑色の岩盤が広がっているせいではないかと考えています。


サクラマスを狙って敏捷な身のこなしでキタキツネがやってきた。かなり真剣な目つきでサクラマスを狙っている。

急流を飛び越えようとして跳躍し、勢い余って川岸に落っこちてくるドジなサクラマスを瞬時に捕らえるのだ。






突然、私たちをサクラマス密猟者と勘違いして、付近にひそんでいた密漁監視員4名の車が猛スピードでやってきた。

しかし、私たちの釣り具や仕掛け(3mの細い渓流竿)などを見て、どうみても密漁者とは違うということで黙って帰って行った。

しかし、勤務時間?を終えた監視員たちが姿を消し、私たちも撮影が終わって帰ろうとし始めた頃、本物のサクラマス専門の密漁おじいさんがどこからともなくやってきた(さすが相当なベテランとおもう)。

きっと、キタキツネと一緒においしいサクラマスを沢山持って帰ったことでしょう。

ちなみに日本広しと言えども、川に遡上したサクラマスを捕獲して違法とされるのは北海道のみである(本州でも一部河川では規制があるようだが)。

もう一つ、ちなみに万一捕まるとサクラマス1匹につき罰金30万円、しかも10日以内に支払わねばならないという結構なお仕置きが待っている。

川に遡上するころにはホッチャレてしまうサケやカラフトマスと異なり、この時期の遡上サクラマスはきわめておいしいらしく、本気で密漁する人たちは相当多いようである。

何故北海道だけサクラマスを捕ると違法とされなければならないのかという怒りや義憤もあるらしく普通、密猟者には罪の意識はまったくない。

実際には運悪く監視員や警察につかまるドジな密漁者はほとんどいないらしい。

ニジマスやアメマスを狙っているときに外道の?サクラマスがかかってしまい迷惑千万というケースもあるようだ。

これはアングラーの方たちは不可抗力ヒットと呼んでいるが監視員に目撃された場合は微妙な状況になるかも知れない。



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青いニホンザリガニの悲劇

2013-11-02 08:35:33 | ニホンザリガニ
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青いニホンザリガニの悲劇

オホーツク海斜面のとあるシラカバ林の細流には、何故か青い色をしたニホンザリガニ Cambaroides japonicus が比較的多数生息している。

とても美しい瑠璃色をしているのでルリイロニホンザリガニと呼ばれることもある。

従来、甲殻類ではしばしば青い個体が現れる。ザリガニ類でも見られるが青いというだけで珍重される。俗にサンマの切り身を与えると青くなるというが食餌が原因の場合は脱皮すると元の褐色に戻り、遺伝的な原因の場合は青いままという。

ザリガニ飼育マニアは意外と多くて、色変わりザリガニ、特に白いザリガニや青いザリガニはマニア垂涎の的である。しかも近年激減しつつあるニホンザリガニの青い個体となればなおさらである。

マスコミにこの青いオホーツクのニホンザリガニが紹介されて全国的にも話題になった。


稀少な動植物のマスコミでの紹介はまさに諸刃の刃だ。

稀少なすばらしい生き物を多くの人に知ってもらうことは大切なことでありマスコミに紹介されることは最も効果的で威力がある。

その一方で余程注意しないと(普通、この点でのマスコミのガードはやたらと甘い)、これに強い興味を持つ人たちが生息地に殺到し、とんでもないことが起こることは世の常である。

マスコミ報道をきっかけに一部のザリガニマニアがHPなどの情報をもとに生息地をさぐりあて(マニアの底力、執念はすざましいものがあります)、青いザリガニを多数採集しこれらをインターネットで競売にかけたのである。最高値では♂2万円、♀39000円という。短期間に200匹ほどさばいて80万円の収入を得た会社員もいるという(2009-12-17 北海道新聞より)。

今のところ法律的にはなんら問題はなく網走市議会では青色ニホンザリガニ保護条例を急遽検討中であるというが、その後どうなったのかは寡聞にして聞かない。単なる採集禁止という最も稚拙な手段のみでは長期的な保護は不可能である。密漁を誘発するだけだ。


青いザリガニのみならずニホンザリガニが今守るべき象徴的な生き物であるという認識を高める働きかけが必要だ。

さらに最も重要なのは環境の保全であることはいうまでもない。しかし地元住民の生活の営みそのものや開発とのからみが問題になる。多くの野生生物保護運動がこの環境保全問題でつまずく恐れをはらんでいる。

たとえば北見市ではエゾモモンガの森やニホンザリガニ生息地が高速道路建設の犠牲になろうとしている。

網走市の青いニホンザリガニ保護条例はこれらの試金石になるかも知れない。

稀少生物減少の原因の99%が実は開発行為や人間の営みそのものであっても、それが1%のマニア?の乱獲(トドメを刺すとても目立つ行為)のせいであるとして、真犯人がすりかえられる可能性が無いとは言えないことにも留意すべきであろう。

PS ただ全国的にみたニホンザリガニの認知度はいまだきわめて低いようで、オショロコマと同じく一般の認知度を上げる努力もまず必要なのかも知れない。





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驚異のSF映画アバター、惑星パンドラとダム建設

2013-11-01 16:32:01 | 映画
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驚異のSF映画アバターを二回観た。この映画は2009年11月23日に封切られたSF映画の傑作。約3時間の長編映画だが私は二回も観た。

一回目は字幕版。二回目は吹き替え版。これまで世に出たSF映画の中では多くの意味で一番すごい。娯楽映画としても最高。

場面の多くは架空の3D映像なのだが違和感がまったくないすばらしい映像だ。



舞台は地球から5光年離れた惑星パンドラ。大気は有毒ガスで地球人は酸素マスクなしでは活動出来ない。

ここには100年前の地球に存在した熱帯雨林みたいな本物の美しい大自然があり無数の不思議な野生生物が繁栄している。

すべて架空の動植物、昆虫?なのだが我々地球人が見てもなんとなく理解できる外観の生き物たちだ。

ここには身長3m、炭素繊維みたいに強靱で美しい青い皮膚を持つ人間そっくりの先住狩猟民族ナヴィが住んでいる。


彼らの武器は矢尻に神経毒を塗った強力な弓矢。

乗り物はダイアホースという6本足の馬とバンシーという大きな翼をもち獰猛で空を飛ぶ肉食恐竜みたいな動物。いずれも乗り手とフィーラーで繋がれることにより一身同体状態になる。つまりナヴィは陸も空も自由に駆け回ることができるのだ。



惑星パンドラには、絶え間ない環境破壊の末、緑が消え荒廃しきった地球の燃料危機を救える可能性のあるアンオプタニウムという超伝導性の鉱物があり、ナヴィのの真下にその巨大な鉱床があるのだ。

地球の資源開発会社RDAはナヴィたちをそこから追い出そうとするが最終的には抵抗するナヴィたちと壮絶な戦争状態になる。そして.....。

アバターとは遺伝子操作で造り上げた人工のナヴィで特殊な装置でアバターの脳とリンクされた操縦者(人間)の肉体のように動かせる。つまり操縦者はナヴィとなって惑星パンドラのどこにでも行く事が出来るし他のナヴィたちと会話をしたり心を通じ合うことまでできる。




今回は地球での戦闘で下半身不随となった元海兵隊員ジェイクが操縦者となり、彼とナヴィの美しい娘ネィテリが主人公となり物語の横軸となってゆく。

映画の中で最も感銘したのは惑星パンドラはそれ自体が一つの生き物であり、たとえば惑星中の植物たちはすべてが根などで繋がっておりお互いに信号を送りあい綿密な微妙な連携の上に存在しているということだ。

ナヴィたちが聖なる木として大切にしている巨木はいわば巨大なサーバーみたいなものでフィーラーで繋がることによりナヴィたちは先祖の声まで聞く事が出来る。アンオプタニウムの巨大鉱床も惑星パンドラの生態系を守るためにはそれを取り去ってはいけないものなのだ。



バンシーに乗って、邪悪な地球からの傭兵部隊との戦いに出撃するネィテリ。




この映画には今世紀、私たちが地球の生態系をあっと言う間に完膚無きまでに破壊してきたことに対するささやかな反省もこめられているのだと思う。

また、世界各地で先住民族を抹殺し虐殺し、俗にいう文明社会が彼らの住む豊かな自然を強奪することによって現在の国々が成り立ってきたことに対する反省とおわびの気持ちもうかがえるとおもう。

さて、話しを現代の日本にもどしてみよう。ごく身近な状況としては、このブログでは毎度おなじみのダム建設の問題がある。

もともとダムでその場しのぎの対応をしても長期的には根本的な解決にはならないことを知ってか知らずか私たち人間はダムを造り、川を殺し続けてきた。

ダム建設で最も問題なのは惑星パンドラと同じく、そのことで川全体としての微妙な生態系を一気に破壊することだ。免罪符として魚道を考慮するなどは正に笑止の極みだ。川は源流域の森林地帯を含めて源流域から上流、中流、下流域、河口、汽水域、時には海の生態系にもかかわる形で、それ全体がひとつの生き物なのだ。ダムができた時点で本来の川は死ぬ。

少し前に民主党への政権交代があり、主に経済的な理由で全国各地でダム建設が再検討され、いくつかのダム計画は頓挫した。しかし最近、偶然の天変地異をきっかけに、自民党政権が復活し、ダム建設をとりまく環境がまた微妙になってきた。

ダム建設は壮大な自然破壊の幕開けにしかすぎない。ダム建設による目先の効果でごく短期的な利益はあるかも知れない。しかしその何倍ものしっぺがえしを将来こうむるであろうことをそろそろ認識する時期だと思う。ダム建設の錦の御旗、治水治山に限って言えばダム以外の方法による問題解決を本気で考えるべき時期に来ていると思う。

この10年間、私たちほど北海道の渓流を春夏秋冬歩き回った人間は恐らく歴史上、誰もいないだろう。滅多にはないがいまだ人の手が加わっていない水域は正に手つかずの惑星パンドラだ。川全体が一つの生き物として躍動している。その根幹となる部分の一部でも破壊すれば微妙な生態系は壊れ川は死ぬ。また、川に生きるものは多少の経済価値のあるサケとマスだけではないこともそろそろ認識すべきと思う。





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