コタツ評論

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憂き世離れした話

2015-12-02 23:49:00 | ノンジャンル
GPIF、運用赤字7兆8899億円 7~9月期、足元は改善か
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFL30HTU_Q5A131C1000000/

アベノミクスのおかげで約8兆円が赤字になりました。ま、想定内ですが。

ザッカーバーグ氏:保有するフェイスブック株の99%を寄付へ
https://newspicks.com/news/1278607/body/

寄付予定の株式の時価は現在450億ドル、約5.5兆円。ま、想像外ですな。

ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットに続き、ザッカーバーグも気が遠くなるような巨富を寄付するわけで、まず驚かされるのはアメリカにはそんな巨額な寄付の受け皿があることだ。世界最大級の事業家や投資家や経営者が、寄付という未来への「投資」を託せると判断した、ビジョンとスキルを併せ持つ非営利の事業体がいくつもあるらしい。日本では資産のほとんどを寄付するなどあり得ず、その受け皿もないだろう。寄付する文化がないから受け皿がないのか、受け皿がないから寄付しないのか。

他人を子どもを将来を思いやって寄付する「気持ち」は、日本にもじゅうぶんにあることは、難病の子どもの寄付集めにすぐに数千万円~億円くらいは集まることからもわかる。しかし、日本でも信者が多い経営学者のドラッカーは株式会社だけでなく、非営利の事業体を重要視したが、せいぜい学校や病院のM&Aが増えたくらい。世界から数千億円~兆円規模の投資を呼び込む非営利の事業体など、日本では夢想だにできない。日米の経営資源には、まだまだ気が遠くなるような差があるようだ。

(敬称略)