コタツ評論

あなたが観ない映画 あなたが読まない本 あなたが聴かない音楽 あなたの知らないダイアローグ

今夜はCHERRY

2013-11-29 01:06:00 | 音楽
赤軍派の塩見孝也に似ているリードギターが巧いなあ。アマチュアバンドながら、ベンチャーズのコピーはしてもペーストはしていません。ビートルズの新アルバムがヒットしているが、当時、日本で絶大な人気だったのはベンチャーズでした。ベンチャーズに比べれば、ビートルズなんて影も形もなかった。そこんとこよろしく。

そんなヒロシに騙されて 


ラブポーションNO9


さすらいのギター


さすらいのギター 小山ルミ


昭和46年(1971)のボーカルと演奏とは思えないかっこよさです。ベンチャーズの演奏で有名な曲ですが、タイトルは「Manchurian Beat(1963)」でした。どうして「満州ビート」になるかといえば、原曲がロシア(当時はソ連)の曲だからです。

Mandshurian kukkuloilla, Dallapé ja Viljo Vesterinen (1935)


ロシアや東欧、北欧圏を訪ねることがあったら、小山ルミの「さすらいのギター」を覚えていって歌うと、老人には喜ばれるはずです。ロシアの曲として、ベンチャーズの演奏として、50代以上は知っている可能性が高いからです。

(敬称略)
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猪瀬都知事に関する重大な疑惑

2013-11-26 18:22:00 | 政治
周知のように、徳洲会から5千万円を借金した件で、猪瀬直樹都知事の釈明会見が、連日、繰り返しTVに映し出されている。いやでもあの尊大顔が眼に入るわけだが、いやでもある疑惑に気づいてしまった。

猪瀬都知事は、眉を描いている。この数日にわたって、5千万円を借金した経緯について、説明が二転三転したり、あいまいだったりしたわけだが、そのときどきの都知事の顔が繰り返し映し出される。その眉が少しずつ違う。

今日の映像では、向かって右の眉尻が斜め上にはねていたが、前日や一昨日の映像では途切れている。眉根の方も、ときに左右のはじまりが不ぞろいだったりする。

眉の形を整えているというより、女性が化粧するときと同じく、アイペンシルなどで、眉そのものをなぞり描いているのではないか。また、眉をよくみると、毛がほとんど見えない。本来は、伊東四朗と同じように、眉毛なしではないのか。


プーチン大統領や韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領と同じように、張りのあるツヤツヤお肌をしている。ヒアルロン酸でも注入しているのではないか。

もしや、猪瀬直樹東京都知事は美容整形手術を施しているのではないか。美容整形医など専門家なら一目でわかるはずだが、これまでそういう指摘を見聞きした覚えがない。滝川クリステル嬢とは違って、あまり見つめたい顔ではないが、見れば見るほど不自然な整形顔に思えてくる。

とすれば、5000万円の使途も、その一部は、より高度でより高価な美容整形手術費用にあてるつもりだったのではないか。そう憶測してみると、納得できるところが多い。動機はもちろん、都知事選出馬とオリンピック招致のため、少しでも好感度を上げたかったからだろう。

疑惑の5000万円に対して、個人の借用か、選挙資金か、政治献金か、いろいろ取りざたされているが、美容整形手術費用のためだとしたら、そのいずれにも該当することになる。そして、いずれにも当てはまるなら、いずれにも当てはまらないともいえる。

もちろん、5000万円は整形手術費用としては多すぎる。だが、よく知りもしない徳洲会に借金を申し込むような切迫した動機が、ほかにあったようには思えないのだ。また、選挙資金や政治献金、あるいは収賄の裏金だったとしたら、それなりの準備や受け取り方が慎重に検討されただろうに、あまりに安易に金を頼み受け取ったようにみえる。

人気絶大の石原慎太郎前知事から後継指名を受けた副知事として、ほかに強力な対抗馬も見当たらず、猪瀬当選は誰しも確実視していた。少なくとも、いくら選挙資金が必要になるか目算が立たないほど、苦しい選挙戦を強いられるとは、猪瀬氏もほとんど予想してはいなかったはずだ。

「何かのために置いておくつもりだった」という、猪瀬氏らしからぬぼんやりした返答は、案外本音なのかもしれない。つまり、とりあえず必要なのは美容整形費用だったから、余った金は選挙資金も含めて、「何かのために置いておくつもりだった」。

すると、まず美容整形費用が使途目的だった場合、贈収賄を背景とした裏金という疑惑は、猪瀬都知事側としては心外だろう。美容整形費用に1千万円くらいかかったとして、残りはとっておき、あとでまとめて返せばいい、と思っていたわけだから。

美容整形費用を選挙資金や政治献金と認定できるかどうかは、前例はないはずなので難しいだろう。徳洲会側も、選挙費用ではなく美容整形費用だったなら、「おかげで当選できました」「都知事になれました」という貸しをつくれない。

したがって、5千万円は限りなく「個人の借用」に近く、選挙資金になる可能性はあったかもしれないが、たぶん限りなく少なかった、という猪瀬都知事の釈明には嘘がないように思える。その使途が美容整形費用だったならだが。

追記:今日、27日(木)発売の週刊新潮が猪瀬都知事の「化粧、整形疑惑」を扱っています。中吊り広告の見出しでは、5000万円借用書問題より大きい扱いです。

底上げ靴を履こうが化粧や整形をしようが、都知事としての適性を問われることではなく、猪瀬氏個人の自由勝手。その上、「学歴コンプレックスがある」と学歴差別まで。とても揶揄とはいえない、「上から目線」の嘲笑記事です。後味がよくありません。

同様な叩き文章をほかでも見かけたことがありました。先日取り上げた、1億4千万円着服のテレ朝プロデューサー氏が書いた映画レビュー
です。字面から、嫌な地面が浮かび上がっているように思えます。
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人の懐を勘定してみる

2013-11-23 04:07:00 | 経済
「なんと1億4千万円!」と巨額に驚く声もあるが、そうだろうかと首を捻りながら、ちょっと計算してみました。

テレ朝プロデューサー、1億4千万着服・解雇
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131120-OYT1T00961.htm?from=main5

1億4千万円÷10年間÷12か月=約116万円

平均すると、月116万円の着服です。下請け会社5社程度を使っていたとして、一社あたり23万円くらい。それも一度の請求ではなく、数回に分散して請求させるのが普通ですから、一回当たりの着服金額は10万円を切るかもしれません。

「高額な服飾品」「旅行」など使途を供述しているようですが、それはつまり、家を建てたり、車を買うことはできなかったことを物語っているわけです。とはいえ、高級ブランドファッションを買い込み、海外へ家族旅行でもすれば、100万円などすぐに消えるでしょう。

TV局社員の高給は有名ですから、45歳のプロデューサーなら年収1000万円超のはず、その恵まれた待遇を棒に振るようなことをどうして? 誰しも抱くそんな疑問に答えて、着服横領なしの場合も計算してみましょう。

給与額面1200万円として、なんだかんだ天引かれて手取りは多めに見積もって900万円強くらいですか。その手取りから、住宅ローンや車の維持費、子どもの教育費など毎月の支払いのあれこれを引くと、手元に残るのは700、800万円ほどではないでしょうか。

月に使える金はおよそ60~70万円くらいです。奥さんが多少派手好きで、すき焼きなら牛肉に7、8千円、ワインがどうの、お友だちの誕生会にお呼ばれしているのと、2か月に1度くらい高めの衣服や宝石でもねだられたら、そうそう貯金できるような月収ではありません。

また、TV局のプロデューサーなら、「仕事のつきあい」で飲み食いの機会は当然あります。銀座・赤坂・六本木、一人で入っても万札で釣りが来る店などありません。5度はたかっても、1度くらいは払わなくちゃならない。部下に奢るときもあるでしょう。

ほかにも、こういう御仁なら、たいてい女と博打が得意な人が多いので、そっちも万や十万円単位で金が出ていくでしょう。もう金は出ていく一方、まわりは手を出すばかり。給料だけでは赤字です。どこかで何かで金をつくるほかありません。

月100万円程度の着服では、じつは「資金繰り」は苦しかったのではないか。露見して、これで「自転車操業」から抜けられると、案外、ほっとしているかもしれません。いったん上げた生活レベルは、じたんだ踏んでも下げられない。その過半が見栄消費によって構成されているからです。

TV朝日のアナウンサーが、「視聴者の信頼を裏切る結果となりお詫び申し上げます」と頭を下げていたが、会社の金を着服横領したのが、視聴者の信頼とどう関係するのか、よくわかりませんでした。

TV業界について多少知っていますが、昔からこの手の話はよく聞きました。というか、どの業界のどんな会社でもそれなりの地位の人には、大なり小なりこの手の話はつきまとうものです。また、多少なりともそれに手を染める人が多いのも事実です。

私利私欲だけでなく、会社のため、派閥のため、仕事のためという名分の下に、「裏金づくり」という公然たる着服も珍しくありません。「氷山の一角」とよくいわれますが、じつは金平糖のように角だらけ、たいてい見て見ぬ振りではないかと思えます。

「ならば俺も」となるのは人情ですが、このプロデューサー氏はやり方がまずかった。もっと構造的に着服している場合が、一般的ではないでしょうか。たとえば、パクッた金を上司や同僚にも回すのです。これなら、共犯なので露見しにくいものです。

その場合は、1億4千万円なんて端金では済まないが、上司への付け届けが効いて役員にでもなれば、もっとド~ンと抜ける機会はいくらでもあるわけです。間違って社長にでもなれば、新社屋建築の際には建設会社からのリベートなどが期待できます。



とまあ、ここまでが前置き。ここからが本論です。

このプロデューサー氏はたぶんやり手です。強気な態度と弱気な照れ笑いが同居する、ちょっととらえどころのない感じがあります。人の心の機微がわかり、何気ないひと言を漏らし、それが周囲の胸を打ったりします。

露見に怯えて会社にへばりつきますから、仕事は大車輪です。破滅の際を歩いていますから、多少の仕事の責任やリスクを負うのはさほど気にしません。そのくせ、気づかれてやしないかと他人の表情ばかり盗み見ていますから、当然、何を考えているのか観察には長けけいます。

快活を装って懊悩を秘し、全知全能を傾けて日々を過ごしていますが、それに満足感を覚えたり、誇ったりは爪の先ほどもありません。善悪や正邪を越えていますから、日常の思索は人生の意味や良心の有無にまで及ばざるを得ません。

小さな嘘と言い訳探しから、宗教的探求に近いところまで、その思考の幅は広いのですから、人には謙虚になり、ときに深く重い言葉が自然に口をついて出ます。はじめからそうなのではなく、悪事を働き続けることで、彼はそうなったのです。正気を失って悪事に走り、悪事を通してぎりぎりの正気を保っているのです。

そういう人物は、一種の妖気に包まれていて、けっこう魅力的に見えるものです。惜しむらくは、香川照之の大和田常務には、陽気で人情味のある悪人の魅力と妖気が不足していました。

じつは半沢直樹より、大和田常務の方が魅力的だし、たいていの男は密かに憧れているものです。また、会社や社会に貢献しているのも、じつは半沢直樹より大和田常務であることを知っています。大和田常務のような、「決断と実行」の人が上司だったら、どれほど業績も上向くかと思わぬ人はいないでしょう。

そしてプロデューサー氏のような、どこにもいる小和田たちは、溜め込んでいる莫大な会社の内部留保を、悪事を通じてとはいえ、せっせと社会に還元・還流させているのです。資本主義は金が滞留することを許しません。

年間1000万円×100万人=10兆円!

あるいはこの数倍以上の金額が着服横領されているかもしれません。こうした無税の巨額資金がどれほど日本経済を潤し、日本資本主義を活性化させているか、それを思えば、口惜しくて夜も寝られません。あっ、もう朝だ。



フライ級からからはじめてスーパー・ウェルター級まで6階級を制覇した、フィリピンの英雄マニー・パッキャオです。ボクシング興行史上、最高額のギャラーを稼ぎますが、フィリッピンにジムと自宅を持ち、寄付も盛んに行ってマネーを還元していますから、マネー・パッキャオと皮肉られたことはありません。
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臣・山本太郎

2013-11-14 22:47:00 | 政治
鳩山、小沢、管に続き、最近では山本太郎がオミソになっているわけで、そのオミソの列に「即原発廃止」を言い出した小泉パパも加わりかけているところへ、「お言葉」が。憲法改正せずとも、とっくに天皇陛下は国民統合の象徴にして、日本の元首である。元首は日本国民を等しく心配するもの。「大御心」ともいうが。

陛下、山本太郎議員案じる
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131114-00000132-jij-soci

山本太郎参議院議員に万が一のことがあっては、「御宸襟を悩ませる」ことになりかねない。以下のような懸念に対して、本来なら、安倍首相こそが一言すべきだった。日本国民を等しく心配する元首としての自覚が足りないといわざるを得ない。

山本太郎氏に「切腹用の刀」 自民・鴻池元防災相
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131114/crm13111417510013-n1.htm

山本太郎議員あてに刃物入り封筒 「刺殺団派遣」の記載も
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131113/crm13111318110011-n1.htm

追記:時事通信が「陛下案ずる」を配信したのが14日(木)、2日もたった今日16日(土)google検索してみたが、後追いした記事はない。つまり新聞やTVでは、一行一秒も取り上げられなかったわけだ。陛下もシカトされてオミソか?

(敬称略)
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釜山港へ帰れ

2013-11-11 22:26:00 | ノンジャンル
内田樹に『私家版・ユダヤ文化論』(文春文庫)がある。数ある内田本のなかで、私はこの「内田版・日本人とユダヤ人」をいちばん評価している。日本人とユダヤ人はほとんど何の関係もないが、在日朝鮮人とユダヤ人は似通っているところがある。そこに気づかせてくれたからだ。

シャイロックが高利貸しを営み、在日実業家に金貸しやパチンコ屋が多いのは、彼らに守銭奴が多いからではなく、ともに差別を背景としたからだろう。映画「ヴェニスの商人」では、裁判に負けた後日、シャイロック(アル・パチーノ)は渾身の反差別を叫ぶ。

金融やエンタメなど、はじめ蔑視された事業を一大産業に育て上げたのは、彼ら被差別の異端者たちだった。はじめ安かろう悪かろうの「メイドイン・ジャパン」を世界に売り歩いたのも、アメリカトヨタの初期ディーラーも、ユダヤ人たちだった。ユダヤ人はいくら資金があっても、フォードやGMのディーラーにはなれなかった。

既成の業界が受け入れないからしかたがなく、彼らは新規事業を立ち上げ、すき間産業に食い込む起業家になった。新しい産業や革新的事業を彼らが発見し、支配的な地位を占めるようになったのは、その結果に過ぎない。彼らに特権的な何かがあったとすれば、どんな特権にもありつけそうにないという自覚だけだったろう。

在特会広報部が「在日特権リストはすべてデマ」と表明
http://matome.naver.jp/odai/2138389938746953101

在特会を追いつめたのは、やはり、しばき隊の手柄だな。それにしても、パワポで作ったにせよ、けっこうチラシの完成度は高い。せっせと拡散したり、何パターンも文章化したり、コピペしやすくした手間暇には組織的な背景を感じさせるな。

デマをコピペして愛国者ぶっていた人たちは騙されていたにせよ、「日本は排外主義だ」とみなされる「反日」行為に荷担していたわけだ。「在日は韓国へ帰れ!」と鬱憤ばらしや虐めがしたいだけで、愛国も反日もへったくれもない節があるが、「在日は韓国へ帰れ!」と気軽に口走る「日本人特権」は剥奪すべき。かつての「ユダヤ人は出て行け!」と同様、いちばんの「ヘイトスピーチ」だと思う。



♪あちゅいその胸に顔うじゅめて~♪と歌っていた記憶があるが、あらためて聴いてみるとそんなことはない。この歌が流行してた頃、千歳烏山に住んでいて芦花公園で仔猫を拾い、「ヨンプル」と名付けた。大きくなった「ヨンちゃん」は、家出して3軒隣の猫になった。

(敬称略)
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