コタツ評論

あなたが観ない映画 あなたが読まない本 あなたが聴かない音楽 あなたの知らないダイアローグ

ブログ解説

2006-06-29 13:34:26 | ノンジャンル
恥ずかしながら映画はDVD(以前はビデオ)レンタルがほとんどです。本はブックオフ本とは限りません。よそ様の掲示板に気ままに書いていたものをよそ様のご好意でブログにしていただいたのは開設の弁に書きましたが、じつは数ヶ月前に、自前で別のブログをつくっていました。操作に手こずるうちにIDやPWを忘れたりして放置していたのを、この機会に合体することにしました。ただいま作業中です。ですから、2001年からブログを開設したのではありません。01~03年のダイアローグは、某掲示板で乱反射のように書いたものを書き込んだ日付で移しました。あの頃のみんなは、いまどうしているかな。
ダイアローグは一部18禁の内容を含みますので、ご注意ください。
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シン・シティ

2006-06-29 01:32:40 | ノンジャンル
ブルース・ウィリス、ミッキー・ローク、クライヴ・オーウェン、ベニチオ・デル・トロ、ルトガー・ハウアーと錚々たる男たちが楽しげだが、女がジェシカ・アルバ、ブリタニー・マーフィでは弱い。「ブレードランナー」はたいした映画じゃなかったが、ショーン・ヤングの美形ぶりだけは原作を凌駕していた。男たちに血まみれ泥だらけの罪と罰を課しながら、ぎりぎりのところで救済や慰撫の手をさし伸べる女神もしくは天使がこの手の映画の肝だから、隣のおねえさん風しか出てこないのでは失敗かな。
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日程

2006-06-25 23:56:19 | ノンジャンル
12日(月) オーストラリア戦 1-3
18日(日) クロアチア戦   0-0
20日(火) 放火
22日(木) 京都で逮捕
23日(金) ブラジル戦    1-4

住居に不法侵入して居間で寝ているところを発見されたのが逮捕の端緒だったという。少年は、「W杯サッカー中継を観たかった」と供述したそうだ。実際のところはよくわからない、断片的な事実のひとつに過ぎない。したがって、かつてサッカー少年だったという彼の犯行に、何か少しでも影響があったかのように思うのは間違いだろう。住居不法侵入も、ただ疲れて、柔らかいソファで寝たかっただけかもしれない。プロスポーツやオリンピックについて、少年少女に夢を与えるとよく語られる。どこかに悪夢を凝視している少年少女がいる。何とかそこから目覚めようとしている少年少女もいる。悪夢から覚めるには、別の夢が必要に思える。
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こういう男になりたい(勢古 浩爾 ちくま新書)

2006-06-22 00:44:40 | ブックオフ本
いまどき、こんなタイトルで、男について論じる! 内容は推して知るべし、とは早計。
第1章なぜ、いまさら「男」なのか-意味論 
第2章こんな男が嫌いだ!    -現象論 
第3章「きれい」な女と「カッコいい」男-時代論 
第4章男は女によってつくられる?-承認論
第5章「男」を読む       -表現論
第6章こんなときどうするか   -実践論
第7章ひとりの、ふつうの男はどういきるか-覚悟論

そんなことは織り込み済みなのは、目次からだけでもわかるはず。著者は「男になりたい」という文化から疎外を感じた自己認識の下に、フェミニズムを代表とする男批判に十分目配りしつつ、オルタナティブとされる属性を超えた「自分らしさ」や「人間らしさ」への希求そのものを、無根拠もしくは欺瞞と激しく否定する。そこは「男として譲れない」といっているのだと思うが、その涙ぐましい決意と痛ましい希望こそが「男らしい」ということかと納得しそう。男はね、とか、女ってさ、とつい語りそうな人は読んでおいたほうがいい。よく整理されている、です。
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バカのための読書術(小谷野敦 ちくま新書)

2006-06-21 02:07:04 | ブックオフ本
「難しい本」がわからない「バカ」のための本の選び方や読み方。自らも「バカ」の一人として赤面の読書体験を語りながら、この分野ならこれを読め、これは読むなと「玉石」を分けていく、「歴史実証主義」的な説得力には胸がすく。世評の高い本でも難解すぎて後が続かなくなるのを心配して、入門書を読んでからでいいとか、入門書に適切なものが見当たらなかったり絶版になっていれば、こんな小説や漫画、映画からとりあえず概略をつかめるよと、とても親切。

論壇の「バカ」を腐しつつ、市井の「バカ」を励まし、「バカ」をこじらせて真正のバカにならぬようと願いが込められている。人はバカに生まれない、バカになるのだ。「難しい本」の難しさの種類をゴシップとスキャンダルもからめて解説しているから、一読すれば「難しい本」をむやみに恐がらなくなることうけあい。そんな著者の「私憤」だけでなく、新書や文庫から教養主義が払底し、適切な入門書が入手困難になっているとの公憤もある。「学ぶ機会はいくらでもある」が無責任な放言になりつつあるわけだ。小谷野敦は『もてない男』(ちくま新書)で、世の恋愛至上(市場)主義に果敢に突撃したことで知られた人。

追記
ちょうど、少し前に話題になった『ウェブ進化論』(梅田望夫 ちくま新書)を読みはじめている。グーグルは、膨大なネット情報から石を捨て玉を選び出す、「知の再編成」に乗り出しているそうな。グーグルは、「バカ」についてどう考えているんだろう?
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