コタツ評論

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スミマセン、猫に体罰したことがあります

2013-01-31 22:29:00 | ノンジャンル
今日のTVニュースショーは、体罰事件一色。残念ながら、キャスターもコメンテーターも何いっているのか、ほとんど理解不能。体罰反対、体罰非難がまるで多数派のようにふるまっているのが、まことに見苦しい。体罰をしない、させない、というほんとうの体罰否定が、いったいどれほどいるか。憲法改正の国民投票以前に、体罰の是非を問う国民投票をしたらどうか。その結果に「困惑」することになるだろう。

女子柔道暴力問題、園田監督 辞任の意向
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20130131-00000048-jnn-soci

これで東京オリンピックがいくらか遠のいた。JOCと全柔連はオリンピック招致にケチがつくと脅されて、昨日まで留任を決めていた園田監督にあわてて辞任させたというところか。体罰をするスポーツ指導者も「必要悪」くらいの自覚と痛みは、たぶんあったはずだ。JOCや全柔連など、スポーツ団体の首脳陣たちに、その自覚すらあったのか怪しい。対症療法に過ぎないが、体協をはじめ、スポーツ団体のトップを総入替しなくては、「体質改善」や「意識改革」はお題目にとどまるだろう。彼らはすでに叙勲者か叙勲予定だろうから、もうじゅうぶんではないか。
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ALL YOU NEED IS GAG

2013-01-30 00:11:00 | 新刊本
まだ読んでいないのに貸してしまった本が戻ってきた。珍しいことがあるものだ。『文藝別冊 総特集 いしいひさいち デビュー40周年・「バイトくん」から「ののちゃん」まで 仁義なきお笑い ALL YOU NEED IS GAG』(河出書房新社)



のっけから、「でっちあげインタビュー いしひいさひちに聞く」(誤字ではありません)にブリリアントな至言がのっけ盛り。その一部をご紹介。

若き女性インタビュアー(以下女イ)の質問に、「いしひいさひち」(以下)が答える構成だが、4コマ漫画のセリフがそうであるように、すべて手書き字で描かれている。つまり、ひとまとまりの画像です。その原画を原文にしたため、4コマのセリフをゴチック体にしたように、はなはだ感興をそこなっていることをはじめにお断りしておきます。

また、同じ理由から、改行は無視、句読点も一部入れたが、マンガ・漫画やわたし・私など用語・用字の不統一はそのままにしました。テキストに起こしてみて、手書き字は画文では足りず、すでに漫を持した画であることが、あらためてわかりました。字として画として、その両方が合まったものとして、苦もなく読んでいるわけです。オレたちってすごくね?

女イ いしひさんが登場するまで、4コマ漫画は『起承転結』が基本と言われていました。ところが、起承転転、起承承結、あげくにオチのないオチとか斬新かつ衝撃的でした。4コマの既成概念を破壊したと言われていますが、その点いかがですか?

い: それは誤解です。そもそも4コマ漫画に起承転結というセオリーは存在しません。

女イ: は?

い: まず起承転結に則って4コマを描く作家はプロにはおりません。4コマを楽しむにしても、リズムは多様であって要件ではありません。笑ってもらってナンボの現場には『秀作』と『凡作』の別以外なにもありゃしません。

あるとすれば観念的な読者の認識のフレーム、『あと知恵』としてあるにすぎず、4コマ漫画に起承転結がないのはけしからんといった論議はどこか幼い気がします。


おそらくコマ4個と4文字熟語の符号による錯誤もあります。仮にそれが東西南北だとすれば北がないとか言い出すんじゃないスか。ともかくないものは壊せませんから、わたしは起承転結を破壊したおぼえなどありません。

女イ: えー、いまの見解マジですか?

い: でっちあげです。

(中略)

女イ: いしひさんのあと多くのギャグ漫画家が登場しましたがどのように見ていますか?

い: 直線的な進化論は評判がわるいですが、ギャグにおいては『その時の今』が常によりすぐれていると思います。いがらしみきおさん、業田良家さん、しりあがり寿さん、とり・みきさんなどなどなどはより洗練されていて、私のお笑いはすでに古くさく感じています。あまり数を読んでいないのにスマンのですが、新人作家のおもしろい作品には新奇なだけではない進化を感じます。

女イ: そういえば言いまわしも古くさいですね。

い: うるせぇよ。

(中略)

女イ: 新しいスタイルというと『萌えまんが』についてはいかがですか。オチがないではないかという意見もあります。

い: トートロジーって言うのか同義語反復も評判がよくありませんが、萌え漫画作品が仮につまらんとしたらそれはオチがないからつまらんのではなく『つまらんからつまらん』のです。手段を選んではならない4コマの制作においては、オチのあるなしすら意味をもちません。なかにはセリフのないいわゆる『絵オチ』を4コマの理想とぬかす大バカ者がいます。絵オチだからおもしろいのではなく、最善の構成を求めた結果としてそれがたまたま絵オチである場合があるにすぎないくらいあったりめーだろーがバカヤロォビュンビュン

(中略)

女イ: 現役の4コマまんが家の中で意識している、あるいは注目しているひとはいますか?

い: 朝日新聞の連載を始める際、全集をもらってはじめて『サザエさん』を読んだのですが、国民漫画ができるだけ多くの人に愛されねばならない代償でしょう。4コマ作品としては平凡、作家としては凡庸というのが正直な感想でした。

(中略)

女イ: デビュー以来のファンには朝日新聞への連載にガッカリしたとの声もありましたが。

い: 堕落とか毒がどうのと耳にしましたが理解できませんでした。作品は読者のものですが『いしひいさひち』は私のものです。作者の変遷を否定する読者を客とは思っていませんですす。

女イ: 強気なわりに口ごもっていますが。

い: 言いすぎましたすんません。

(中略)

女イ: 映画はよく観ますか?

い: よく観る方だと思います。

女イ: お好きな監督、俳優、作品をおねがいします。

い: 監督は『運命の訪問者』あたりの黒沢清監督です。えげつなかったです。俳優は洋画の脇役さんたちです。『シンプル・プラン』の情けない兄ちゃんのビリー・ボブ・ソーントンが04年版の『アラモ』のデイビー・クロケットでもなんか情けなかったのでウケました。『ペリカン文書』『プラダを着た悪魔』のスタンリー・トゥッチはキマっていました。『ジェイソン・ボーン』シリーズはまぬけなCIA局員のジュリア・スタイルズが良かったので観ていました。

「プラダを着た悪魔」のスタンリー・トゥッチ。みごとな禿げ頭で画面をさらいます。



女イ: それでベスト作品は?

い: いくら史上に残る名画でもモノクロというだけで観る気がしないのはなぜなんでしょうか。お笑いのところでも申し上げましたが、古いものから順に劣化して常に新作がよりおもしろいと思います。評論家だか文化人のみなさんは永遠に色あせないとかこれを超える映画はないとか正気でおっしゃってるんでしょうかね。思い入れの押しつけはやめてもらいたいもんです。

女イ: さっきから聞いていると漫画といい映画といいただの新しもん好きってだけじゃありませんかセンセ。

い: わるいかよ。

女イ: で、ベスト作品は?

い: 40年前の『仁義なき戦い』シリーズ全5作です。どうもすみませんでした。

女イ: ちゃんとあやまって下さい。

い: スンマセン、スンマセン、スンマセン。いやぁ~映画ってホントいいもんですね。

In Times Square, It's Terry Jones vs. the Beatles

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今宵はペトルチアーニ

2013-01-28 23:04:00 | 音楽
先ごろ亡くなったペトルチアーニです。

Michel Petrucciani Trio


Michel Petrucciani - Caravan


Michel Petrucciani - Cantabile


Michel Petrucciani Trio - Live in Concert - Stuttgart 1998

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尖閣問題は沈静化するかも

2013-01-28 00:40:00 | 政治
習近平総書記と公明党の山口那津男会談の画像が、なかなかおもしろかった。



習近平は微動だにせず無表情なのに、山口の腰の低さと追従めいた笑みはなんだ。習近平の重厚にくらべて、山口の軽躁とみるのは早とちり。習近平はあきらかに苦渋の表情だった。

会談前日に、中国側の日本窓口である王家瑞中央対外連絡部長から「棚上げ論」を聴いたことが、山口軽躁の理由だろう。尖閣(釣魚島)を「核心的利益」と位置づけている中国側から、「棚上げ論」が出されたのは望外のことだったはず。

もちろん、その背景は、オバマ、クリントンの相次ぐ「中国は尖閣に触るな」発言だろう。習近平の苦渋の表情は、アメリカの恫喝におびえ、軍部の交戦派を抑えきれない、政権内部の不安定さを露呈したものと思える。

苦しい立場が顔に出ることは、権力者としては弱いが、対話の相手としては信頼できる場合が多い。とりあえず、中国は降りた。当面、尖閣の日中軍事衝突は避けられた。そう考えてよいのかもしれない。もちろん、その逆ゆえに苦渋の表情もあり得るが。


(敬称略)
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円安は2月まで

2013-01-27 10:32:00 | 政治

うーむ、ソロスは福耳じゃないんだな

おなじみソロスが円安は2月までと予言しているわけだが。

円安:ソロス氏が日本批判、韓国を評価
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/01/26/2013012600327.html

ソロス氏は日本が起こそうとしている通貨戦争を誤った政策だと批判したが、米国が円安にストップをかけ、全面的な通貨戦争に拡大する事態は回避されるとの見方を示した。

ソロス氏は「日本を思い通りに切り下げることはできないはずだ」と述べ、日本の円安政策は続かないと断言した。その上で、日本は米国に安全保障を依存しているため、米国が許容する範囲でしか円相場を下落させられないと指摘した。


ソロス氏:ユーロ存続の公算-日銀の政策は「本物」円下落へ
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MH5FRH6KLVRO01.html

ソロス氏は円相場の動きについて、日本銀行の政策が「本物」であることに起因しているとの見方を示す一方、日本の当局が円相場をどこまで押し下げることができるかは、米国がどの程度まで容認する意向であるかによって制限されるだろうと語った。

過去、何10兆円も為替市場につぎ込んだ日銀の「円高介入」がドブに金を捨てる効果しか上げなかったのに対して、首相就任以前にもかかわらず、安部が「デフレ脱却宣言」と「口先介入」をしただけで、対ドル円相場は78円から90円まで急騰した。

さらに先日、日銀が2%のインフレターゲットに政策転換すると発表したことで、これは「本物」だと為替市場が円売/円安に動いた。米FRBが先行する「世界通貨安戦争」に日本も「参戦」したことで、中韓に投資していたソロスは打撃を受け、先行きの見通しが難しくなった。中国が北朝鮮の核実験を抑えることを期待するように、米国が日本の円安を抑えるよう期待する、そんなソロスの悲鳴だろう。

つまり、ここで明らかになっていることは、北朝鮮の核が極東アジア最大の軍事的脅威、不安定要因のひとつであることは誰しも否定しないはずだが、日本の金融政策もまた北朝鮮の核以上に経済的な脅威となり得るということだ。ソロスの悲鳴とは、いちはやく独のメルケル首相が日本政府の円安操作と非難の声をあげたように、「世界」の悲鳴を代弁するものだろう。

ダボス会議(世界経済フォーラム)において、日本は「アベノミクス」を公約して、「経済的自衛権」取り戻すと表明したが、日本の経済政策に「集団的自衛権」を強いてきた米がこれを認めるかどうか。2月の日米首脳会談が「アベノミクス」の正念場であることはいうまでもない。

日米首脳会談を来月開催へ、尖閣問題への見解でも確認=外相会談
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130119-00000036-reut-cn

なんちゃって、コタツに入ったままで、よくいうな俺も。もちろん、円安・株高が日本の雇用を回復する保証はなにひとつないので、「雇用創出」はひとえに国民各層の奮励努力にかかっているわけです。企業や役所の雇用にたよらず、自らを雇用する「雇用創出」がいちばん現実味があるのではないでしょうか。

(敬称略)

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