コタツ評論

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夏野菜のラタトゥイユ

2017-07-30 17:45:00 | 食べ物
失敗のしようがないフランスの家庭料理です。



手順:
①野菜(玉葱、茄子、人参、ズッキーニ、トマト、パプリカかピーマンなど)を一口大に
②鍋にオリーブオイルと大蒜のみじん切りを熱し、火の通りにくい茄子から人参を炒める。
③茄子にオイルを吸われるので足してから、残りの野菜を炒める。
④最後にトマトを加え、そのまま弱火で15分ほど煮込む。
⑤ハーブソルトを振りかけて中火で汁がほとんどなくなるまで


ハーブソルトは市販のものを使いました。

野菜から出る水分だけで煮込むので、濃厚なさっぱり味になります。昨晩、ステーキの付け合わせに作りました。ご飯ではなく、バゲットの方が向いているかもしれません。

コップに赤ワインなどを供して、ジャン・ギャバン(古くて知らないかも。この人は仏頂面の癖に旨そうに食べます。落語の「時そば」や「饅頭こわい」を演らせたいくらい)のように、あらかじめ肉を切り分けておいてフォーク一本で食べるというのも一興でしょう。



名画「ヘッドライト」でトラック運転手に扮したギャバン。淀川長治さん解説の「日曜洋画劇場」で観ました。たしか、チーズとバゲット、リンゴなどをナイフ一本で食べる場面がありました。

(敬称略)
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全国民必読の書

2017-07-27 23:30:00 | 新刊本
「障害は個性だ」という言葉があります。「障害に甘えるな」という言葉もあります。物は言いようだなと思っていました。

障害者を美化することで励まし、あるいは一歩踏み込んで叱咤する、障害者に「寄り添う」、障害に「向き合う」言葉だとは思えませんでした。

なぜ、そう思ってしまうのか、そこから先を考えることはしませんでした。この文章を読んで、その思いはあながち間違っていなかったけれど、それ以前に私は何もわかっていなかったと胸に落ちました。

されど愛しきお妻様
http://gendai.ismedia.jp/list/series/daisukesuzuki

夫婦と家事についての物語です。もちろん、ただの夫婦ではありません。発達障害の妻と脳梗塞を患った夫が、ただ普通の、平凡な家庭を営もうとして、「寄り添えず」「向き合えなかった」時もありながら、18年を経て支え合うようになった非凡な記録です。

日々の炊事や掃除などの家事を中心に、妻の言動から気づき、障害について考え抜いて、その正体に迫ろうとする夫のルポでもあります。

障害とは、不自由とは、何かをできないとは、あるいは頑張るとは。それらを考え抜いていく知性とはどういうものか。私たちに問いかけてきます。

言うまでもなく、私たちもやがて老い、あるいは病を得て、不自由や障害と無縁ではいられません。そうした不自由や障害を克服しない克服のあり様を示唆しています。

と小難し気な言い回しになりましたが、社員研修のテキストにしたいくらい汎用性を含む内容を平明達意の文章でつづっています。くすっとする可笑しみの場面の裏側に、それまでの苦しさや哀しさが層を成していることに、夫と一緒に気づいていきます。

そして、愛しいと思うでしょう。パジャマ姿のぼさぼさ頭で微笑む「お妻様」の姿を胸に描きながら。

言葉の綾掲示板でSさんに紹介されました。私にとっても、近年、もっとも心を揺さぶられたテキストでした。ありがとうございます。

長い連載です。読む時間がなかったら、とりあえず、Sさんが勧めたように、「最後の3回分」(じつは4回分ですが)を読むだけでもじゅうぶんです。

注:障碍という表記はあえて使いませんでした。

(止め)




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訳詞付きをみつくろって

2017-07-23 02:28:00 | 音楽
まずはビートルズから。

In My Life / Beatles cover [日本語訳付き]  モナリサ ツインズ


Oh Darling / Beatles cover [日本語訳付き] アナスターシャ・ぺトリック


【和訳】アデル Send My Love 日本語訳


【日本語訳】 メタリカ  Metallica - Enter Sandman (Japanese sub)


(敬称略)


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明日は都議選

2017-07-02 02:39:00 | 政治
最終日の秋葉原に、安倍首相がはじめて街頭演説に現れて、「帰れ」「辞めろ」コールで大騒ぎだった模様。

安倍首相がアキバで応援演説


「帰れ」「辞めろ」の人々が多数を占めたようだが、もちろん、そのアンチも少なくないわけで、「安倍辞めろ」の掲示を掲げたおばさんがいじめられています。




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稲田朋美さんを擁護する

2017-07-01 12:40:00 | 政治
奇を衒うわけではありません。マスコミウォッチとしては、昨日の稲田記者会見は注目に値すると考えます。どこがといえば、およそ1時間にわたり記者たちが稲田朋美さんを激しく追及したことが、です。



「誤解」受け手が悪いのか 食い下がる記者に稲田氏は…
http://www.asahi.com/articles/ASK6Z4QVWK6ZUTFK00Y.html

「あなたはそれでも大臣の座にしがみつき」と一部の記者は、稲田防衛相を「あなた」と呼んで、彼女が35回も連発したという「誤解を招きかねない発言」を論難しました。

マスコミ記者が政権を監視し、何か事があれば追及するのは当たり前なのですが、この間、それは等閑(なおざり)にされてきました。たとえば、以下のようなイベントさえ催されているくらい、それは周知のことです。

「ガースー決壊」 菅官房長官を「毎日新聞」が攻める攻める責める
新しい政治コミュニケーションとしての「菅話法」

http://bunshun.jp/articles/-/3114

たしかに、今回の稲田朋美さんの発言は、100%公職選挙法に違反した撤回できないものであり、記者の質問に対しても応答の体をなしていません。

しかし、これまで安倍首相をはじめ、菅官房長官、あるいは政府閣僚の国会答弁を含む、諸々の虚偽や失言や暴言に対しては、マスコミはほとんど沈黙してきました。そして、いまでもそれは続いています。

菅官房長官は、「昨夜の会見で(稲田氏が)しっかり説明された。今後も誠実に職務にあたっていただきたい」と語った。
http://jp.reuters.com/article/suga-comments-on-inada-idJPKBN19J0AY

自民・下村氏は、「イメージで言われたんだと」 
http://www.asahi.com/articles/ASK6X4H2LK6XUTFK00F.html

稲田朋美さんへの追及の厳しさとは比べものにならない、「形ばかりの質疑」と「愚説の拝聴」です。どうしてこれほど記者の態度や姿勢は違ってしまうのか?

すると、どういうわけか、口がひん曲がってきて、「あれ女性ですよ女性」という麻生太郎副総理の直近の「問題発言」が思い浮かんできます。

これはもちろん、「このハゲ~~っ」と絶叫して、全国の髪の不自由な男性を震え上がらせた豊田真由子議員を指してのことですが、稲田朋美さんにもほとんど当てはまると思えます。

「あれ女性ですよ」麻生氏発言が物議 自民・豊田氏暴言問題の余波続く
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201706/CK2017062802000135.html

つまり、追及する記者たちにも、追及をかわそうとする政府高官側にも、「あれ女性ですよ女性」という侮りがうかがえるのです。

安倍首相の「寵愛」がなければ陣笠議員に過ぎないくせにという「侮り」、国会の女性議員はマイノリティであり党派を越えた連帯も乏しいという「侮り」、したがって、首相や官房長官には言い返せない悔しさをぶつけても後難は少ないだろうという「侮り」。

さまざまな「侮り」が考えられますが、その根底には、「女性議員」であるがゆえにすでに劣っているという「侮り」があるように思えます。

前記の麻生発言の「あれ女性ですよ女性」の前段は、「学歴だけ見たら一点の非もつけようのないほど立派だったけど」でした。

「学歴」や「職歴」がどれほど立派であろうと、すなわち、いかに優れた能力を備えていようとも、「しょせん、女は女なんですよ、皆さん」と麻生派の男性議員や党員、後援者の笑いをとろうとしているのです。

そういう麻生副総理は、学習院初等科からエスカレーターで学習院大学を卒業し、父の経営する麻生セメントに就職した後、麻生財閥の選挙地盤を受け継いで政界に転じた人です。

ほぼ独力で人生を切り開いてきた豊田真由子さんや稲田朋美さんに比べれば、それほど立派ではない「学歴」や「職歴」ですが、座興の笑い話にできるほど余裕を保ちながら、(女性だから、大目に見てあげてくださいよ)と麻生さんは庇ったつもりなのです。

今回、稲田朋美さんは失言という100%の証拠を提供してしまいましたが、安倍首相や菅官房長官、二階幹事長など、政権の誰に対してもマスコミ記者が「あなたは」と追及するには、証拠だけでは足りません。実際、証拠はじゅうぶんにありました。

『小さな巨人』香川照之のセリフwwww
https://www.youtube.com/watch?v=OUZFxT7wYDc

「100%の証拠だけでは足りないっ。200%の覚悟が必要だ!」
小野田捜査一課長に扮する香川照之が警察の闇を告発しようとする部下に、あの顔芸と大声(下の動画のような)で迫りました。



稲田朋美さんが頑迷な応答を繰り返すのは、彼女にも覚悟が足りない記者たちに対する「侮り」があるからではないかとも思います。

記者の後ろには国民がいるとされ、不誠実な応答をすることは国民を舐めている、バカにしていることになるといわれます。

少なくとも選挙の洗礼を受けている稲田朋美さんや豊田真由子さんが選挙民を舐めたり、バカにしているとはとうてい思えないのです。

(敬称略していないはず)
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