たとえばミステリを読み出して、登場人物の造型がくっきり頭に描き出され、これからの筋立てがなんとなくわかる気がする。頭がバカにクリアになったような気がして、俺ってけっこう頭いいかもとニヤニヤする。さらに読み進めると、予想した展開がズバズバ当たりはじめ、ようやくおかしいと思いだし、本を閉じてカバーやタイトル、著者名を眺め返して、憮然。なんと、以前に読んでいたと気がつく。誰にでも多少は思い当たることだと思う。
俺はこれを映画でやってしまった。借りてきた4本のDVDのうち、3本は観ていたものだったのだ! 1本は、マドンナと結婚して話題となったガイ・リッチー監督の出世作「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズLock, Stock and Two Smoking Barrels.」。4本ともイギリスの犯罪映画だ。イギリス映画界は日本と同様にこじんまりしているので、どの映画にも同じ俳優が役を変えて出てくる。最近の日本映画でいえば、役所広司のように。似たような犯罪映画に、おなじみの俳優が出てくる既視感にさほど違和感はなかったのだ。映画館で封切り作品を観ている分にはあり得ない失敗だが、新作旧作とりまぜて観られるDVDレンタルでは、まま起こり得ることだ。
ところで、「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズLock, Stock and Two Smoking Barrels.」はなかなか魅せる。ブラッド・ピットがでたらめな英語を話すチンピラを楽しそうに演じた同じガイ・リッチー監督作品の「スナッチ」も楽しかった。それから、「レオン」や「蜘蛛女」などのキレ役に出色だったゲイリー・オールドマンが監督した自伝的映画「ニル・バイ・マウス Nil by Mouth」は傑作だった。イギリス映画はけっこう癖になるのだ。出てくる俳優は、ハリウッド映画のような整形美男美女は皆無。男は容貌魁偉、女は不細工顔が多く、スタイルも酷いが、それがかえって親しみと現実味を増して感情移入しやすい。
俺はこれを映画でやってしまった。借りてきた4本のDVDのうち、3本は観ていたものだったのだ! 1本は、マドンナと結婚して話題となったガイ・リッチー監督の出世作「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズLock, Stock and Two Smoking Barrels.」。4本ともイギリスの犯罪映画だ。イギリス映画界は日本と同様にこじんまりしているので、どの映画にも同じ俳優が役を変えて出てくる。最近の日本映画でいえば、役所広司のように。似たような犯罪映画に、おなじみの俳優が出てくる既視感にさほど違和感はなかったのだ。映画館で封切り作品を観ている分にはあり得ない失敗だが、新作旧作とりまぜて観られるDVDレンタルでは、まま起こり得ることだ。
ところで、「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズLock, Stock and Two Smoking Barrels.」はなかなか魅せる。ブラッド・ピットがでたらめな英語を話すチンピラを楽しそうに演じた同じガイ・リッチー監督作品の「スナッチ」も楽しかった。それから、「レオン」や「蜘蛛女」などのキレ役に出色だったゲイリー・オールドマンが監督した自伝的映画「ニル・バイ・マウス Nil by Mouth」は傑作だった。イギリス映画はけっこう癖になるのだ。出てくる俳優は、ハリウッド映画のような整形美男美女は皆無。男は容貌魁偉、女は不細工顔が多く、スタイルも酷いが、それがかえって親しみと現実味を増して感情移入しやすい。