いま映画を観るなら、アカデミー外国語映画賞受賞作が狙い目です。以前に、同賞受賞作のアルゼンチン作品「瞳の奥の秘密」を紹介しましたが(続きを書くつもりが放置したままですが)、この映画は候補作品です。米アカデミー賞の質は、外国語映画賞が担保しているといって過言ではないくらい優良です(ただし、「おくりびと」を例外として)。
できれば、下の公式サイトものぞかず、まったく予備知識なく観てほしいものです。そのほうが衝撃が大きい。私も、TUTAYAの新作5枚1000円につられて、適当に選んだ一枚でした。驚愕の結末が用意されていますが、見事などんでん返しにだまされた、そんな風に快哉する人はまずいないでしょう。この作品が近過去を扱った現代映画であることに、この主題を娯楽作品にできることに、私は衝撃を受けました。
原題INCENDIES(インセンディーズ)は、フランス語の火事・感情の爆発・動乱・戦乱の意味を指すそうです。なるほど、すべてに当てはまります。戯曲が原作だそうですが、鮮やかな導入部だったプールの場面は、舞台では困難なはず。謎解きには不可欠な設定だけに、舞台ではどうなっているのか、気になります。結局、なんのかんのと予備知識を差し上げました。ご容赦。
灼熱の魂
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