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Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「姑の遺品整理は、迷惑です」「月の満ち欠け」

2022年09月10日 | 

「姑の遺品整理は、迷惑です」垣谷美雨著

郊外の団地で一人暮らしをしていた姑が突然亡くなり、嫁の望登子は遺品整理を始めるが…
膨大な数の物、物、物、エレベーターのない4階の上り下りに五十代の望登子は悲鳴を上げる。
「お義母さん、どうしてこんなに溜め込んだのですか?なんで少しは捨てておいてくれなかったのですか?」
という言葉が何度も何度も彼女の口から出てくる。
それに比べて実母は、癌を宣告されてから見事に身辺整理して何一つ残さなかったのにと。
何十回も通う内に、姑の知らなかった人間臭い顔が見えてきて、それが故に近所の人たちから片付けを助けて貰ったりもする。
そして完璧だったと思っていた実母の、意外な面も見えてくるのですが…
表題通りの中身が、サラリと書かれた作品でした。



「月の満ち欠け」佐藤正午著

2017年直木賞受賞、そして映画化決定というので読んでみました。
「あたしは月のように死んで生まれ変わる」
目の前にいる、この七歳の娘が、いまは亡き我が子だというのか?
「瑠璃も波瑠も照らせば光る」という諺から「瑠璃」と名付けられた少女。
その少女と三人の男の、三十余年に渡って複雑に絡み合う人生。
輪廻転生、時空を超えた愛、これは好みが分かれるだろうなあと、読んで思いました。
場所と時代が何度も交差した後にいざなわれたラストは、私にとっては残念ながらあまり衝撃にはなりませんでしたので…
しかし緻密に計算された設定、幾重にも張り巡らされた伏線には、読み終わってから唸らされます。
大泉洋、有村架純、目黒蓮、柴咲コウなど出演の映画が、今年12月に公開されるそうです。

コメント (6)
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