「花・Flower・華―四季を彩る―」展は、様々な花の絵を春夏秋冬の順に展示し、
移り変わる季節を花で表すというものです。
館内中が花の絵で埋められて、それはもう華やかなものでした。
ポスターになっている上の絵は、荒木十畝の「四季花鳥」。
これは見上げるほどに大きく、四季の花々と鳥が鮮明な色で描き込まれ、ゴージャスの一言。
大正6年の作品だそうです。
この牡丹の左上に白い小さな蝶が二匹いるのですが、私の写真では
背景に溶け込んでしまっているようです。
漆黒に近い暗いバックに一本の古木、一面に舞い散る桜。
何故か下の方にある黄金の細い三日月。
美しいけれど、なんとも怪し気な雰囲気の夜桜。
これはやっぱり、この樹の下に死体が埋まっているのじゃないかと思ってしまいます。
初夏に咲く大きな白いタイサンボクの花と、目の覚めるようなブルーの瑠璃鳥。
鳥が小さく見えますが、タイサンボクの花は洗面器位の大きさがあるのです。
初夏の爽やかな風とタイサンボクの甘い匂いが感じられるようでした。
梅とジョウビタキ、これも小さな絵で、極限までにシンプル。
それでも、日本画のことなんてまるで分っていない私にも
待ち焦がれた春の訪れへのワクワク感が伝わってくるようです。
美術館を出て、パパスカフェでお茶を。
大きなケヤキの樹の下のテラス席が気持ちよい。
温かいスコーン、何故ジャムがついて来ないのだろうと思ったら
甘酸っぱいオレンジピールを入れて焼き上げてありました。
「花・Flower・華―四季を彩る―」展
http://www.yamatane-museum.jp/exh/2019/flower.html