Zooey's Diary

何処に行っても何をしても人生は楽しんだもの勝ち。Zooeyの部屋にようこそ!

「ジャンヌ・デュ・バリー国王最期の愛人」

2024年02月09日 | 映画

18世紀フランス、栄華を極めた国王ルイ15世の最後の公妾ジャンヌ・デュ・バリーの波乱に満ちた生涯を映画化。
ジャンヌは貧しいお針子の私生児として生まれ、美貌と知性を持ち合わせた高級娼婦となり、社交界の人気者になる。遂にベルサイユ宮殿に足を踏み入れ、国王ルイ15世の公妾となるが、労働者階級の庶民(しかも娼婦)が国王の愛人となるなんて!と周囲の目は冷ややかだった。ジャンヌはへこたれずに王との愛を育むが、王は天然痘で死去、更にフランス革命の機運が巻き起こり…



ベルサイユ宮殿での大規模撮影、シャネルによる衣装監修と、とにかく豪華絢爛です。
そして当時の宮殿内での様々な風習が、滑稽としか言いようがなくて面白い。
王の公妾となるには既婚者でなくてはならなくてジャンヌも形ばかりの結婚をするとか、王には背中を見せず小刻みに後ろに後退するとか。
あの豪華なベルサイユ宮殿、中に森林や運河まで有する広大な宮殿で私はかつて一日過ごしたのですがとても廻り切れず、しかもそこで財布を掏られたショックで、途中から記憶が曖昧なのです。


(マリー・アントワネット)

映画の画面で宮殿の豪華さを堪能できるのはありがたいが、王の意地悪な娘たち、ジャンヌをさげすむ貴族の女たちと、あまりに描写が類型的な気がします。
そしてジャンヌの性格も描写不足で、どうしてそこまで王に愛されたのかがこれではよく分からない。
俳優マイウェンが監督・脚本・主演を務めたそうですが、愛妾は切れ目がないほどの艶福家であった国王が、一目で恋に落ちたほどの美貌とも思えない。
ジョニー・デップがフランス語でルイ15世を演じたというので話題になったようですが、短い単語の台詞ばかりで、これならと納得。
ジャンヌが養子のように可愛がっていた黒人少年ザモルにも最後糾弾されたのは何故なのかよく分からず、残念でした。



等々文句を並べたてましたが、時代の波に飲み込まれたジャンヌの生涯の末路には、言葉を失くしました。
あの時代に興味があるのなら、十分に楽しめると思います。

公式HP 

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うつ伏せ寝、オクシモロン

2024年02月08日 | 社会

昨年の12月、都内の認可外保育施設で4ヶ月の赤ちゃんがうつ伏せ寝で窒息死したというニュースに驚きました。
遺族は施設の管理体制に重大な問題があったと訴え、園長もそれを認め、警察は業務上過失致死容疑を視野に捜査していると。

今はそんなことになっているのか…
かつて80年代後半、我家の息子たちが生まれた頃は、うつ伏せ寝が推奨されていたのです。
確か欧米ではうつ伏せ寝が主流である、その方が赤ちゃんは安定するし、頭の形がよくなるからなどと言われていたような。
私の母など古い世代は眉をひそめていましたが、その頃の新米ママ向け雑誌などでは、新しい育児のスタイルとして盛んに喧伝していたような。
私はどちらでもよかったのですが、最初はうつ伏せ寝を試し、そのうち上から吊るすクルクル廻るオモチャに喜ぶようになった頃から仰向けにした気がします。
育児法がこんなに変わるなんて。
海外では今、どちらが主流なのでしょう?



昨日の映画の前のランチは、久しぶりのオクシモロン二子玉川店。
エスニックカレーと和風キーマカレーを友人とシェア。
青紫蘇、ネギ、三つ葉、パクチーなどがたっぷりの個性的なドライカレーです。
鎌倉に次いでできた二子玉川店、数年ぶりに行きましたが相変わらず混んでいました。
オクシモロン(oxymoron)という変わった店名の意味は、「意味の矛盾する語句を並べて、言い回しに効果を与える修辞法」なのだそうです。
「無慈悲な親切」「ゆっくり急げ」など。
ヘンな名前と、以前も思ったのでした。

トップ写真はTarterie ALBERT(タルトリー・アルベール)のイチゴタルト。

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今年初の積雪、ハイチュウがんばる!

2024年02月06日 | 社会

昨日は天気予報通り、午後から雪が降り始め、夜には10㎝近く積もりました。
おまけにピカリゴロゴロ、強烈な雷まで。
雪が降りながら雷が鳴るって、私には初めての経験でした。
一晩明けて、今朝はこんな感じ。
積もった雪は朝方の雨で大分溶けたようです。
タロウを出してみましたが、震えてすぐに帰って来てしまいました。


昨日、森永製菓の「ハイチュウ」のパッケージが英語表記になったという小さなニュースを読みました。
1975年に誕生した「ハイチュウ」は広く海外でも愛されており、今や30ヵ国以上で販売されているのですって。
今回、より沢山の人に愛されるグローバルブランドを目指しての、ロゴ・リニューアルということらしい。



私自身は歯が弱いので、こうしたお菓子にはなるべく手を出さないようにしています。
でもかつて誰かに貰って食べたハイチュウはあまり甘すぎず、フルーツ感たっぷりでとても美味しかったような。
そしてこのお菓子を米国に広げたのは、レッドソックスの田沢純一投手だったという記事を思い出しました。
田沢選手の新人時代、テーピングやガムなどを入れたブルペンバッグを持っていく担当の際にハイチュウを持って行った所、大評判に。
その頃、米国ではアジア系スーパーでしか売っていなかったので仕入れが追い付かず、米国森永に泣きついたところ、同社が巨大なハイチュウの箱を提供、そこからどんどん広がって行ったのですって。
その後「ハイチュウ」片手にグラウンドに向かう大リーガーが、全米で出没したのだそうです。
世の中、何がきっかけになるか分かりませんね。


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摩天楼と上目遣い

2024年02月04日 | 社会

今夜の「ダーウィンが来た!」ではNY・マンハッタンに棲むハヤブサを取り上げていました。
マンハッタンには今、ハヤブサが50羽、あの高層ビルの上に巣を作っているのですって。
摩天楼の街マンハッタンはとても大きなイメージがあるのではないかと思いますが、実際に行ってみると結構小さいのです。
何しろ、北部のアッパー・マンハッタンから南部のロウア―・マンハッタンまで歩けてしまうのですから。
確認してみたら、面積は58.8km2で、東京の山手線の内側64km2よりも狭い。
そこに50羽のハヤブサがいるって凄いなあ。



ところで以前Lineスタンプを作った時、売れたらどの位儲かるものなの?と友人に聞かれました。
自己満足で作って家族で使っているだけで鼻から売る気もなく、よく知らなかったのですが、調べてみたところ…
120円のLINEスタンプがLINESTOREで売れれば35%の42円、スタンプショップだと50コイン(88円)の35%の31円が、制作者の収入となるのだそうです。
どちらにしたって微々たるものなのね。
まあ元気な頃の表情豊かなタロウをしょっちゅう見られて、私はそれだけで満足です。



で、性懲りなくタロウスタンプその2を作りました。
生き生きとした表情のタロウの写真で。
ブロ友のポンままさんが手伝ってくださいました。
例えばこの「どうしたの?」や「どういたしまして」の上目遣い、こうした表情も今はもうできないのです。
そりゃ目が見えないんだから仕方ないよねえ…

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雪やこんこん

2024年02月02日 | 社会

今朝のテレビで、大阪の高速道路に犬が迷い込んでいるというニュースを流していました。
白い大型犬が、車の行きかう高速道路の真ん中を無防備に歩いている。
今にもはねられそうで危ないなあと思って見ていると、識者が、セッター犬だから猟犬かもしれないというようなことを言っていました。

それで思い出したのが、以前新聞で読んだ、春になると全国の保護センターで猟犬種が保護されるという話。
2月で猟期が終了して、捨てられる猟犬が沢山いるのだそうです。
そして猟犬というものは、家庭犬にすることはとても難しいのだと。
リードのついた散歩などできない、動くものに反応して興奮する、時には小型犬を獲物として見て追いかけたり。

用済みになったからと言って飼い主を慕う犬を捨てるなんて、私には考えられないのですが。
今朝見た白い犬が、無事に飼い主の元に帰ることを願うばかりです。


(2022年1月)

今年の冬はまだ積もる程の雪は降っていませんが、FBの過去のこの日のお知らせで、2年前の1月の大雪の写真が出て来ました。
あの頃は雪の中で元気に遊んでいたなあ。
犬って本当に雪が好きなのです。
「雪やこんこん あられやこんこん 犬は喜び庭駆けまわり」という歌の通り。
今はもう寝てばかりいるタロウですが、雪の中の楽しそうな様子を描いてみました。

猟犬が捨てられるという記事の一例

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「哀れなるものたち」

2024年02月01日 | 映画

19世紀末ロンドン、不幸な若い女性ベラは自ら命を絶つが、天才外科医ゴッドウィン・バクスターによって自らの胎児の脳を移植されて蘇生する。大人の身体に幼児の脳を持つ彼女は好奇心の塊で、放蕩者の弁護士ダンカンに誘われて大陸横断の旅に出る。ベラは様々な経験をし、時代の偏見から解放され、驚くべき成長を遂げていく。



予告編で観たエログロさに恐れをなしていましたが、ベネチア国際映画祭で金獅子賞、今年のアカデミー賞で11部門ノミネートと言われては、やはり観ない訳にはいかない。
しかし…
あそこまでセックスシーンが必要か?



常識も恥じらいも知らない幼児の精神、しかし成熟した身体を持ったベラが、自慰や彼女の言う「熱烈ジャンプ」(furious jumping、多分オーガズム)に夢中になる様にはもう目も当てられない。
男に束縛されたり、所有物にされたり、一文無しになって娼館で働いたりとまあそれなりに苦労もする訳ですが、彼女はどれも快楽の手段として楽しんでいるようでもある。
そこにゴージャスな衣装、壮観な映像、自由極まりない音楽(不愉快な不協和音も多かった)、油絵のような極彩色の色使いが絡まります。
世紀末のリスボン、豪華客船、アレクサンドリア、パリ、その風景画面や装飾の素晴らしさに圧倒されます。



荒唐無稽なファンタジーではあるが、世界に旅出て知識や教養を深めることで、束縛しようとする男たちや社会から解き放される女の生き方を戯画化して描いた、女性の自己確立のメタファーとも言えるでしょう。
ラスト近くに出て来た、ベラの本来の夫が、女性器切除までしようとしたのには恐れ入りました。
でも私はこのヨルゴス・ランティモス監督の「女王陛下のお気に入り」も、ちっとも好きになれなかったのでした。

「Poor Things」公式HP 

コメント (4)
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