徒然なるまま”僕の趣味と遊ぶ”

タイガース、水彩画、鉄道などの、僕の気ままな”独り言”

狭い日本、急いでどこへ行く!!!

2006年08月07日 17時27分24秒 | 鉄道は正確が当たり前!!

電車が2~3分遅れるだけで腹を立てる日本人。
なぜ私たち日本人は、”定刻発車”にこだわるのでしょうか?

江戸時代の参勤交代時の鐘「正確なダイヤ」と深く関わり、優れた作業マニュアル、鉄道マンによる驚異の運転技術やメンテナンス、さらに危機回避の運行システムなどが定時運転を支えてきたことが、原因ということを以前、述べました。

では、何時頃から、このように”定刻発車”にこだわるようになってきたのでしょうか
日本の鉄道が本格的に正確な運転に向かわせた事情は、大正期になってのことのようです。

  今日の絵は”蒸気機関車”F8号

元から分単位を要求していた訳ではありませんが、日本人は江戸時代から時間感覚には敏感であったようです。
しかし、一般の人が腕時計を身に付け出しのは、昭和39年に腕時計の普及率が97%となった時ですが、それ以前は、せいぜい15分とか20分単位で充分であったはずです。

だから、日本の鉄道が大正期に、1分を争う正確な鉄道を求めたのは、乗客が求めたのではなく、鉄道側の事情によるとされています。

つまり、大正期になって本格化する急激な都市化や産業の発展によるところから、輸送需要の急激な増加が必要となってきたからだそうです。

大正期以降、日本の鉄道人は、この急激な需要の伸びを受けて、いつも乗客を「捌く(さばく)」鉄道を作らなくなります。
その必要性が、鉄道事業者をして、正確な鉄道を作らせたのです。
それが、また定時運転が当たり前と思う鉄道員を育て、正確な鉄道は、さらなる都市の発展や産業の発展をもたらし、そのことでまた正確な鉄道を求めてきたのです。

そして、遂に乗客も腕時計の普及とともに、それが当たり前のようになっていくのです。