長谷寺の花と言えば、”牡丹”が有名ですが、長谷寺には四季を通じて折々の花が咲き、別名「花の御寺」と呼ばれています。
冬には、さざんか、寒牡丹、春には、梅、つばき、桜、つつじ、夏には、紫陽花、百日紅、石楠花、秋には、彼岸花、もみじ、等と長谷寺の花譜に書いてありました。
先日、その紫陽花を求めて長谷寺に行ってきました。
長谷寺は、西国三十三ヶ所観音霊場の第8番です。
初瀬山(はせやま)の中腹に位置し、朱鳥元年(686年)、道明上人が天武天皇のために「銅板法華説相図」を安置したことに由来するそうです。
本 堂 登 廊
本堂は、国宝に指定され、徳川三代将軍家光が寄進され、慶安三年(1650年)に建立されました。
ご本尊は十一面観世音菩薩で、天文7年(1538年)に作られ、身の丈三丈三尺(約10m)で、大きさに圧倒されました。
さて、紫陽花ですが、仁王門から本堂につながる屋根に覆われた399段のゆるやかな石段の登廊があり、その右手の山間部に色取り取りの8000株の紫陽花が、咲いています。
この紫陽花の花を昔の人は、色変わりするさまを恋人の心変わりになぞらえていたそうです。
形も色も、色々、うっとうしい梅雨空に相応しい花です。