自動車では、時速100Kmで走っている時に急ブレーキをかけると100mほど必要とされていますので、新幹線の場合、時速300Kmの場合、300mほどが必要なのでしょうか?
コトはそう単純ではありません。
500系のぞみは300Kmで走っていますが、実際にはATSによる制限速度が305Kmなので、そのギリギリの304Kmまで出します。
ゴムタイヤの自動車と違って、鉄道は鉄車輪、鉄レールだから摩擦は、非常に少なく、高速になればなるほどブレーキを強くすると車輪が空転(スキッド)してしまい、ましてや雨の場合は、より滑りやすくなります。
そのため、高速から低速まで徐々にブレーキを強くするアンチスキッドブレーキ装置等が開発され、300Km走行でのブレーキ試験結果から、以前より強いブレーキをかけられるようになりました。
500系のぞみは、時速300Kmから非常ブレーキをかけて停まるまでの距離は約4000mだそうです。
500系新幹線
ゲーム機の”電車でGO”でも、停車位置が難しいのは、ブレーキの掛け方にあるようです。
常時、僕がオーバーランをしていまうのは、このブレーキをかけるタイミングが巧く出来ないためと思いますが・・・・。
この状態では、僕は日勤教育を受けてばかりになりそうです。
新幹線の場合は、時速300Kmから駅に停車するまではATCによって段階的に速度を落としてゆき、ATC区間を3又は2.5Kmごとに区切って、所定の速度制限を加えてゆきます。
つまり、時速300Kmから275Km、230Km、170Km、120Kmと区間ごとに減速して、その後は、70Km検知点と30Km検知点まで減速します。
時速30Kmからは、運転手の操作でホームに停止します。
だから通常時速300Kmから駅に停まる場合、ATC区間を4区間ごと速度を落とすために約10Kmの距離が必要となります。