ドイツでG8サミットが開催されていますが、その議題の一つに地球温暖化対策が挙げられています。
2005年に発効した「京都議定書」は’08年~’12年の5年間、温室効果ガス(GHG)平均排出量を1990年と比べて先進国全体で5%削減することを定め、拘束力ある排出削減目標を設定しました。
今日の絵は”屋久島の古木” F10号
京都議定書は世界の二酸化炭素排出量の1/4を占めるアメリカが離脱したままの発効であり、経済発展が著しい中国やインドなどの途上国に排出目標が設定されていないなどの課題が多くあります。
このため、今回のサミットで2013年以降の具体的目標のポスト京都議定書に向けてアメリカや発展途上国を巻き込む枠組みづくりの議論が活発化するものと思われます。
しかし、アメリカは、目標数値を上げることに消極的であり、中国は先日、先進国と同じ数値目標は、途上国にとって不公平との声明を発表しています。
中国は、都合の悪いことは、自らを途上国といい、平素は先進国並みの態度に出ている ご都合主義の国であることを、暴露したようなものです。
温室効果ガス(GHG)は、CO2をはじめ、メタン、N2O、フロンなど地球温暖化を引き起こすとされる6種類のガスの総称です。
日本の2008年~12年の温室効果ガス削減割当量は、90年排出量のマイナス6%ですが、2005年時点では、逆に約8%増加しており、目標達成には、あわせて14%の削減が必要になっています。
では、世界の二酸化炭素の排出量の多い国は、
1位 アメリカ 15億8018万㌧
2位 中国 11億3118万㌧
3位 ロシア 4億 759万㌧
4位 インド 3億4758万㌧
5位 日本 3億3614万㌧
6位 ドイツ 2億1978万㌧
以下 7位 カナダ、 8位 イギリス、 9位 韓国 10位 イタリア、
世界の排出量の23%がアメリカであり、16.5%が中国です。
2国で、世界の40%近くの排出量を出しており、他の国がいくら削減に努力しても、2国が垂れ流しておれば、効果がありません。
自国さえ良ければという考えでは、余りにも無責任です。
今後のこの2国の取り組みが注目です。