極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

マロニエとシチリア記Ⅶ

2009年05月27日 | 国内外旅行


笑いつつ先に送るときみがいう 受けて見上げるマロニエの花



ファイル:Alberobello-Stemma.png

アルベロベッロ

さて、南イタリア本島の観光が始まる。翌朝、世界遺産のア
ルベロベッロのトゥルッリの土産物屋が軒を連ねるモンティ
地区とアイア・ピッコラ地区を二人で散策。小さなトゥルッ
リのフィギアを買う。トゥルッリの構造は税金を逃れるため
に、いつでも屋根を崩せるようにし立て直しもすぐに出来る
構造にして税を逃れたということだがそんなことで逃れるこ
とが出来たとはにわかにには理解できないなぁ(課税=家屋
等級×家屋数で計算?)。

photo

これには尾鰭がついていた。『H.I.S.イタリア 特派員記事』
によれば15世紀後半、スペイン王家(?)の伯爵一族アクア
ビーバ家が、アルベロベッロを入植支配。当時深い森に覆わ
れた未開墾のこの地を開拓するため、伯爵は周囲の町の農民
達を募集し数十世帯がアルベロベッロの礎となる。国王に無
許可で町を興す事や建築が禁じられ、領土内の建築物には税
金が課せら、16世紀半ば伯爵は住民達に対し耐久性のある「
石」の住居を認め、国王を欺くために接着材料の使用禁止し
王の視察の事前に家屋を解体させ町から遠ざかるようにした。
瓦礫の山と化した町の存在消したとされる。ところが住民達
には重税を課し「農奴」扱いなど悪政を強いたため住民の直
訴で、1797年5月27日王の発令王の直轄領地となったという、
搾取の歴史的な社会生態学を学ぶこになった ^^;。


caratteristiche architettoniche del trullo トゥルッリの構造

ホテルの近くには私鉄のSud-Est 鉄道(スドゥ・エスト鉄道=
南東鉄道)の鉄道が敷設されており、偶然に列車の撮影をする
ことができた(まったく関係ないのだが、ルーマニアのダン
ス音楽グループ“3 sud est ”に漂着。無視するにはいいサウン
ドです)。そいて、ツアーは昨日のバスでマテーラへと向か
う(バスの中ではミネラルウォータのベットポトル入りが格
安で販売されいつもこれで口を潤す)。

 
3 sud est - alaturi de ingeri  sud est - clipe

 Regione Basilicata
  Matera


マテーラの洞窟住居 写真

世界遺産(イタリアでは28箇所の1つ)でありTBSの『世
界ふしぎは発見』や映画『パッション』のロケ地でも有名な
マテーラの洞窟住居へ。ここで一行は眺めの良いレストラン
で昼食のラザニアを食す。レストラン内はイタリアの大家族
が食事を、三人の可愛い孫を嬉しそうに目を細め‘ゴッドフ
ァーザー’が見ていたので思わず声をかけてしまったが、退
席時には分かれの会釈を送って頂くというワンシーンも。

 ラザニア

 Cappadocia

5日目の天候は崩れそうで持ちこたえた曇り日和。サッシの
異景に圧倒されカッパドキアを連想。観光の最中、教会では
結婚式が挙行され町中を親族らが車を乗り回し祝う光景に遭
遇。写真にバッチリ収めた。街の一角には観光案内所があり
三年かかってサッシの町の砂礫岩で作られたフィギアが展示
されている。






 The Passion ”


Napoli

さて、一行はナポリへ。なぜか、イタリアなのに宿泊ホテル
の名前は『アメリカン』。夕食はホテルレストランで、パス
タと魚料理。パスタは14世紀に乾麺化技術は開発され、マ
ッケローニはシチリアのある地方で食べられていたが、ナポ
リに持ち込まれ、17世紀にナポリでスパゲッティに粉チー
ズをかけて食べていたのをゲーテが見たという(料理に出さ
れた種類はショートパスタとロングパスタと“雀の舌”(lingu-
ine
) という意味リングイネとも違う)。今回食したものは下
のナポリタン(Spaghetti allâ Amatriciana)はロングパスタで
乗り風
怒りん坊風だったか?)で異なる。まぁ、いいっか。
美味しいけりゃ。

Spaghetti all’Amatriciana

イタリア半島におけるパスタの歴史は大変古い。チェルヴェ
ーテリにある紀元前4世紀のエトルリア人の遺跡からは今日
のものとほぼ同じ形態のパスタを作る道具が出土している。
古代ローマ時代にはラガーネ(lagane)というパスタがあっ
たが、現在のようにゆでて食べるものではなく、焼いたり揚
げたりして食べた。現在と同じような食べ方をしている事を
記録している最古の書物は1224年8月2日付けの、ジェノヴァ
の公正証書(ベルガモの医師ルッジェーノが患者の羊毛商人
ボッソにあてた文章)である。今日見られるような乾燥パス
タが普及したのは、16世紀半ばにナポリで飢饉に備えるため
に保存食が必要になったことが、きっかけであったとされる。

ファイル:Moser Spaghetti essender Junge.jpg 『少年とスパゲッティ』ユリウス・モーザー画

18世紀初めまでは、スパゲッティは民衆の食べもので、チー
ズだけをかけて手で頭上にかざして下から食べたという。
19世紀半ばにはパスタをトマトソースで食べる食べ方が普及
したらしい。

ファイル:Pastasorten2.JPG ファイル:Pasta 2006 5.jpg ファイル:Pastasorten1.JPG
ロングパスタ  平打ちパスタ ショウートパスタ



トチノキ(栃の木、学名:Aesculus turbinata)とは、トチノキ
科(APG植物分類体系ではムクロジ科とする)トチノキ属の
落葉広葉樹。近縁種でヨーロッパ産のセイヨウトチノキ (A-
esculus hippocastanum
) がフランス語名「マロニエ:marronnier
としてよく知られている。落葉性の高木で、温帯の落葉広葉
樹林の重要な構成種の一つ。水気を好み谷間では、より低い
標高から出現することもある。



セイヨウトチノキは別名マロニエ。利用部位は樹皮、葉、花、
クリに似た果実であるが、日本では果実は原則として医薬品
の扱いである。他の部位も含めて、俗に「静脈を強化し静脈
瘤による症状を緩和する」といわれているが、科学的に検証
されたのは果実の規格化エキスのみである。ドイツのコミッ
ションE(薬用植物の評価委員会)でも果実のみ承認ハーブ
で、葉は未承認ハーブに分類されている。

女性の方が後に残る方がよいのだろうと思っているが、
所詮
男性は女性の付属品。しかし、マロニエも長寿を重ねて立派
に育っているではないか。結局は自然体だよと返歌を書く。
白い花咲かす「マロニエ」。花言葉は「博愛」「天才的」。

                 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする