極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

都市鉱山の平成龍馬

2010年11月14日 | 環境工学システム論




煌々と 雲をかき分け 秋月が 駈け抜けてゆく 空に一服








「龍馬伝」がいよいよ結末を迎えよ
うとしている。このブログのパーツ
も月末にはなくなる。山内容堂に大
政奉還の建白書を直訴し、「もし、
認められぬ場合は切腹は覚悟せよ」
と切り返えされ、青木崇高が演じる
後藤象二郎と共にふたりで懇願する
ーシーンなどの、息詰まる歴史サス
ペンス様のど迫力に圧倒されっぱな
しだが、30年前の生き様をこのドラ
マに重ね合わせて観ている自分がい
て、熱い45分の空間ができあがる。
そして、龍馬の行動力に素直に感心
し脱帽する。




特に、ぎょろっと大きな眼を剥いた
青木崇高の形相は印象的だ。大阪府
八尾市出身だというが大阪では珍し
い顔相だと思いつつ、このシーンで
テーパーピンで、嵌合い公差を無化
するほどにぎっちりと嵌りびくとも
しないと程だ。^^;


 
Lisa Gerrard


【都市鉱山事業に集中】 

ところで、地球温暖化の認識の深化
という作業をはじめているが、その
テキストとして『人類は80年で滅亡
する
』を読んでいると「 太陽エネル
ギーはただであるからこれを有効利用
すべきであるが、この方法でさえも大変
なコストを必要とする
」という指摘に目が
止まったので、その理由をあれこれ考
えていたが「太陽光発電の設置費用
の大部分は製品生産のコストという
より、稼働率が低い前提で設定され
た営業とか施工にかかわるコストで
あり、稼働率が高まれば、リスクと
労力を現場に押しつけた"ピンハネ
経営者" の"ぼろもうけ"として集積
されて価格還元されにくい構造にな
っているということを見落としてい
るからです。電化製品というよりも、
むしろ、価格が高止まりしたままも
"住宅"と同じに考えた方が間違いが
ないでしょう。太陽光発電は開発コ
ストを償却できれば、急激に価格低
下できる電化製品と違い、高コスト
の本当の原因が、非効率ゆえに高く
ならざるえない、営業コスト工事
コスト
にありますから、業界の経営
構造に踏み込まないと普及台数だけ
ではコストダウンにつながりません。
いくら生産量が増え、製品価格が低
くなっても、最終的な価格のうちに
占める比重が高い、営業コスト、工
事コストが低くならない限り、海外
と比べてずばぬけて価格が高い住宅
と同様で、大きく価格が下がること
はありません」(日本で太陽光発電
がコストダウンしない理由
」)とい
う指摘に、そうなんだと納得したの
だが、これは西沢潤一の「温暖化」
に対する思いとはかけ離れた、経営
の真剣さが足らないから生じること
だと自分なりにかみ砕いている。





「ピンハネ体質」は環境倫理という
ことだし、これもコスト高の現実の
1つとして挙げることができるが、
これとはもっと他のところに本質が
あると思う。ある意味の公共事業的
側面を含むしね。もっと真剣にコス
トダウンを考えるなら、シリコン系
ソーラーパネルを全球的規模で集中
的に回収する、リサイクル・ビジネ
スモデル
の立ち上げを真剣に考えた

独占的と批判されようが、独占的だ
からコ
ストダウンできるという覚悟
をもってさぁ。

半導体を含む電子回路で使用する金
を回収することを「都市鉱山」とし
て喩えられるのは鉱物学を知ってい
るものなら誰し
も分かる。地下資源
は偏在するから交換価値が生まれる。
金もシリコンも同じだし、しかも太
陽電池用シリコンの純度は電子回路
用の百分の1レベルでも使用できる。
だから、リサイクルモデルを確立し
独占集中し安く提供する(贈与経済
的に展開する)ことは環境倫理にか
なっている。これでコストダウンは
楽勝。




【フロート型ソーラパネル】 

真剣さが足りないという印象はどこ
からくるのか。その1つは屋根の形
に表れているということがある。意
匠性にまつわる市場原理或いは市場
倫理だ。大胆なことを言えば、基礎
自治体レベルの環境倫理的側面から
のエシカルコードの優先だ。もっと
も、シリコン系ソーラパネルの入射
角依存性という欠点にあるのだから
それを解決する技術開発が大切なの
はわかるが「太陽光を効率的に受光
の屋根
」をエシカル・コードとして
各基礎自治体が採用を決めれば良い
わけで、その議論を早急に全国展開
すべきだと、そう言いたいのだ。

もっと過激なことを言えば、いまの
屋根勾配の代替建築技術の開発が必
要だと(誰もトライしないなら「
球環境建築学
」として研究し、近々
その成果をもって世界各地に売り込
みにいこうとも考えている)。そう
考えていると「平成龍馬」の仕事が
見えてきた気がする。





それでも、設置面積が狭いとなると
水上、海上に設置する必要がありそ
うだが、すでにフロート式太陽光発
電システムの量産化試験に入ってい
るから西沢潤一の危惧する「後、80
年」という猶予にはかろうじてクリ
アできるだろうか。



水上設置用太陽電池発電装置
( 特開2002-118275)
--------------------------------
【課題】 水面上に敷設し、太陽光
によっ
て電力を発生させる水上設置
用太陽電池発電装置

【解決手段】 水上設置用太陽電池
発電装置が、太陽電池セルを平板上
に集積した太陽電池モジュールと載
設するフロートと、フロートに係設
した係留部材で、金属製であり、そ
の内部の密閉空間を複数の部屋に分
割配置する。市街地での利用におい
て、屋根等への利用だけでは利用範
囲が限定的である。一方、必要とす
る電力量を確保するため広範囲の土
地を確保することは土地の価格が高
いことから現実的ではない。そのた
め、太陽電池発電装置の設置場所を
十分に確保することができないのが
現状である。また、太陽電池発電装
置の設置場所周辺は、日当たりが不
足となり植栽を設けることができな
くなり、また、建物周辺の景観が悪
くなることも問題であった。市街地
における太陽電池発電装置の設置が
思うように進んでいないのが現状で
ある。このような問題を背景にして、
太陽電池発電装置を、市街地に隣接
する湖、ダム湖、河川、海上などの
水上へ設置することが注目され始め
ている。水上への設置としては、既
に、海上ブイ用電源等の装置単体用
として実用化されている。

【符号の説明】1a~1c 水上設置用
太陽電池発電装置、2a、2b 太陽電
池モジュール、3a、3b、フロート、
4補強フレーム、4a~4bフレーム部
材、4c~4e係留部材付きのフレーム
部材、5 係留部材、6a、6b モジュ
ール押さえ部材、7 部屋、8 シー
ル部、9 緩衝材、10 導通空間、11a 、
11b 連結部材、12 係留索、13 水面、
14 送電ケーブル、15 係留ワイヤ、
16 固定具、17 浮力材、21 水上設置
用太陽電池発電装置、22 太陽電池
モジュール、22a 太陽電池群、23フ
ロート、25フック(係留部材)、26
係留紐、27(軽金属製の)伝熱板、
31水上設置用太陽電池発電装置、32
太陽電池モジュール、33 フロート、
34 天板、35 固定用フック、36モジ
ュール固定板、37 フレーム 38 端
子ボックス





ともあれ、当分「地球温暖化」検証
の詰めの酷い作業がつづくのだが、
平成の龍馬気取りで老体に鞭打つこ
とに。

                    

 

コメント
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