【符号の説明】
2 洋上発電システム 3 発電装置 4 船体 4R 右舷側船体部 4L 左舷側 船体
部 6 プレート 10R、10L 水車14R、14L 発電機 30R 右舷側プレート
群 30L 左舷側プレート群
東海大学海洋学部の寺尾裕教授らは2日、波の力で無人航行できる「波浪推進船」の小型
模型船を開発したと発表。船体前方の下部にある水中翼により波から推進力を発生させ、
波の向きに関係なく航行することができる。今後、波浪推進装置の剛性を高めるなど改良
し、津波計測や放射線量の洋上モニタリングなどでの利用を提案する。波浪推進船は波力
だけで自由に走行する。波がある限り、無限に航続可能。模型船には全地球測位システム
(GPS)を搭載。航行地点の情報をもとにマイコンで演算処理することで、かじをとり
ながら自律航行できる。模型は全長1.2メートル×全幅 0.9メートル、排水量5.6キログラ
ム。同日、静岡市清水区の約30メートルの沿岸域で実海域走行実験を行ったという。これ
は、強い風の下でも船体の姿勢を変えずに安定した航行が可能で、効率のよい発電を行な
うことができる洋上発電システム。水面または水中に浮かせる船体(4)と、水面上の風
を受け、船体を航行させるプレート(6)と、船体(4)の航行によって水を作動媒体と
して発電する発電装置(3)とを含んで構成されている(上図参照)。
もう1つ海洋に関わる記事のこと。独立行政法人海洋研究開発機構は地球環境変動領域・
寒冷圏気候研究チームの猪上淳主任研究員らは、冬季バレンツ海を発生源とする低気圧
の経路が近年の海氷減少に伴い通常より北側を通過していることを気象データの解析によ
り示した。この低気圧経路の変化によって、北極海上はより暖められる一方、シベリアで
は北からの寒気が入り込みやすい状況が形成されます。これは地球温暖化が進行するにも
かかわらず、近年の日本の冬が寒い原因の一つであることを意味し、海氷減少と北極温暖
化が中緯度の気候変動と密接に関連するという知見だ。
バレンツ海の海氷が少ない冬は低気圧の経路が通常のシベリア沿岸域よりも北極海側にシ
フト(北上)することを見出し、その結果形成される気圧配置の変化(図1暖色域)が北
極海上の温暖化を促進する一方、大陸上では寒冷化が起こりやすい状況になる(図2a)。
ここで形成された寒気は数日後には日本に到達することが多く、日本の冬の寒さとも密接
に関連。この北極の温暖化と大陸の寒冷化のパターンをWACS偏差(ワックス:warm-Arctic
cold-Siberian anomaly)と名付ける。2011/2012年の冬も「平成18年豪雪」(2005/2006年
冬)と同様、バレンツ海の海氷面積が著しく少なく、WACS偏差によって例年よりも寒い冬
となりやすいことを説明できるという。また、現在の長期予報の元となる数値モデルでは、
バレンツ海などの海氷分布は平年値を利用しているので、各年の海氷の多寡情報は計算に
反映されない。低緯度のデータに強く左右される状態という。各年の海氷分布を反映させ
るなど数値モデルの改良を行うことによりどのように変化するするか注視していく必要が
あるという。
図 陰イオン交換樹脂 DEAE sepharoseによる中性多糖と酸性多糖の分離を示す図
【NK細胞活性化剤を考える】
ナチュラルキラー(NK)細胞は、ウイルス感染細胞やがん細胞をいち早く発見して殺す働
きがあり、インフルエンザなどの感染症予防、癌予防の決め手として注目されている。し
かしながらNK細胞の活性(破壊能力)は加齢とともに低下し、高齢になるほどガン発生率
が高くなるのは、NK細胞の活性化の衰えに関連しているとされている。そうなんだ、それ
が問題なんだ。そして、NK細胞は自律神経に影響を受けるため、ストレスを受けて交感神
経が優位になるとNK細胞の活性(破壊能力)は激減する。このように、健康を維持するた
めに、NK細胞の活性化が不可欠であり、NK細胞活性化を促進する物質が探索されてい
るが薬剤として利用されるが、食品として利用可能な素材としては、多糖(レンチナン、キ
チン、キトサン、マイタケD-フラクション、ニゲロオリゴ糖等)および菌体(Lactobacillus
casei shirota、Bifidobacterium lactis HN019等)が知られているが、必ずしも十分な活
性を得ることが出来ない。食品として利用されている素材由来であれば、日常生活におい
て安全かつ簡便に摂取し免疫力の増強が期待される。『抵抗力の急降下』でもとりあげた
のだが、今日も昨夜からの喘息と肺炎状態にあるのにもかかわらず、朝から城南小学校で
体育館の学区対抗ソフトバトミントン大会へ重装備して参加したぐらいなのだ(『大還暦
の体育振興』)。しかもこのブログを打ち込んでいるわけで、朝も夜も、土日祝日もない
作業場に籠もりきりという状態が続いている(ある種、日本浪漫主義みたいなところがあ
るなぁ~と感じなくはないが)。
図 多糖産生乳酸菌を利用した発酵乳を4週間経口投与したマウスに
おける脾臓細胞のNK活性を示す図(検定方法:Student's t-test)
図 酸性多糖を3週間経口投与したマウスにおける脾臓細胞のNK活性を示す図
さて、そのNK細胞を活性化する食品由来の組成物とは、乳酸菌由来の Lactobacillus
bulgaricusOLL1073R-1株(FERM P-17227)から得られたリン酸化多糖類が有効成分だという
(特開2011-3788)。有意差はあるが劇的に効果が見られているわけでないところに食品
由来というミソあるわけで、これを手がかりにまたもう一歩踏み出した感を共有ができた
ように思える(品薄だというのだが、これを家で培養育成するのも1つの方法かもしれな
い。兎も角も、疲れたし、良くここまで耐えて、打ち込んでいることに改めて驚いている。
図 酸性多糖のSephacryl S-400HRを用いたゲルろ過による分離を示す図