極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

通信端末個器時代

2012年02月22日 | 環境学・環境思想

 

【高度情報化社会の倫理形成】

総務省は21日、2011年末の電気通信サービスの加入状況を発表した。それによると、
携帯電話と PHSの加入契約数は計1億2986万8000台となり、1989年の調査開始以来初
めて、国勢調査による日本の総人口(直近で1億2805万7352人)を上回ったという。
人口比の普及率は10年末より6.9ポイント高い101.4%に達し、携帯は「1人1台超」
の時代に入ったとのいう。同省の調査は3カ月ごとに実施。11年末の加入契約数は、
携帯が1億2555万7000件(人口比98.0%)、PHSが431万1000件(同3.4%)だった。

と、ここで高度情報化社会の文明の生身の文化的側面を考えると、これらの情報機
器の利用方法の領域は過去の経験を超え、ますます拡大深化していくことになり、
生活水準の向上に貢献していくだろうが、反面、ネット犯罪等の新たなる犯罪やシ
ステム誤謬・誤作動によるリスクの増大も想定されるところだ。このことは“サイ
バー犯罪~「安価なスパイ」が弄ぶ丸腰・日本の危機 ”(プレジデント)で、情
報を完全に守りきることはできない、それは現実と同じだ。現実と異なるのが「攻
撃者」が圧倒的に優位で、野放しになっていて「被害者」は批判を恐れ、事実を伏
せる。それが新たな攻撃を呼ぶ、と指摘する。そして、衆議院事務局の不正アクセ
ス事件の調査の結果から、約半数は不正侵入者が内部に侵入しカード情報を盗み取
る前に、すでに別の人間が不正侵入していたことが約半数だった。カード情報を盗
めば、痕跡
が残るが、それ以前の侵入には痕跡が残こらない。目的は不明だが企業
内を監視す
る『スパイ行為』を行っていた疑いが強いという。これは「多重不正侵
入」といえるもので唖然としてしまった。 

世界ではじめてのウイルスは、1986年にパキスタンの「ブレイン」でフロッピーデ
ィスクを介して感染するウイルスで、不正コピーの警告が目的で以後、さまざまな
種類のウイルスが出回わるが、いずれも作成の動機は自己顕示や好奇心、怨恨であ
り「感染させること」が目的。状況は2004年ごろ?ウイルスに感染した大量のパソ
コンを遠隔操作するシステム「ボットネット」の出現で一変する。



ハッカーたちはメールの添付ファイルなどを通じてウイルスを感染させ、数百万台
ものパソコンを「ボット」に仕立てる。そうしたパソコンを使って、アクセスを集
中させて標的のサービスを妨害する「DDoS(ディードス)攻撃」や、大量の迷惑メ
ールを転送する「スパム送信」などを行う。ボットネットの「サービス」はさまざ
まな「裏市場」で販売されているという。セキュリティソフト会社のジーデータに
よると、1時間の「DDoS攻撃」が1000~1万5000円、100万通の「スパム送信」が、
3万~8万円で取引。収益はすさまじい。11年11月には、米連邦捜査局などが、エス
トニア人6人によるハッカー集団を逮捕したが容疑者らは400万台のボットを使い、
5年間で1400万ドル(約 12億円)を稼いでいたという。ボットネットの登場で、ハ
ッキングはカネを稼げる行為に変質する。そして、ボット化されるパソコンが増え
続けたのは
簡単にウイルスが作成するツールキット普及がある。さらに、新種ウイ
ルスが見つかるたびにパターン・ファイルの肥大化=動作の鈍重化して、対策ソフ
トの起動や更新が避けられる一因にもなってきた。また、利用者の意識の向上は重
要だが、ネットワークは、どこか一つが破られれば致命的な結果を招き、一方、攻
撃者は海外にいて、摘発される恐れは小さい。攻める側が圧倒的に有利で、守る側
はミスをすれば厳しい責任追及を受けると指摘する。



それに対して現状はどうか?暗澹たる状態だということが透けて見えてきた。11年
10月、警察庁は三菱重工など防衛関連企業が受けた標的型攻撃に関連して、実際に
送信された攻撃メールの例を公表したが、攻撃者は、まず標的とする事業者の関係
者のパソコンを狙った。そして関係者が事業者にメールを送った約10時間後に、そ
のメールの大半を引用した攻撃メールを送信していた。メールの文面をみれば、攻
撃者は日本語が堪能で、組織の内部事情にも詳しいという。また、全世界で1100万
人のユーザーをもつ「シマンテック・ドット・クラウド」の収集データによれば、
流通するメールの74.2%がスパムで、235通に1通の割合でマルウエアが含まれる。
大半はボットネット構築用だが、ウイルス添付の5千通に1通、全体では百万通に
1通は標的型攻撃のメールだともいう。

各国は「サイバー戦争」への準備を進めつつある。米国は10年に「サイバーコマン
ド」を設置。サイバー空間を陸、海、空、宇宙に次ぐ「第5の戦場」と位置づけた。
10年10月には3度目となる演習「サイバーストーム3」を実施。国防総省、連邦捜査
局など政府機関のほか、電力会社や銀行などの重要インフラ企業やセキュリティ対
策企業が参加した。中国は00年前後から「網軍」と呼ばれる専門部隊を育成。さら
に数万人規模で「愛国ハッカー」と呼ばれる民間人を動員できるとみられている。
本は08年に「自衛隊指揮通信システム隊」を設置。この部隊は自衛隊のシステム
防衛が目的で、規模は約150人と小さい。12年度には「サイバー空間防衛隊(仮称)
を新設する計画もあったが先送りになる



それでは、個人にできることはあるか。(1)不用意に添付ファイルを開かない。
(2)最新版のソフトを使う。(3)パスワードを使い回さない。いずれも重要な
対策だが、わたしも(3)が励行できていない。(4)だが人間はミスを犯す。「
完全に守りきることは不可能。またセキュリティを厳しくすれば、利便性が犠牲に
なる。流出を覚悟したうえで、情報を仕分けることが必要。(5)フェイスブック
などのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)は効果的な『なりすまし』
対象として利用されやすいので要注意。そこで、被害拡大を防ぐには「恥」の意識
を捨て組織同士が被害情報を共有することが重要だ。日本でも各機関が情報共有の
態勢づくりを進めているというが、各種施策のまとめ役は内閣官房にある「情報セ
キュリティセンター(NISC)」は、政府の力だけでは不十分で日本のセキュリティ
産業全体を振興し、人材の厚みをつくることも欠かせないと指摘している。米国が
大統領府に「サイバーセキュリティ調整官」を置き、マイクロソフトの最高セキュ
リティ責任者を務めたハワード・シュミット氏を招聘していることに比べれば、リ
ーダーシップは弱く関連予算も少ない。米国は07年度から10年度にかけて約9割の
増額したが、日本は逆に4割の減額、総額では米国のわずか13%とお寒い限りだ。

法制度に関しても、日本は「丸腰」に近い。現行法では、ハッカーと同じ手順で攻
撃元を辿る行為は「不正侵入」になる。合法的に調べるには、国際機関や各国当局
への照会を繰り返す必要がある。また現地警察の協力が得られず、進展しないケー
スもある。捜査が進まないのは、おそらく国家機関などが攻撃元が原因だとされ、
サイバー犯罪には国際的な法制度がない。このため諸外国では不正侵入には不正侵
入で対抗するしかない。各国のサイバー軍もその流れにあるというのがやもうえな
い現実というが、このブログも記載してきたことだが、サーバー犯罪に対する刑法
改定(重罰科料主義)などの法整備や捜査システムの現在化を急ぐべきである。



【骨破壊するたんぱく質を特定】

松本歯科大の研究チームは、体内の特定のたんぱく質の働きによって骨の損傷が進
むことが分かったと発表。マウス実験で、そのたんぱく質の働きを抑える物質を投
与すると骨の劣化が止まり、これを応用することで、骨粗しょう症などの治療薬の
開発に役立つ可能性があるという。同大総合歯科医学研究所の小林泰浩准教授によ
ると、このたんぱく質は、骨を作る骨芽(こつが)細胞が分泌する「Wnt5a」。実験
でマウスの体内にWnt5aが増えると、骨を壊す破骨細胞が増殖した。その際、Wnt5a
が破骨細胞内の別のたんぱく質「Ror2」と結合して破骨細胞を形成。このためWnt5a
と結合しやすい別の人工たんぱく質を関節リウマチ体質のマウスに投与。結果、Wnt
5aはRor2より先に、この人工たんぱく質と結合し、破骨細胞は増殖せず、損傷を食
い止めたという。女性は高齢とともに急速に骨が脆くなるということを家庭をもっ
て実感として知ることになったわけだが、数年後にはこの問題も解決されるだろう
という思わせるニュースだが、否が応でも「超高齢社会」と向き合わざるえない毎
日だけに複雑な気持ちにさせる。 



【イタリア版食いしん坊万歳:ニンニクとゴルゴンゾーラのクロスティーニ】

 
Crostini all'aglio e al gorgonzola

具材:
ゴルゴンゾーラチーズ120g、ソフトなクリームチーズ200g、ニンニク3片以
上・粉末トウガラシ・ケヂフプソース大さじ1杯、パン、オリーブ油またはバター  

作り方:ゴルゴンゾーラ、クリームチーズ、ケチャップソース、多めの粉末トウガラシ、そして
細かくみじんに刻んだニンニクを少なくとも3片、これらをボールに入れてよく混ぜる。軽く
焼き上げた薄切りのパンに,この混ぜ物を塗りつけて、オリーブ油またはバターを塗った天
板にのせ、オーブンに入れ,数分間焼く。この味付けは郷土的なようでもあり異国風料理だ。

テレビを見ていて、大津にある「たばしる」をつくりの現場が放映されていて、羊
羹を加熱溶解さ
せたなかに大粒の丹波大納言を放り込み、羊羹を表面をくるみ固め
る(バインダー)ことで加工性を改善することを紹介され
ていたが、なるほどと思
わせる大福餅職人の技だ。美味しいものが溢れていてお金だけでなく、それを美味
しく頂く時間がないのではと思うことがある。“足ることを知る”“衣食足りて礼
節を知る”を具体化する文化?そんな身近な技の不足を知ることでもある。

なお、この大福餅は友達のお土産に持っていこう。

 

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