【イタリア版食いしん坊万歳:復活祭のナポリ風ラザーニャ】
具材:硬質小麦粉(セモリナ粉)500g、豚肉500g、卵4個、グリーシピース300g、生の
キノコ(乾燥キノコであれば、ぬるま湯に戻して等量になるくらい)200g、モッツァレ
ッラチーズ120g、アーティチョーク3個、タマネギ1個、ニンジン1本、セロリの茎
1本、オリーブ油、塩、コショウ、ナッツメッグ、ローリエ、ロースト汁、ペコリー
ノチーズ
つくり方:サーニャ・キエーナは、ナポリ地方の詰物をはさんで焼き上げたラザーニ
ャを意味し、この地方では復活祭のパスタ料理として作られ食されている。まず、セ
モリナ粉にぬるま湯必要量と塩ひとつまみで固い練り粉を作り、薄板状にのして、幅
広の大きな短冊に切り分けてラザーニャを準備する。豚肉200g は、小口に切り、残り
300gの豚肉はミンチにかけてボールにとり、60gのペコリーノおろしチーズ、卵1個、
塩、コショウ、ナッツメッグ各々ひとつまみを加えて、ペースト状に練り、小さな団
子状に形どり、熟した油で揚げて、揚げ団子を用意する。タマネギ、ニンジン、セロ
リをみじんに切り、キノコを薄切りにし、アーティチョークは櫛形に切っておく。鍋
に大さじ2杯のオリーブ油を熟し、みじん切りにした香味野菜を炒めて,小口に切っ
た豚肉、キノコ、アーティチョークの順に入れ、グリーンピースとローリエを加える。
これらの野菜は季節によって店頭に並ぶものだから、いつでも絶対に欠かせないわけ
ではなく手に入るものを使えばよい。最後に塩、コショウで味を整えておく。
季節はそろそろふきのうとうのパスタ。これを食べて早く春を迎えたいですね。
【デジタル農法時代】
朝から頭が痛くて散髪にでかけるが、貸し切り状態でマスターと話がはずみ、たまた
ま福島の除染の話になり、先日のブログ(「シールドと除染の技術」)の具体的な作
業を研究してみようと思い立ったのが良いのだがそこまでで、帰りの車を運転したと
たん、植物工場(「持続可能社会モデル」)の続きで稲作の可能性をテーマにするこ
とにチェンジ。早速、ネットで下調べを始める。
結論から先に言うと「地産地消」「食糧供給安定」「国土・地球環境保全」を目的に
消費者と生産者が作付契約を交わしデジタルとバイオ技術を駆使し融合するシステム
を構築し、生産者(=経営者)は政府から、初期投資の税制・融資優遇などの法整備
を受け、実質ランニングコスト負担分を価格に転嫁するシステムを構築できれば技術
的側面での課題は解決可能だという確信をえる(上の図は「地域レベルのバイオマス
利活用の診断モデル」)。
【符号の説明】10 バイオマス 13 炭化炉 14 炭化物 15 分解ガス 16
ボイラ 17 加熱用ガス 20、35、36 水蒸気 21 蒸気タービン 22 発
電機 25 燃焼排ガス 26 空気予熱器 28 集塵機 32 加熱空気 40 改良
土壌製造装置 41 土壌貯留ホッパ 42 炭化物貯留ホッパ 43 コンベア 44
撹拌装置45 蒸気殺菌槽 50 施設園芸用設備 55 CO2濃度検出センサ 56
バルブ 57 ガス導入量制御手段
例えば、そのシステム一例として上の図の新規考案は、炭化炉及び廃熱ボイラを備え
たエネルギ転換設備と施設園芸用設備とを組み合わせて、木質系バイオマスを原料と
してエネルギ転換設備にて得られた熱、電力、炭化物、二酸化炭素を施設園芸用設備
にて有効利用することで、良好な植物の栽培環境が提供でき、同時に資源の循環サイ
クルが形成され、資源の有効利用及び廃棄物の減量化が達成できるとともに、二酸化
炭素を炭化物或いは植物に転換できるため温暖化対策にも貢献できるというものだ。
【符号の説明】D隙間 P植物 R室内 W培養液 1、30植物栽培施設 2栽培
床 3栽培パネル 3a栽培孔 3b通気用孔 4空調機構 10栽培トレイ(貯液
トレイ) 11栽培ベッド 15栽培ポット 21通風部
ところで、上の図の種の施設は、一般的に植物工場と知られていが、植物工場は「施
設内で植物の生育環境(光、温度、湿度、二酸化炭素濃度、養分や水分等)を制御し
栽培する施設園芸のうち、環境及び生育のモニタリングを基礎として高度な環境制御
と育成予測を行うことにより、野菜等の植物の周年・計画生産が可能な栽培施設」と
定義され、大きく分けて、完全人工光型と、太陽光利用型と、いう2つのタイプに分
けられる。
このうち、完全人工光型の植物工場は、閉鎖空間で太陽光を利用せずに、環境を制御
して周年・計画生産を行う栽培施設で、多段式植物工場と、穀物栽培用施設と、に大
別される。多段式植物工場は、苗生産システム、レタスやサラダ菜等の野菜工場のよ
うに蛍光灯やLED等の比較的熱負荷の小さい人工光と、多段式の水耕栽培棚と、で
主に構成されている。一方、穀物栽培用施設は、メタルハライドランプや高圧ナトリ
ウムランプ等の熱負荷が大きい高輝度ランプと、平面式の水耕栽培装置と、で主に構
成されるものであって、稲等の穀物の栽培に適している。
尚、上記の新規考案は植物の根元から上方に向かう気流を作り出すことができるので、
植物全体に均一な気流を与えることができ、育成ムラをなくしながら植物を効率良く
栽培することができるというもの。
上の二枚の写真は、植物工場の課題と展望の概説の一部。ここで、生産性と品質・製
品化率の要点は、植物工場生産に適した品種改良が重要なこと、生産速度を過大する
と生理障害が増大するという。
【符号の説明】1 昼行性害虫防除装置 2 照明装置 4 植物を育成する領域
また、上の図は害虫の防除技術の新規考案。ここで書かれている昼行性害虫とは、主
に昼間に食物を求めたり、交配を行うために活動し、夜間は活動をとめて休む農業害
虫のことをいい、オンシツコナジラミなどのコナジラミ類、マメハモグリバエなどの
ハモグリバエ類、ミカンキイロアザミウマなどのアザミウマ類など。また昼行性害虫
を活性化させる光とは、農業害虫の眼の分光感度に従い、波長領域は300~600nmの
紫外域から可視光域の範囲を含む光をさすが、夜間に照明させると、育成植物の暗期
・明期の周期を狂わせてしまうため、電子機器を用いて防止制御するというものだ。
稲作の場合、種子以外はバイオマスとして、バイオ燃料燃料、堆肥、バイオエタノー
ルとして、あるいは、金属シリコンの原料として再利用できる。最近では、アミロイ
ドβペプチド遺伝子(以下Aβ遺伝子)を導入されたイネを栽培することにより、イ
ネ玄米、葉身、茎等の植物体中にAβを高濃度に産生させ、アルツハイマー治療、予
防のためのワクチンを生産することができ、さらにAβとアジュバント効果を持つタ
ンパク質との融合タンパク質を用いることにより、より効果的なワクチンなどの医療
品にも利用できるという話だ(特開2008-48622「バアミロイドβペプチドをコードす
る遺伝子を含有したイネ」)。
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そうなんだ、消費者が組合員になることも可能だ。スマートフォーンなどのデジタル
情報機器で、作付けした状態をリアルタイムで画面を通して見ることも出来るし、自
分の欲しい作物も事前登録しておけば、生産能力の許容に応じて、自動的に栽培でき、
グループ購入や自分で販路拡大も可能だ。そして、自分の持っているアイデアを次回
に反映させることも可能だから、付加価値もどんどん高めることも可能だ。そして、
なにより個人個人の緻密な情報に基づいて経営するから安定した生産が可能となる。
後は“Conecting the dots.”というわけだ。