極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

桶川宿の紅花

2014年01月09日 | 医療健康術

 

 

【中山道仮想ローイング:桶川宿】

寒さが厳しとニュースは言う。いろんなニュースが流れた。その中には、あるチャンネル
では、滋賀県高島市の放射能汚染木くず撤去トラックの追跡報道や細川護熙元首相の脱原
発をめぐる都知事立候補の去就など話題盛り沢山な今日だった。さて、今日の仮想ローイ
ングは、中山道六十九次(木曽街道六十九次)のうち江戸・日本橋から数えて6番目の宿
場(武蔵国のうち、第6の宿場)の東海道武蔵国足立郡桶川郷桶川宿。現在の埼玉県桶川
市にあたる。日本の近世にあたる江戸時代に整備され、栄えていた宿場町。江戸・日本橋
を出立した旅人がおよそ1日歩き通して日暮れどきを迎え、宿を求めるのがここ桶川あた
りであった。「桶川」の地名の由来については諸説ある。 最も有力なのは「沖側(オキ
ガワ)」説で「オキ」を「広々とした田畑」の意とし、その「方向(ガワ)」である「沖
(オキ-ガワ)」が転訛したとするもの。 他にも、湿地が多い土地柄で、東に芝川、南に
鴨川の水源があることから、「川が起こる」意で「起き川(オキガワ)」とする説がある。
桶川宿は寛永12年(1635年)に設置。 当初わずか58軒に過ぎなかった宿内家数は「中山
道もの」といわれた紅花等の染料や食用農作物の集散地となっていた天保14年(1843年)
頃には347軒に達し、経済的にも文化的にも繁栄し宿内家数は347軒となる。

 

加賀前田家を始めとする参勤交代の大名の多くが、桶川宿の府川本陣を定宿。 水戸藩第
9代藩主・徳川斉昭も
足跡を残し、文久元年11月13日(西暦1861年1月2日)には、皇女・
和宮(親子内親王)が公武合体政策の一環で徳川将軍・家茂の御台所として降嫁すべく江
戸へ下向の際宿泊している。また、特産物の紅花は桶川宿を中心とした桶川郷一帯で盛ん
に栽培され、最上紅花に次いで全国第2位の生産量を誇った。紅花の栽培は、桶川郷内の
上村(桶川上村〈現・上尾市上地区〉)の農家の七五郎が、江戸の小間物問屋「柳屋」か
ら紅花の種を譲り受けて栽培したのが始まりであると、江戸の勘定奉行の記録に記されて
いる。出羽国最上郡こと村山地方に比べて気候温暖な桶川周辺の紅花は早く収穫できたた
め、紅花商人たちからは「早場もの」として喜ばれという。桶川は紅花がもたらす富によ
り大いに潤ったが、今も残る桶川祇園祭の山車の引き回しは京の都から、祭囃子は江戸か
ら採り入れ、桶川で独自に発展した行事である。しかし、明治維新後は化学的合成染料の
導入などから衰退し消滅。現在の自治体である桶川市では平成6年(1994年)以来、発展
をもたらした紅花を蘇らせ、街づくりのシンボルとする「べに花の郷づくり事業」を展開
する。なお、鉄道と駅(桶川駅)は、明治18年(1885年)3月1日の日本鉄道・品川 -
赤羽支線開業に始まる。現在の桶川市は、埼玉県の中東部にある人口約7万6千人の市。
かつての中山道の宿場町の一つの桶川宿から発展する。

 
桶川では、大麦や甘藷(かんしょ。さつまいも)など食用農作物のほか、「武州藍(ぶし
ゅう-あい)」と呼ばれた染料の藍、「桶川臙脂(おけがわ-えんじ)」と呼ばれた紅花な
ども取引された。藍の子美(たね)を焙じてお茶として飲めるということで、名産品とし
て再生することは可能だろう。藍の葉や藍の種は、古くから解熱剤や感冒薬として使われ
てきた。「和漢三才図絵」には、藍の実には諸毒を解し五臓六腑を整える薬効効果がある
と記されているというし、殺菌作用、消臭作用、止血作用は手ぬぐいや野良着、そして、

おむつや産着にも利用されているという。ただし、寒性もあるともあり体温を下げてしま
うので、商品開発には細心要注意だ。紅花は、中国の医学書『開宝本草』(973年)に「
紅藍花」という別名で薬として記載されているという。また、薬物書『本草網目』(1590
年)に同じく紅藍花という名で薬効がまとめられている。紅花は婦人病薬として主に血行
障害の治療、冷え性、更年期障害に応用されていきたが、現在も、民間薬、漢方薬として
紅花散、活血通経湯、治頭瘡一方、補陽還五湯などの方剤に配合されているという。山形
県衛生研究所の研究開発で、紅花のアルカンジオールに腫瘍抑制作用を確認している。

 宇部興産株式会社  WO20130737704A1

 

 

※ 「紅花の薬理学的研究―中枢に対する作用および抗炎症作用-」山形県衛生研究所 
笠原義正、久間木国男、佐藤孝男、片桐進 『生薬学雑誌』43(4),331~338(1989)

 

ということで、紅花の食品展開が考えられるが、山形県では大々的に研究開発が進んでい
るので、付加価値の高い医食同源産物のレシピとして研究開発し直す必要があるようだ。
また、生薬以外にマーガリン、サラダ油、染料も古くから開発されてしまっているので、
アルコール度の高い蒸留酒や醸造酒や地ビールの商品開発に絞るのも良いかもしれない。
それとも、紅花のドルチェ、スイートやジェラートに特化させるのもひとつの選択肢だろ
う。化粧品もや日用雑貨品もある。麺類に練り込めるものはもう開発されているので、こ
れ以上の高付加価値化は難しいかもしれない。ご当地ラーメンの麺に使用することはこれ
で決まりだから、本庄宿(『フード・ファントム・メナス(3)』)の鯰(キャット・フ
ィッシュ)をアラビアータ風にサンフラワーオイルで揚げ、紅花麺に薄づくり刺身を乗せ
た上から加熱スープ注ぎいただく桶川ラーメンとして出せばどうかと考えてみた。
さて、これで今月末までには江戸に到着できる。

 

   

 

 

【フード・ファントム・メナス(5)】

 ウインナー・ソーセージ 

 ●15~30%加水されている

  ウインナー・ソーセージを手作りするとき、原料に水や牛乳を加えると、やわらか
 くでき上がる。この加水は、肉の重量の10%まで。それ以上だともろくなり、水が
 出てまずくなる。
  食品添加物を使って加水率をさらに高め、増量したのが大手食肉メーカーのウイン
 ナー・ソーセージだ。肉重量の30%の水を入れ、でん粉を多く入れて加熱し、糊に
 して中身がバラバラになるのを防ぐ。ゼラチンを加えて、冷えたら固まってジューシ
 ーで滑らかな食感になるようにしたものが多い。
  さらに食品添加物を加えて、適度な硬さ、弾力性、保水性を持たせ、化学調味料や
 たんぱく加水分解物、酵母エキスで旨味を加え、それに水あめなどの糖類を加えて甘
 くし、塩分で味のバランスを調整する。
  原材料が薄まって腐りやすくなるため、クエン酸などの酸味料を加えて日待ちを長
 くする。
  こうして手軽な商品に仕上げられているが、高級品でも水を15%入れている。加
 水率の多い商品を見分けるには、原材料表示をよく見ることだ。原材料がたくさん書
 かれているウインナーは、ゼリーに近い食感になっていることが多い。
 「無塩せき」ソーセージは、添加物が少なく、加水率が低くて、いい商品である。

 ●「カルシウム入り」子どもソーセージも添加物だらけ

  子どもが喜ぶキャラクター商品のソーセージは、かつては原材料に気をつけ、添加
 物を減らしたいい商品だった。
  どの商品も、子どもに食べさせたくなるように「カルシウム入り」になっているが、
  今は、添加物だらけの商品があるので、油断は禁物だ。発色剤は必ず使われている
 がミネラルを奪うリン酸塩、合成保存料、化学調味料だけでなく、合成着色料の赤色
 102号を使用した商品もある。また、魚肉ソーセージは無添加に見えるが、リン酸
 塩入りの魚肉すり身を使用しているので、やはりミネラルを奪われる。


 ハム

 ●水あめ、砂糖などで2.2倍に増量されている
  
  豚肉に塩とコショウなどの香辛料をすり込むのが、古典的なハムの製法だ。手間ひ

 まかけて加工するから、ハムは値段が高くなる。
  ところが、ロース豚肉より安い?スハムが売られている。この矛盾した価格差が、
 ハムの問題点を象徴している。
  ヨーロッパで100年ほど前に、豚肉にたくさんの注射針を刺して、筋切をしなが
 ら、塩、コショウなどを注入する合理的な製造方法が編み出された。
  このインジェクション装置を使って、日本は増量ハムを作るようになったのだ。肉
 に、水あめ、砂糖、卵タンパク、食塩、香辛料、それに化学調味料、リン酸塩、亜硝
 酸塩などを混ぜ込んで、最大2.2倍にまで増量している。

  そして、この技術は、豚カツ用豚肉にも用いられるようになった。また、この装置
 で肉に油を注入すると、牛・馬肉の霜降り加工となる。

  ハムは、精製原料で増量した上に、リン酸塩でミネラルを奪うから、食べるとミネ
 ラル不足が深刻になってしまう食品だ。

 「無塩せき」と表示しているハムを選べば、増量もあまり行われていない。

                  小若順一 著 『食べるな危険!』、PP.81-84

 

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