『ファイナル・デッド』
THE BREED(2006年ドイツ、南アフリカ、アメリカ)
監督:ニコラス・マスタンドレア
脚本:ロバート・コンテ
ピーター・マーティン・ワートマン
出演:ミッシェル・ロドリゲス
オリバー・ハドソン
エリック・ライブリー
タリン・マニング
ヒル・ハーパー
■ストーリー■
ジョンとマットの兄弟は仲間5人で、おじからの遺産でもらった無人島のコテージで週末を過ごすことにするのだった。しかし、その島には無数の凶暴化した野犬の群れがいたのだった。
□■□ネタバレあり!□■□
■感想■
ウェス・クレイブン製作総指揮のサスペンス映画。
ウェス・クレイブンが製作総指揮に関わってるいるからって安心は出来ないんですが、、、。
DVDのパッケージもアメリカのTVドラマみたいなパッケージだし!
ウェス・クレイブンって、『パニック・フライト』(2005年)のような傑作サスペンスを監督する一方で、TVムービーの平凡なサスペンス作品『キラー・ビジョン』(1990年)を監督、脚本、製作総指揮したり、凡作『アクロフォビア 高所恐怖症』(1998年)とかの製作総指揮もしてましたから、、観るまで安心できない!!
『キラー・ビジョン』も『アクロフォビア 高所恐怖症』も劇場映画でなくて、TVムービーですけどね。
今作は製作総指揮がウェス・クレイブンを入れて、なんと10人もいます!
なんで10人??このオープニングのクレジットを見た段階でイヤな予感がしました!
DVDのパッケージの作品紹介を読むとモンスター映画みたいに紹介されてましたけど、モンスターの正体は“野犬”です!
「えー、野犬なの??」
実際も生活で、今作の登場人物たちのような状況に置かれたら、十分怖いですけど、モンスター映画だと思って観たら、ちょっとガッカリ!
「無人島に野犬」て、そのまんま1977年のジョー・ドン・ベイカー主演、ロバート・クローズ監督の『怒りの群れ』と同じですー、、、。
しかも、『怒りの群れ』の方が今作よりも500倍面白いです!
まぁ、1970年、1980年代の映画の動物パニック映画と比べたられたら、今の作品の方が面白いなんていうことの方が珍しいですけどね。
犬が人間を襲う作品(正確には、TVドラマですけど)だったら、クイン・マーチンのアンソロジーシリーズ「恐怖と怪奇の世界」の1篇「パニック野犬群 人を襲う」が1番の面白さでしょう!
『怒りの群れ』だって、「恐怖と怪奇の世界」のエピソード「パニック野犬群 人を襲う」に比べたら、全然面白く無いですからね!
「パニック野犬群 人を襲う」はTVドラマなので実質45分くらいですが、あと30分くらいストーリーを付け加えて長編映画にしたいくらいの面白さです!!
「恐怖と怪奇の世界」も全エピソードが傑作ってわけじゃないですけど、この「パニック野犬群 人を襲う」のエピソードのためだけでも、もし日本語吹き替えつきのDVD-BOXが発売になったら買っちゃいますよ!
あと、『怒りの群れ』も「日曜洋画劇場」で放映された日本語吹替え音声つきでDVD化して欲しいです!!
過去に、面白い作品がかつてあったのに、ただ野犬が若者を襲うだけの映画を2006年に作ろう!っていう気持ちだけは評価できますけど、、。
なんか、全然感情移入できない若者たちが、野犬に襲われても全然面白くないです!
「登場人物の1人が咬まれたのに、さっさと帰らないからだ!」って思っちゃいます。
『怒りの群れ』をソフト化して欲しい度 ★★★★
「パニック野犬群 人を襲う」を観たい度 ★★★★★
登場人物に共感しにくい度 ★★★