『フロンティア』フレンチスプラッター０７

『フロンティア』
FRONTIERE（S）（２００７年フランス、スイス）
　監督　サヴィエ・ジャン
　脚本　サヴィエ・ジャン
　出演　サミュエル・ル・ビアン、カリーナ・テスタ、エステル・ｒｙフェビュール、オレリアン・ウィック

　■ストーリー■
　フランスでは、大統領選で極右勢力が伸び、街は混乱状態にあった。そんな中、アレックスたち５人の若者は、その混乱の中、銀行強盗を働くのだった。強盗には成功するものの、追ってきた警官に撃たれ、サミが負傷してしまうのだった。
　彼らは、オランダへ逃亡するため車を走らせるのだった。アレックスとサミの妹ヤスミンは負傷したサミを病院に連れて行くことに、一方、残りのメンバー２人は先に逃亡するのだった。国境近くの田舎で宿を見つけた２人は、そこで休息をとることにするのだが…。

　■感想■
　フランス、スイス製の田舎を舞台にした１９８０年代風ホラー。
　アメリカの田舎もそうですけど、フランスの田舎も、すごい家族がいて怖いですねぇ～！！
　今作はストーリー的には、銀行強盗を働いた若者たちが、逃亡先の国境近くの田舎で宿を経営しているガイキチ家族に襲われるだけの単純なストーリーな作品です。
　ところで、なんで今どき、１９８０年代的なストーリーのホラー映画を、映画化したんでしょう？？銀行強盗を働いた５人の若者がやたら凶暴とかでもないし、単に旅行をしている若者が田舎のホテルで襲われるっていうストーリーでも全然問題ないのに！！
　主人公たちの設定を強盗にしたんなら、もっともっと性格を凶暴にしても良かったのに！！そういえば、銀行強盗が吸血鬼に襲われる『フロム・ダスク・ティル・ドーン』（96年）も、そんなに主人公たちが強盗っていう設定が活かされていたかっていうとそうでも無かったでしたっけ？？
　普通のサスペンス映画の設定と思わせといて実は、かなりひねった設定で面白かった作品といえば、マイク・メンデス監督の『殺人狂　THE　GUNS　＆　KILLERS』（97年）ですかね？？刑務所から脱獄した凶悪犯が、一般家庭に押し入ってみたら、実は…。みたいな作品ですが、どうせひねるならコレくらいひねった設定で驚かせて欲しいです。
　
　今作も、主人公たちの設定をわざわざ銀行強盗にしているんだから、ガイキチ家族以上に凶悪な感じにして欲しかったです。ガイキチ家族VS武装強盗団みたいな感じで見せてくれても良かったのにね。
　だって、せっかく２００７年の作品なんだから、少し設定を変えてみても良かったのに！！１９８０年代風の田舎ホラーの設定のままなんだから！！

　それに、ランニングタイム１０８分は長すぎ！長すぎ！長すぎ！今作のストーリーだったら、せいぜい８０分くらいで良いでしょ！！３０分くらい短ければ、もう少しテンポが良くなって面白く観れたのに！！１０８分っていったら、一昔前だったり、香港映画だったら大作っぽい感じの長さですもんね！！

　クライマックスのヒロインと、ガイキチ家族の生き残りの銃撃戦とかは、かなり迫力があって見応えがあっただけに、ちょっと残念です！！　２５点

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