『バリスティック』
BALLISTIC ECKS VS.SEVER(2002年アメリカ、ドイツ)
監督 カオス
脚本 アラン・マッケルロイ
出演 アントニオ・バンデラス
ルーシー・リュー
タリサ・ソト
レイ・パーク
グレッグ・ヘンリー
■ストーリー■
DIA長官ガントの息子マイケルが元DIAのエージェント、シーバーにさらわれてしまう。その後、元FBIの捜査官エクスの前に、FBI副長官がやってきてマイケルの誘拐事件の捜査の依頼をするのだった。最初、依頼を断るエクスだったが、7年前に事故で死んだと思っていた妻が生きていて、その居場所を教えるという条件を出され、捜査を始めるのだった。
■感想■
アントニオ・バンデラス、ルーシー・リュー主演のアクション映画。
今作も「観よう!観よう!いつか観よう!」と思っているうちに、とうとう日曜洋画劇場(2009年4月26日)で放映してくれました。地上波初放映ですけど、今作は、地上波で放映するまで時間がかかりましたね。
こういうアクション映画で、オリジナルタイムもエンドクレジットを入れて90分強の作品なんで、もっと早くTVで放映してくれるのかな??って思っていたんですけど、とうとう2009年になっちゃいました。
確か今作は、香港映画の傑作ノワール『インファナル・アフェア』(2002年)と同時期に封切られたんですよね。
『インファナル・アフェア』の方は、しっかりロードショーで観たんですけど、今作はレンタルでも観ずに今に至っちゃいました。
ところで、今作を観た感想は
「何ッ、これ??」
って。
ルーシー・リュー演じる凄腕の女性テロリストと、捜査官のアントニオ・バンデラスが激突する作品だと思っていたのに、全然、違う作品でした。当時の予告とか観た人は、絶対にそういう作品だと思いましたよね??
最初からDIA長官が悪党丸出しで、ルーシー・リューも悪人に見えない感じでストーリーが進んでいきます!この展開だったら、アントニオ・バンデラスが出演する意味が無いんじゃないの??
でも、自分のように、アントニオ・バンデラスとルーシー・リューが対決する映画と思わせるのが目的だったんでしょうね。原題も“BALLISTIC ECKS VS.SEVER”になってるし!
でも、これって、大して効果をあげていない気がしますけど、どうなんでしょう??始まって、しばらくすると、どう見たって、悪党はDIA長官にしか見えない展開になっちゃうんですもんね。
たかだか、本編90分弱の作品なのに、アントニオ・バンデラスの死んだはずの奥さんが生きていたり、その上、悪党のボスの奥さんになっていたりと、無駄な設定が多すぎでしょう。DIA長官も、ドイツから兵器を盗んで、自分の息子に注射して入手しようとしたり、ルーシー・リューが、なんでDIA長官を恨んでいるのか意味不明だし…。
爆発シーンが見せたいのか、アントニオ・バンデラスとルーシー・リューの対決(対決しないですけど)を見せたいのか、ちょっとだけ複雑なサスペンス要素を中心に描きたいのか、すべて中途半端になっちゃってます。
クライマックスの1番の見せ場が、ルーシー・リューとレイ・パークの対決シーンっていうのも、ある意味、ビックリの展開!!予告とタイトルの副題“ECKS VS. SEVER”にだまされついでに、こういうビックリな展開も良いですけどね!
とにかく、地上波で放映してくれて良かったです! 40点
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