『ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト 鮮血の美学』
THE LAST HOUSE ON THE LEFT(2009年アメリカ)
監督:デニス・イリアディス
脚本:アダム・アレッカ
カール・エルスワース
オリジナル脚本:ウェス・クレイヴン
出演:トニー・ゴールドウィン
モニカ・ポッター
サラ・パクストン
スペンサー・トリート・クラーク
マーサ・マックアイサック
ギャレット・ディラハント
■ストーリー■
両親と湖畔の別荘にやってきたメアリーは、女友だちのペイジと町で会うのだった。メアリーとペイジは、よそからやってきた青年ジャスティンと知り合い、ペイジのモーテルの部屋へ行くのだった。帰って来ないはずだった、ジャスティンの父親クルッグと仲間が現れるのだった。ジャスティンの父親クルッグは、警察に護送されていた凶悪犯で、仲間の手配で脱走してきたのだった。
■感想■
ウェス・クレイヴン監督のデヴュー長編作『鮮血の美学』(TV題:『白昼の暴行魔II 17才襲われた誕生日』)(1972年)のリメイク。
『鮮血の美学』は、悪人たちの不快な行動を中心に展開し最後は復讐のクライマックスが一気に進む、1970年代前半を代表するような映画でした。
リメイクの今作は、ストーリーはオリジナルの『鮮血の美学』をなぞりながら、今風の“エンターテイメント性バッチリ”の観やすい普通の作品に!!
オリジナル版の『鮮血の美学』では、極悪非道な悪役のキャラクターたちの不快な感じの行動のおかげで、クライマックスの娘を殺された両親の復讐シーンに思わず感情移入しちゃいましたが、リメイクの今作では、、な、な、なんと、被害者になるヒロインが生き残っちゃいます!
「エーッ、生き残ったの??」
現実だったら、当然被害者のヒロインは生き残った方が良いですけど、復讐をテーマにした“リベンジ系映画”的にはアウトでしょう!!
生き残ったにも関わらず、両親の復讐シーンは容赦無しッ!!
な、な、なのに、この復讐シーンの過激さ!!
犯人たちも、異常ですけど、この両親もかなりオカシイ切れキャラクターに見えちゃいます!!
“この両親も殺人鬼ファミリーなの??”
って思っちゃいます!!
家族みんなで観れるエンターテイメント作品としては、リメイクの今作の方が、はるかに上ですけど、ホラー映画としては、どうなんでしょう??
また、犯人たちを殺すシーンも、脱走した凶悪犯の弟と両親との最初の対決シーンが1番盛り上がります!!
最初の対決シーンが1番盛り上がるなんて!!
オリジナル版に敬意を払って、チェーンソーで切り刻んじゃえば、良かったのに・・・。
ストーリーとしては、医者の両親の娘が生き残るのは良いことですけど、ホラー映画的には、あそこで娘と友人、2人が殺されていないと両親に感情移入出来ないです!!
『殺人狂 THE GUNS & KILLERS』(1997年)の少しおかしな家族じゃ無いんだから、この復讐シーンは、あんまり納得出来ないです!!
オリジナル版のストーリーをなぞって、ヒロインまで殺しちゃったら残酷すぎだから生かしておきましょうってコトなんでしょうけど、。
オリジナル版の監督ウェス・クレイヴンが製作しているんですけど、こんなリメイク版は必要なんでしょうかね??
オリジナル版は、ランニングタイムが85分だったのに、リメイクの今作はなんと110分!!
長すぎです!!
でも、エンターテイメントとしてはOKです!!
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