『6AM』
6AM 大無謂(2004年香港)
監督 エイドリアン・クワン
脚本 ツァン・カンチョン
出演 ケニー・クワン
スティーヴン・チョン
ケイティ・クォック
レイ・ルイ
シャーリーン・チョイ
ジリアン・チョン
チョン・ダッミン
■ストーリー■
落ちこぼれの高校生サイダウとチャオフンは、道に落ちた1ドルをめぐって食堂の店主パオとケンカになり、偶然、マフィアのボスのバスに乗り込んでしまうのだった。しかし、2人は、マフィアの仕事を引き受けるはめになり、事態はどんどん大きくなっていってしまうのだった。
■感想■
香港の人気アイドル“Boy’z”のケニー・クワン、スティーヴン・チョン主演の青春コメディ。
監督は『ヒロイック・デュオ 英雄捜査線』(2003年)の脚本を書いたエイドリアン・クワン。
脚本は『喜劇王』(1999年)、『少林サッカー』(2001年)、『カンフー・ハッスル』(2004年)、『ミラクル7号』(2008年)の脚本家ツァン・カンチョン。
ツァン・カンチョンが脚本の作品だから、香港映画得意の超暴走系コメディと思いきや、かなりマジメな青春物でした…。
“何のマジメなテーマも無いような暴走したコメディを想像していたのに…”
香港のコメディ映画らしく、暴走したようなお笑いのシーンもあるんですけど、全体的にマジメな印象な作品になっています。たった1ドルが起こした事件が、どんどん大きくなって、自分達の命まで関わるような大事件に巻き込まれていくっていう設定は、けっこう良いんですけどね!!
ちょっとだけ惜しい感じがしちゃいます!!
今作を評価すると、
コメディ度 ★
マジメ度 ★★★
青春度 ★★★★
期待はずれ度 ★★★★★
みたいな感じです!!
アクション映画『餓狼大戦』のエンドクレジットで、出演者が撮影中の事故で大ヤケドを負ったことを堂々とクレジットで流して平然としている香港映画!!
そんな香港映画にしては、おとなしすぎです!!香港映画に期待しているのは、どこまで本気か分からないくらい暴走したところもあるのに…。まぁ、『餓狼大戦』の例は極端すぎですけどね。
『喜劇王』『少林サッカー』『カンフー・ハッスル』と、チャウ・シンチーの映画でコメディの脚本を書いてきたツァン・カンチョンなのに…。
まぁ、香港映画界も、1960年~1980年代のイタリア映画と同じで、監督や脚本家も、どんなジャンルの映画でも受けそうなら、こだわり無くどんどん作っちゃうのが普通だから、ツァン・カンチョンがマジメな作品の脚本を書いても、全然、不思議なコトじゃないですけどね。
でも、それにしてもマジメすぎ!
『少林サッカー』でも、『カンフー・ハッスル』でも、『ミラクル7号』でも、笑いのシーン以外でも、マジメなシーンがあったから、そういうマジメモードなところが全面に出ちゃった感じです!今作の場合、それだけでなく「笑いのシーン」もすべてカラ回りな印象です。
コメディ映画として観ないで、人気アイドルの「アイドル映画」として観れば、十分及第点なんでしょうけどね。
それにしても、香港映画にしては、全体的にダラダラした感じです!日本映画だったら、これくらいの作品で、もちろん十分ですけどね。
香港映画も最近は、DVDでも公開される作品が減っちゃいましたけど、青春物よりも、アクション映画を、もっと、もっと、もっと公開して欲しいです!!本国、香港では、アクション映画も、ちゃんと製作されているんでしょうから!! 40点
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