『完全なる報復』
LAW ABIDING CITIZEN(2009年アメリカ)
監督 F・ゲイリー・グレイ
脚本 カート・ウィマー
出演 ジェラルド・バトラー
ジェイミー・フォックス
レスリー・ビブ
ブルース・マッギル
■ストーリー■
フィラデルフィア、ある日、クライドが暮らす平和な家庭に2人組みの強盗が押し入り、妻と子どもが殺されてしまうのだった。2人組みの犯人はすぐに捕らえられるが、証拠が十分でなかったため、有罪率にこだわる検事のニックは、主犯のダービーと司法取引をし、共犯のエイムスは死刑の判決になるものの、ダービーは3年の服役という軽い刑罰になるのだった。
そして、10年後、エイムスの死刑執行日に無痛で行われるはずの死刑にも関わらず、エイムスは苦しみながら死ぬのだった。死刑のために使われる薬物に、ダービーが発言した言葉が書かれていたため、警察はダービーの元へと向かうが、ダービーはクライドの罠にかかり、今は使われていない工場へと誘いこまれていたのだった。
■感想■
カート・ウイマー脚本、F・ゲイリー・グレイ監督、ジェラルド・バトラー主演のサスペンス映画。
今作は、観る前から脚本がカート・ウィマーだって言うんで
期待度★★★★★でした!
カート・ウィマーが脚本や監督で関わった作品の主だった作品を挙げると
『リベリオン』(2002年)(監督、脚本)
『リクルート』(2003年)(脚本)
『ウルトラヴァイオレット』(2006年)(監督、脚本)
『フェイクシティ ある男のルール』(2008年)(脚本)
『ソルト』(2010年)(脚本)
この傑作、佳作ばかりのラインナップ!エンターテイメント映画ファンが大喜びのラインナップ!!
そのカート・ウィマーが脚本&製作した作品というので、これは期待しないワケにはいかないですよね!!
司法取引をして罪を逃れた犯罪者、担当事件の検事、判事に復讐するジェラルド・バトラーの姿を描いたサスペンス映画なんですけど、ジェラルド・バトラーをサイコ野郎みたいに描きすぎていませんか??
ジェラルド・バトラーは復讐で世間が見えなくなってガイキチになってしまったので、観客はジェイミー・フォックスに感情移入して観ましょう!!ってコトなんでしょうか??
エンターテイメント映画ファンから観ると、どうしたって、ジェラルド・バトラー側にたって感情移入して観ちゃいますよね!!
チャールズ・ブロンソン演じるポール・カージーに感情移入してきた映画ファンだったら、絶対にジェラルド・バトラーの側に立って映画を観ちゃいますよね!!
今作のジェラルド・バトラーの演じるキャラクター、クライドの設定がすご過ぎ!
政府のために汚い仕事をしてきた元工作員で、発明家でいくつもの特許を持っていて金持ち!
そんなコミックの登場人物のようなキャラって、どういうコト??
10年の歳月をかけたとはいえ、復讐をちゃっちゃか計画通りに進めちゃって!!
人を殺すことにもなんにも躊躇することも無い、元工作員なのに、家に押し入ってきたチンピラ2人にやられちゃうってどういうコトなんでしょうね??チャールズ・ブロンソンや、チャック・ノリスやスティーヴン・セガールだったら、チンピラ2人なんて、簡単に返り討ちにしちゃうのに…。
せっかく、「頑張れ!ジェラルド・バトラー!!」
と思って盛り上がって観ているのに、後味の悪いラスト!!
爆弾を簡単に移動しても爆発しないという設定って、いかにも映画を終わらせるためって感じがしちゃってイヤですよね~!!後味の悪いラストにマイナス10点で、 70点