『外事警察 その男に騙されるな』
(2012年日本)
監督 堀切園 健太郎
脚本 古沢 良太
出演 渡部 篤郎
真木 よう子
キム・ガンウ
尾野 真千子
■ストーリー■
朝鮮半島で濃縮ウランがやはり奪われるという事件が発生する。また、日本では震災後の混乱に乗じて、原子力関連のデータが盗まれる事件が起きる。
テロの存在を感じた警察は、公安の魔物と呼ばれる住本を使い捜査を始めるのだった。かつての部下を集め、韓国から来日し、日本人女性と結婚して日本国籍を取得した男、奥田正秀を捜査するのだった。住本は奥田の妻、果織に目をつけ協力者にさせようと動き出すのだった。
■感想■
NHKのTVシリーズ「外事警察」の映画化作品。
日本映画としては普通に面白いです。
でも、あくまでも、“日本映画としては”という条件つきです。自分はTVシリーズは未見ですが、この映画版だけ観ても十分分かる内容になっています。
TVシリーズを観ていない人でも、普通に入り込めるストーリーは好感が持てます。
まぁ、警察の捜査官を主人公にしたストーリーだから、それが普通なんでしょうけど、TVシリーズを観ていないと、チンプンカンプンな映画も、けっこうありますからね。
自分が好きなTVシリーズの映画化作品の「TRICK トリック」や「SPEC」とかって、TVシリーズ観ていない人は置き去りですもんね。TVシリーズを観ていた人にしてみれば、TVシリーズを観ていない人は、劇場に来るなってコトなんでしょうけれど。
「TVスペシャルのような劇場映画の存在もどうかな??」とは思っちゃうんですけどね~。
公安の魔物と言われる主人公のキャラクター設定ですけど、全然普通の人でした。フランスのアクション映画に出てくる警察なんて、一般人に対して、もっと、もっと、もっとヒドイこと平気でやってますよ~。
イギリスのスパイ映画に出てくる組織の方がヒドイことが多いです!大体、イギリスのスパイドラマだと、悪いのは自分の国の別の組織なんてエピソードが普通にありますもんね!!
フランスやイギリスのエンターテイメント映画の基準で言ったら、今作の主人公とか日本の組織って、すごく甘いですよね。
砂糖の生クリームずけみたいに甘い!
それに、ランニングタイム128分は長すぎ!長すぎ!あと30~40分くらい短ければ良かったのに・・・。犯人の感情に訴えて説得する日本の刑事ドラマお得意のシーンとか興ざめしちゃいます。
日本の刑事物って、1970~1980年以降、何も変わっていないの??
今作が、劇場映画でなくて、これくらいの内容のTVムービーが、ごくごく普通に観れたら日本のドラマも良いんですけどね。この内容で128分な上に、劇場映画と思うと、評価も厳しくなっちゃいます。 40点
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