『運命のボタン』
THE BOX(2009年アメリカ)
監督 リチャード・ケリー
脚本 リチャード・ケリー
原作 リチャード・マシスン
脚本 マイケル・クーニー
出演 キャメロン・ディアス
出演 ジェームス・マースデン
フランク・ランジェラ
ジェームス・レブホーン
ジリアン・ジェイコブス
■ストーリー■
1976年12月16日の早朝、NASAに務めるアーサーとノーマのルイス夫婦の家に、ある箱が届けられるのだった。その箱の中には大きな赤いボタンがついたシンプルな木の箱が入っているのだった。メッセージカードが同封され、夕方5時にスチュワードという男が訪ねることが書かれたいた。夕方5時にアーサーの家にやってきたスチュワードは、マーサにあるコトを伝えるのだった。その箱の赤いボタンを押せば、2つのことが起きる。1つ目は100万ドルが夫婦のものになる。そして、2つ目は、どこかで誰かが死ぬというものだった。但し、その期限は24時間だった。
■感想■
リチャード・マシスン原作の短編小説「死を招くボタン・ゲーム」の映画化作品。
監督は『ドニー・ダーコ』(2001年)のリチャード・ケリー。
出演はキャメロン・ディアスと『X-メン』(2000年)、『魔法にかけられて』(2007年)のジェームズ・マースデン。
イギリスやアメリカのエンターテイメントの映画は短編を原作にして、長編映画を作り、日本では、大長編の良いトコどりで、ダイジェストみたいな長編映画を作る傾向があるみたいな意見を聞くことがありますけど、今作も、短編小説に色々な路エピソードを付け加えて、ラストどころか、中盤からは、まるっきり違う作品になっています。
実は、今作の原作の短編「死を招くボタンゲーム」は、1980年代のアンソロジーのTVシリーズ「新・トワイライトゾーン」の1エピソード「欲望のボタン」として映像化されているんですよね。
監督はピーター・メダック。この「欲望のボタン」も原作とは違うストーリー(ラスト?)になっています。どのラストが良いかは好みの分かれるところでしょうかね??
今作『運命のボタン・ゲーム』ですけど、原作とはまるっきり違う作品になっていますけど、「地球最後の男」を『地球最後の男オメガマン』(1971年)や『アイ・アム・レジェンド』(2007年)とまるっきり違う映画にしても全然怒らないリチャード・マシスンだから、こういう改編も全然OKなんでしょうね。
ハッキリ言って、「原作と映画化作品はまるっきり違うもの!」と割り切っているんでしょうね!
そんなリチャード・マシスンが大好きです!!
「100万ドルをもらうためなら、自分の知らない人間ならば死んでも良いのか??」というテーマは、序盤あたりで、あっさりと流れて、次から次へと違う方向にストーリーが進んでいきます。
実際に、あなただったらどうします??
100万ドルですからね!
100万ドル!
100万ドル!
それも、2010年の今じゃなくて、1970年代中盤の100万ドルですからね!当時の100万ドルっていうと、今の貨幣価値なら1000万ドルくらいになるんでしょうかね??ほとんどの人がボタンを押しちゃうと思いますけど、逆に、金額が高すぎて、怪しい感じが!!ボタンを押すだけで100万ドルなんて、いかにも怪しすぎ!!
こんな選択を迫るエイリアンも、ちょっと卑怯な気もしちゃいますけどね…。
でも、こういう感じでリチャード・マシスン原作の短編とかが長編劇場作品として映画化されるのは、原作が書籍化される良いきっかけにもなるので、良いことですね!
本国、アメリカでもあまり大ヒットまで行かなかったみたいですけど、『アイ・アム・レジェンド』よりは10000000倍は面白く映画化されています!どうせなら、『アイ・アム・レジェンド』も原作から離れて、“『28週後...』(2008年)+『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004年)”みたいな映画にしちゃえば良かったのにね!!一時は、リドリー・スコット監督、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のアクション巨編ていう企画もあったんですからね! 70点
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