A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ギグメンタ2008@アートコンプレックス・センター

2008年04月06日 23時30分13秒 | アート!アート!アート!
「ギグメンタ2008-美学校1969年の現在-展」という展覧会に行ってきた。美学校については何度かこのブログでも触れてきているが、1969年に設立され、"本来一人一人が持っているそれぞれの感性、思考する力を、自分自身のなかに発見し育てる装置であり、講師と生徒がともに考え、社会に生きる、他者と生きる独自の表現(生活)を創造する場"(美学校案内より)として、赤瀬川原平、中西夏之、小杉武久、菊畑茂久馬、木村恒久など多彩なジャンルの気鋭の講師陣が教鞭をとり、雑誌「ガロ」をはじめアートシーンのみならず、漫画、音楽、舞台芸術、文学、映像、出版など様々な分野に影響を与えてきた。その40年の歴史を見渡す回顧展である。
信濃町と千駄ヶ谷の間にあるユニークな展示場アートコンプレックス・センターのB1のだだっ広い空間に卒業生80人余りの作品が展示してある。絵画、デザイン、写真、オブジェなど幅広い表現が堪能出来る。1Fでは白土三平と土方巽の映像によるインスタレーションをやっていたり、ダンスやライヴ、パフォーマンス、トークとシンポジウムなどイベントも行なわれていて、赤瀬川原平、南伸坊、みうらじゅん、根本敬、久住昌行など「ガロ」ゆかりの作家が出演したりもする。
1969年から現在に至る40年の歴史はそう簡単に俯瞰出来るものではないが、この機会に美学校の日本のアートシーンにおける重要性を体感してみてはいかがだろうか。
ギグメンタ2008 HP

美学校
美しいかは
人次第

美学校には灰野さんも時々臨時講師として参加している。
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山下洋輔ソロピアノ@第一生命ホール

2008年04月06日 01時04分34秒 | 素晴らしき変態音楽
先日ニューヨーク・トリオ結成20周年記念アルバム「トリプル・キャッツ」をリリースしたばかりの山下洋輔さんの毎年恒例の春のソロピアノ・コンサート。もう13年続いていてここ6年は勝どきトリトンスクエアにある第一生命ホールで開催されている。このホールはピアノの音の良いホールとして有名だ。花見をしてもんじゃを食べてライヴも観られるというお得版。
会場は年配の客中心に770席がほぼ満員。皆激動の60~70年代を過ごしてきた人達かと思うと感慨深い。
コンサートはニュー・アルバムの曲を中心に2部構成、アンコールも含め11曲で2時間。
いつもの白いシャツ、スラックスに黒のベスト姿でスタスタとステージに登場。セロニアス・モンクの「ラウンド・ミッドナイト」でスタート。"今日は新作の宣伝販促活動に励もうと思います"と客席を笑わせておいて「トリプル・キャッツ」の収録曲の演奏へ。猫好きな洋輔さんの趣向と"キャッツ"がジャズメンを意味するスラングだということから名付けられたとのことだが、以前も書いたように私は洋輔さんのプレイが猫が鍵盤の上でじゃれているように聴こえるのでピッタリのタイトルだ。
勿論アルバムを聴いていたがソロになるとかなり雰囲気が違う。自由度が高く曲の神髄がヒシと感じられる。洋輔さんのピアノが面白いのは例えば美しいバラードを演奏していても時々逸脱しフリーなフレーズが出てくるということ。それは後半に演奏したバッハやガーシウィン、ラヴェルの曲でも同じだ。逸脱するけど破綻しない、そのギリギリのバランスが実にスリリングなのだ。特に元からフリーに書かれた曲「ダイヴァース・コスモス」等での暴れぶりは灰野さんのギターが爆発するときと同じような快感を与えてくれる。
先日35年ぶりに燃えるピアノの演奏に挑戦した洋輔さん(映像参照)、60代半ばを過ぎてもあくなき挑戦は続く。
山下洋輔 HP

鍵盤の
上駆け巡る
猫じゃらし

今月後半には現代作曲家、一柳慧さんの勧めでガーシュウィンの「コンチェルト・イン・F」を初演するとのことで気合いが入っていた。


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